エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

狭き門より入れ

2016-03-03 08:46:34 | アイデンティティの根源

 

 

 
あらゆるものは、自然の力や神の意思で生かされている
 小さな演奏家のビブラートも素敵です。 The Sense of Wonder 『不思議を感じる心』から p90の最後の行途中から。  &n...
 


 

 今のニッポンの学校で、最も足りないのは、この≪聴く力≫です

 今日は、Young Man Luther 『青年ルター』、第Ⅷ章 終章(エピローグ)のp.260の、ブランクから。

 

 

 

 

 

             3

 とうとう私どもは、最後の、まとめる力の危機までやってきましたね。まとめる力の危機のおかげで、もう一度、私どもは、無力な存在の入り口に至ります。とにかく、その昔いた停車場に至ります。

 

 

 

 

 

 さっきのブログの翻訳で、ジョアンが、「弱くなるのは、幸いなるかな」と言ってましたよね。エリックは、「まとめる力の危機」は、「無力な存在の入り口」に至ることだと言いますでしょ。それも、幸いなるかな、なんですね。力があること、大きいこと、早いことが、この世的には賛美されがちですが、まとめる力を本当に手にするためには、「狭き門より入れ」、ということなんですね。

 

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弱くなるのは、幸いなるかな!

2016-03-03 08:28:16 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
合理的に自分を確かにする道
  一部しか知らないから、もっと知りたいと思う。一部しか知らないから、人の話に耳を傾ける。 Young Man Luther 『青年ルター』のp185の下から...
 


 人とやり取りする力があると同時に、物事に対処できる力がある感じあなたならではを生かしてほしい、と願ってやみません。人とやり取りする力があると同時に、物事に対処できる力がある感じやり取りする力があると同時に、物事に対処できる力がある感じ2つが、同じになることもあるからです。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の、p.109の、第3パラグラフからです。

 

 

 

 

 

  皆さんが40才だったころには、industory インダストリー 「人とやり取りする中で、自分の感じをきちんとした形にして出しても良い感じ」が推進力になっていたことなど、思い出せないことやも知れないませんね。皆さんは、人とやり取りする力があると同時に、物事に対処できる力がある感じを誇りに思っていたなんてる。なんて力があったんでしょう。そんな差し迫った状況は、今は昔、弱くなるのは、幸いなるかな。当時のあんな調子でやる力がもはやないからです。

 

 

 

 

 

 力がなくなれは、寂しい感じになりますね。でもジョアンは弱くなるのは、幸いなるかな、と言いますね。何故だと思いますか?

 

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話し言葉と、出来事(態度)が一致しない、深い悲しみ

2016-03-03 03:30:26 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
「日本を、取り戻す。」のウソ
  IS(イスラム国)による日本人拘束と殺害事件は、非常に残念な事件でした。2人の日本市民と1人のヨルダン軍人と1人の死刑囚がなくなったからです。また、日本人の人...
 

 

 人の心は、見通し、話し言葉、出来事の結びつき、組合せから出来ているので、この3つがしっかり結びつくほどに、自分を確かにさせることもできますよね。正気を保つことも、馬鹿げたことを「おめでたい」とハッキリ言うことも、デッカイ希望を抱くことも、光をいただくことも、できますよ。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第14章 Languare : Miracle and Tyranny「言葉 :奇跡も残虐も(、もたらすもの)」p.238の、第4パラグラフから。

 

 

 

 

 

 いくつかのグループで、私は退役軍人の人たちを指導してて、この2つのやり方が別々に働いていることが分かる場合がありましたね。軍人らは、死と破壊をもたらす身の毛もよだつような話をしながら、そう語る人たちの身体からは、同時に、私は誇りをもってますよ、という感じと、我こそはアメリカ陸軍なり、という感じが、発せられてたんですね。同じように、患者の中には、自分が生まれ育った家族について幸せそうに話をしながら、同時に、そういう話を語る身体は倒れ込み、語る声は、不安とイライラする本音を物語っている、というような人が多いんですよ。1つの自分に気付くやり方は、世間受けの良い、世間向けの話をでっちあげる訳ですけれども、もし私どもがその話だけをよく聴けば、その語りこそが、すべての真実だと思い違いしますでしよ。でもね、もう1つの自分に気付くやり方は、もう1つ別の真実を隠してんですね。すなわち、私どもは同じ状況を本音ではどのように体験しているのか、という、本音の体験の仕方ですね。繋がらなくちゃならないし、馴染まなくっちゃいけないし、和解しない訳にはいないのが、この本音の体験の仕方の方なんですね。

 

 

 

 本音の深いレベルの体験が大事なんですね。話し言葉だけなら、真実もウソも語れます。浅いレベルの意識では、話し言葉は上滑りな、歯が浮く様な、ウソを平気で並べることが出来ますよ。でもね、本音のレベル、本気のレベルでは、そうは生きません。いろんな気持ち、いろんな感情が、その深いレベルにはつきものだからです。深い悲しみ、激しい怒り、殺したいくらいの強い憎しみ…。そんなものには関わりたくない、と思うのも人情でしょ。だから、うわべのウソ、うわべのつき合い、うわべの世間受けの良い話をするわけですね。

 そんな日常をいくら重ねても、無意識の闇に隠された≪本当の自分≫、本音は死んだままですね。本音の自分、≪本当の自分≫に気付き、それを生かしていくことが、どれだけ大事か、発達トラウマを抱えた人達と関わるほどに、その大事さにも、それだけ気付きを与えれることになりますもんね。

 

 

 

 

 

 

アメリカじゃぁ、女性チャプレンも珍しくありません。

 

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タラタラしてる場合じゃぁない!

2016-03-03 02:33:53 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
あらゆるものは、自然の力や神の意思で生かされている
 小さな演奏家のビブラートも素敵です。 The Sense of Wonder 『不思議を感じる心』から p90の最後の行途中から。  &n...
 

 ジェームズは、命の危険を感じていたので、生き残る戦略を死に物狂いで立てます。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog より、p.209、上あたりから。

 

 

 

 

 

 マーケはほとんどジェームズを殺さんばかりだったんですね。少なく見積もっても、そういうことが2度ほどありました。「オーバードーズ」の後でジェームズがヘリコプターに乗ったのは、「救命救急」輸送の初めての経験じゃぁありません。ジェームズは2階のバルコニーから「落っこちた」後も、病院に救命ヘリで運ばれてたんですね。ジェームズは、「短期入院」の後に自宅に戻る段取りでしたけれども、一層悪いことに、ジェームズの養子の兄弟たちは、私どもがケース会議をしている間も、まだ危険な家族と一緒でした。私はいつもは極端なほど慎重な質ですが、事の真相が分かった時には、危険が迫っていることが分かりました。裁判所に掛け合って、他の子どもを直ちに保護し、親権を剥奪するようにとの司法判断を求めました。

 

 

 

 

 ブルース・ペリー教授の対応は迅速でした。どこぞの児童相談所みたいに、ちんたらした対応じゃぁなかったわけですね。

 命の危険がある場合には、断固とした対応が迅速に必要です。

 

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