釧路のイオンモールで、また、無差別殺傷事件がありました。「またかぁ」、「近所じゃぁなくてよかった」、「また、何で…」、「世も末だなぁ」…。いろんな感慨を抱いた方もあるでしょう。
でも、この事件が、今の子どもの多くと結びついたものだ、ということを理解している人は稀でしょう。あくまでも「他人事」、「私とは何の関係もございません」というものでしょうね。
「とんでもない誤解だ」と私は申し上げています。今の子ども達の半分が、発達トラウマ障害(DTD)と言っていいからです。それは、親が長時間労働やビョーキの人が多く、「長時間労働」でも、「ビョーキ」でも、それに何の疑問も抱かずに、無思考、自動操縦で暮らしている人が圧倒的多数だからです。率直過ぎで、ゴメンナサイね。従って、多くの子ども達はネグレクト、ホッタラカシ。
発達トラウマ障害(DTD)の子どもは、赤ちゃんの時に肌身に感じて納得してほしい≪根源的信頼感≫=愛着を身に着けずにしまっている子どもです。ですから、自分の値打ちを実感できないので、自分を「ガラクタ」と見なしています。また、大人や世間を「どうせ当てにならないもの」、「うるさいことは言っても、善からぬことしかしない奴ら」と見なしています。ですから、発達トラウマ障害(DTD)の子ども等は、基本が、恨み、辛みの塊です。あるいは、その背景には、不信と不安の塊があります。
このような発達トラウマ障害(DTD)の子どもが回復するためには、関わる大人の「本気」と、一流の「信ずべき本物」とがなくてはなりません。それは、誠実で正直で、真摯なやり取りのなかで、何とか伝わるものなんですね。