「発達トラウマ障害≒愛着障害」と診断・アセスメントすることの大事さを、改めて考えていただけたらいいですね。
発達トラウマ障害≒愛着障害の子どもは、ADHDと一番間違います。
今朝も、今から7年前、311(2011)を遡って2年前、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : developmental trauma disorder)をDSM-Ⅴにハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の60日目。
今朝は、妥当性と信頼性の章の31日目。今日も、人格障害のつづき。
境界性人格障害という診断名は、自分の気持ちに気付かない、ラベル付け、解離の問題には、当てはめません(ただし、一時的な解離の状態は、境界性人格障害にもあります)。あるいは、境界性人格障害という診断名は、回避があったり、母親などとのやり取りがままならなかったりすることにも、当てはめません(ただし、見捨てられる恐怖や、理想化と価値の引き下げの間を行ったり来たりすることが二次的、間接的に出る場合が、境界性人格障害にもあります)。発達トラウマ障害(DTD)は、パラノイド人格障害や境界性人格障害その他の人格障害の前兆になりかねません。それは、子どもの頃の発達トラウマ障害(DTD)と子どもの頃に診断されない場合です。
かねてから、発達トラウマ障害(DTD)≒愛着障害と境界性人格障害の結びつきは指摘されます。というのも、いずれも、見捨てられ体験と根源的不信感の強さの点で共通するからです。ヴァン・デ・コーク教授は、発達トラウマ障害(DTD)と境界性人格障害(BPD)の鑑別の必要性を訴えます。たしかに、発達トラウマ障害(DTD)の診断を、境界性人格障害(BPD)の診断を優先すべきでしょうが、現実には、子どもの頃は発達トラウマ障害(DTD)でも、大人になったら、境界性人格障害(BPD)になるケースが少なくないと考えられます。