「発達トラウマ障害≒愛着障害」と診断・アセスメントすることの大事さを、改めて考えていただけたらいいですね。
発達トラウマ障害≒愛着障害の子どもは、ADHDと一番間違います。
今朝も、今から7年前、311(2011)を遡って2年前、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : developmental trauma disorder)をDSM-Ⅴにハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の61日目。
今朝は、妥当性と信頼性の章の32日目。鑑別の妥当性に関する量的なデータに入ります。
同様に、NCTSN(国立子どもトラウマ・ストレス・ネットワーク)の核になるデータでも、PTSDの症状は一般的でしたけれども、発達トラウマ障害(DTD)の診断基準Aを満たす子ども達は強迫性障害、パニック障害、恐怖症の症状は経験していませんでした。CCTC(シカゴ子どもトラウマ・センター)のデータでも、発達トラウマ障害(DTD)の子ども達は、トラウマストレス(3.36対2.21)や他の不幸な経験(4.48対1.33)を、発達トラウマ障害ではない子ども達と比べて、合算した平均が8.17対3.51の割合で、有意に(p<.001)多く経験していました。
発達トラウマ障害(DTD)の子ども達は、PTSDの症状が重なってあるのが普通みたい。でも、私の臨床経験で言えば、PTSDの3症状すべてがあるのはレアケースで、あるのは1つくらい。何と言っても、不幸な家族環境が特色です。この不幸な家族環境と言っても、想像されるみたいに劇的なものばかりではなくて、離婚、夫婦の諍い、家族の中で繰り返される緊張、家族間に対話がない、ということが、実は子どもにとって、不幸な家族環境になる場合が多い感じです。