エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

「キラーストレス」は、人生をメチャクチャにしかねない

2016-06-20 07:30:06 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 

 

 

 
信頼は、聴くことから始まる
  ルターは言葉と声を大事にしたらしい。 Young Man Luther 『青年ルター』p207の第2パラグラフ11行目途中から。     他......
 

 

 「発達トラウマ障害愛着障害」と診断・アセスメントすることの大事さを、改めて考えていただけたらいいですね。

 発達トラウマ障害≒愛着障害の子どもは、ADHDと一番間違います。

 今朝も、今から7年前、311(2011)を遡って2年前、ヴァン・デ・コーク教授が、2009年に出した、発達トラウマ障害(DTD : developmental trauma disorder)をDSM-にハッキリと入れてね、という提案書(http://www.traumacenter.org/announcements/DTD_papers_Oct_09.pdf) の68日目。

 今朝は、妥当性と信頼性の章の39日目。今日は誤診を避けるという課題の続きです。

 

 

 

 

 

症状がないのに発達トラウマ障害(DTD)と誤診すること(偽陽性)を避けること

発達トラウマ障害(DTD)の診断を概念化し、予備的に試す時に、診断名を膨らませて用いるような診断基準を、あらゆる段階で避けようとします。この診断を限定しようとする努力が一番ハッキリとするのは、1年以上継続しているトラウマを経験し、対人間暴力かあったり、温もりのある子育てに恵まれていなかったりする場合の子どもに、発達トラウマ障害(DTD)の診断を限定する場合です。データの中には、対人間暴力かあったり、温もりのある子育てに恵まれていなかったりする場合、発達トラウマ障害(DTD)になり得る、とされるものもあるくらいです。さらには、幼い頃の1年は、発達トラウマ障害(DTD)になる枠組みを遥かに超えているかもしれませんよ。したがって、これらの診断基準は、症状がないのに発達トラウマ障害(DTD)と誤診すること(偽陽性)を避けるためにできているのですが、その利点は、臨床上の試行錯誤に委ねられています。

 

 

 

 

 

 現実には、発達トラウマ障害(DTD)は、思春期以降、それをベースにした様々な精神病、うつ病、境界性人格障害、統合失調症、依存症、摂食障害などになっている場合が少なくありません。いずれにしても、子どもの状態、症状をよく見る必要がありますね。

 「キラーストレス」の番組をご覧になった方は、幼いころからストレスに晒されると、偏桃体が以上に大きくなりますから、大人になってもストレスに過敏になって、ガンや心疾患、肺疾患を含めた、様々な病気になりやすくなるのは、ご承知ですね。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春口さん、まぜこみは、国分寺市だけにあるんじゃぁなかったですね。

2016-06-20 06:38:00 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 
わがままは最高の美徳
  今の日本の学校は、その多くは創造性を見失っているために、「善意の暴力」を子どもに押し付けて、子どもから悦びを取り上げています。 The life cycle cpm......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子どもはで、犯罪を犯した少年に対して、アメリカでは演劇トラウマプログラムが、更生プログラムとして課されている訳ですね。犯罪少年、触法少年に対して、このような教育・更生プログラムを日本は実施していませんよね。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.344の第2パラグラフ5行目途中から。

 

 

 

 

 

 

シェークスピアは、この役者をする子ども達にとっては、外国です。ケヴィン・コールマンが私に語ってくれたように、この少年たちは最初、不愉快な気分、たとえば、怒り、疑い、ショックがあれば、「自分らは刑務所行だなぁ」と強く思ったようです刑務所に行く代わりに、少年たちは、ハムレット、マーク・アンソニー、ヘンリー5世のセリフを覚えて、シェークスピアの戯曲全体を混ぜ込みにした舞台に立つんです。その舞台を、家族、友人、少年審判の代表者たちに観てもらうんです。

 

 

 

 

 

 刑務所に行く代わりに、シェークスピア劇を混ぜ込みにした舞台に立つ。これが驚くべき効果があるみたいですね。

 まぜこみは、国分寺市のあるだけじゃなかったんですね。春口さん!

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インターメッツォ :  根源的信頼感

2016-06-20 02:19:44 | 聖書の言葉から

 

 

 

 
「蓮の花」のシンクロニシティ
  ある小学校で、兄弟の心理面接をしています。守秘義務がありますから、プライバシーに渡ることを、つまびらかにすることはできません。でもね、人の心の不思議と素晴らしさを、感じ......
 

 

 

 今宵は、宮田光雄先生の言葉から学びます。『新約聖書』には、40程のたとえ話があるそうですが、その代表的な1つ「放蕩息子」の物語を、宮田光雄先生が読み解いてくださっているところです(『新約聖書をよむ 『放蕩息子』の精神史』岩波ブックレット から)。

 

 

 

 

この《放蕩息子》が父のもとに帰ることができたのは、彼の父の家の、ある《根本的に重要なもの》を失っていなかったことによるのではないでしょうか。すなわち、こころのもっとも深い内奥で、ある《根本的なつながり》を確信できていたからではないでしょうか。《父の思い出》によって、彼は父の家へと呼び返されたといえないでしょうか。そこには、絶望のどん底においてもなお、エリクソンの言う《根源的信頼》が生きていたのではないでしょうか

 

 

 

 

 

 絶望のどん底にいたら、「もうダメだあ」と思う場合が多いのではないでしょうか? 

 絶望のどん底にあっても、「大丈夫」と思えたら、こんなに嬉しいことはないのではないでしょうか?

 何故なのかは分かりませんが、小学生と付き合っていますとね、この放蕩息子と同じことが、心の中で起きることがあるですね。心の中に不意に「父親」が登場するからです。そして、父親の元に帰っていくのです。すると、「死んでいたのに生き返った。いなくなっていたのに、見付かったのだ。祝宴を開いて楽しみ喜ぶのは当たり前ではないか」と言いたいくらいのことが、現実にも起こります

 不思議でしょ。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

発達トラウマ障害(DTD)の子どもと《根源的信頼感》

2016-06-20 01:41:40 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 発達トラウマ障害(DTD)のご相談は,こちらへ。agape☆gmail.com  但し,全て半角,☆→1430777@に

 

 

 
信頼は、聴くことから始まる
  ルターは言葉と声を大事にしたらしい。 Young Man Luther 『青年ルター』p207の第2パラグラフ11行目途中から。     他......
 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子どものセラピー。それは創意工夫に連続ですね。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.132の第5パラグラフから。

 

 

 

 

 

 私が分かっていたのは、ジャスティンのまわりにある、過剰な混乱と感覚刺激は、減らした方が良い、ということ。私どもは、ジャスティンを、小児集中治療室(PICU)の「個」室の1つに移ってもらいました。それから、私どもはジャスティンと関わるスタッフを最小限にしました。私どもは、理学療法、作業療法、言語療法を始めました。それから、精神科医が1人、ジャスティンと毎日関わるようにしたんですね。また、私も毎日ジャスティンのところに行きました。

 

 

 

 

 

 さっきのブログの《根源的信頼感》と同じです。発達トラウマ障害(DTD)の子どもがないのは、この《根源的信頼感》なんです。関わる人は少数で、しかも濃厚なやり取りを、発達トラウマ障害(DTD)の子どもが見通しを持てる中でやる必要があります

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする