マチャミ、こと、久本雅美さんが、対談番組「達人達」で、歌手のJUJUさんと対談するお話。昨年くらいから、JUJUさんの歌を聴くようになったので、どちらかというと、JUJUさんって、どんな人なんだろうかぁ?と知りたいし、もしかしたら、歌も聴けるかしらぁ?と思って、土曜日の夜、見たんですね。JUJUさんの歌声に、何となくいいものを感じていたからですね。久本雅美さんのことも、もちろん知っていたけれども、知っているというだけで、舞台をテレビでさえ、見たこともありません。JUJUさんのコンサートは行ったことはないけれども、WOWWOW等で、ジュジュ苑やBLUE NOTE TOKYOのコンサートは何度か見たことがあります。
JUJUさんは、ニューヨークで、歌を歌っている時に、ソニーの人の眼に止まって、メジャーデビューすることになった、と番組で言ってました。でも、最初は売れなかったみたい。ジャズが好きで、ジャズの歌い方をしていたらしい。しかし、歌い方を変えて、日本語がハッキリ伝わるように、「奇跡を望むなら...」を歌ったそうです。それがロングヒットになっちゃった。めでたしめでたし。
でも、それだけじゃぁないんですね。加藤周一さん張りでしょ。「それまでは、自分が歌が好きだから、自分のために歌ったいた」。「奇跡を望むなら...」を歌って、初めてリスナーからお便りを貰うようになって、お客さんに喜んでもらうことが、どれだけ嬉しいことかと感じたと言います。それで、「聴いて下さる方のために歌いつづけたい」と思うように変わったそうです。しかも、そうしたら、自分の喉が自然にできてた、とも言いますね。ジャズを歌う時と違う喉が出来てた、という訳です。実に不思議ですね。
かたや、久本雅美さん。おバカに徹して、お笑いをやってる訳ですね。でも、久本さんは、「聞き役が好き」だと言いますね。「人の話を聴くのが好き」だとも言いますね。根っからのカウンセラーなのかもしれません。おバカは、アベシンちゃんのような本当のバカには務まらないみたい。そのむかし、小学校5年生の時に、藤山寛美さんの舞台を称して、担任の中島学山先生が、「バカはバカには出来ない」とおっしゃっていたのを思い出します。
最後の方で、久本雅美さんがとっても大事な話をしてくれました。今日は、それが言いたくて、このブログを書いている訳ですね。それは、人見知りで、緊張しいのJUJUさんが、「どうやったら、人の懐に入っていけるんですか?」という質問に、応えるものでした。久本さんの応えは「誠実に」です。日頃おバカをやっている人が真面目に応えてくれてます。そして次のように言葉を継ぎます。「相手が好きか嫌いかに振り回されない自分になることが大事」。これって、”自分を確かにする”という、一般に「アイデンティティ」と呼ばれる、心理的課題について、ハッキリ言ってることになりますね。「自分に正直に、…また、相手を尊敬し誠実に接したことが次に繋がっていく」という訳ですね。下手な心理学の講義や、道徳の授業よりも、日常生活で役立ちますね。