ブログの更新をお休みしようかと思ったのですが、
どうしてもまだ、ひっかかることがあるので、書きます。
(リンク先はパソコンでご覧ください。)
ろくろさんの先日のブログの記事で
反射性交感神経性ジストロフィーという
病名を知りました。
(ろくろさん、いつも貴重な情報ありがとうございます。
)
記事内容はこちら
下野新聞記事。
国際医療福祉大学、言語聴覚学科の4年の
学生さんが全身に激痛が走る病と戦い、
数年間の休学を余儀なくされながらも、今春無事卒業するという
内容でした。
その学生さんの病名は、
反射性交感神経性ジストロフィーと、
繊維筋痛症だと書かれていました。
ジストロフィーと聞くと、
筋ジストロフィーのような
遺伝性の神経難病の印象を持ちますが、
なんとなく、その病名が気になって、
「反射性交感神経性ジストロフィー」の病名を
検索して調べてみたら、
遺伝子による病の類ではなく、
外傷により発症する病のようです。
しかも、なんと、
交通事故などの外傷をきっかけにして、
発汗異常、全身痛などの症状を引き起こす病
だと書いてあるではありませんか
。
ウソだと思ったら、皆さんも、
「反射性交感神経性ジストロフィー」で
検索してみて調べてみてください。
いくつかの交通事故サイトにヒットすると思います。
交通事故のサイトここを参照
その上、私は何度も書いているように、
線維筋痛症という病名は、原因も症状も
脳脊髄液減少症とそっくり です。
例によって、私は
大勢の人の中にいる万引き犯人だけをかぎ分ける刑事のように、
「反射性交感神経性ジストロフィー+線維筋痛症」
の病名に
脳脊髄液減少症の臭いを感じてしまいました。
この患者さんのこの
「反射性交感神経性ジストロフィーと線維筋痛症」と
診断したのは
おそらく神経内科医ではないかと思われます。
反射性交感神経性ジストロフィーという病態は
脳脊髄液減少症とも
原因も症状も経過も重なる部分があります。
ちなみに私は関節のこわばりも腫脹 も経験しています。
脳脊髄液減少症そのものでなくても、
少なくとも、脳脊髄液減少症を合併している可能性はあると思います。
そのことに
この学生さんの主治医は気づいておられるのでしょうか? 非常に心配です。
脳脊髄液減少症の多彩な症状を知っていたり、
実際の患者さんで脳脊髄液減少症を経験している医師は
まだまだ少ないのが現状だと思いますから、
神経内科医や整形外科医が
たとえ脳脊髄液減少症患者を診たとしても、
別の病名がつく可能性があると思います。
おそらく、
脳脊髄液減少症と同じ症状を訴える患者さんに対し
「脳脊髄液減少症」を疑って検査を実行する神経内科医は
まだほどんどいないと思われます。
交通事故などの外傷で発症
全身を襲う激痛、
風邪や肺炎などに感染しやすく治りにくい、
呼吸困難、
痛みで動けず、ベットに寝たきり状態・・・・は
「反射性交感神経性ジストロフィーや線維筋痛症」でなくても、
脳脊髄液減少症でも起こります
別の病名をつけられている患者さんの中にも、
脳脊髄液減少症の患者さんが
紛れ込んでいる可能性が多いと思います。
同じ病態、同じ症状に、
他の病名がついている可能性もあります。
現実にそういうことがあっても
少しも不思議ではないのが現状です。
私も脳脊髄液減少症になってから、
何でも感染しやすくなり、
風邪などしょっちゅうひくようになり、
一度引けば、なかなか治らず、重症化することも
たびたびでした。
やっと治ったと思ったら、
また次の風邪をひいたり、感染症にうつってしまうことの繰り返しでした。
今思えば、あれは、
脳脊髄液減少症による、免疫力の低下によって
感染しやすい治りにくい状態になっていたものと
理解できます。
また、脳脊髄液減少症でも、自律神経の迷走神経の障害で呼吸困難の症状もでることは、
ここの「どんな症状を呈するか」のところにも
書かれていますし、私もブログ記事に書いています。
脳脊髄液減少症で長年放置された患者さんによっては、
慢性的な呼吸困難によって、
在宅酸素療法を取り入れている方もいらっしゃるようですし、
易感染性により、呼吸器疾患を繰り返し起こしやすいことや、
脳脊髄液減少症では、むせかえるような、原因不明の咳が出ることもあります。
脳脊髄液減少症での迷走神経障害での呼吸困難も起こりうることです。
立っていられず、車椅子になることは、
脳脊髄液減少症の患者の私も経験済みです。
また、痛みについては、
頭痛に限らず、腰痛、四肢痛、胸痛をはじめ
全身を移動する痛みを、
脳脊髄液減少症の患者さんは経験している人も多いと思います。
私は布団に寝る時さえ、そっと寝ないと、
布団に背中が触れるだけで激痛を感じたことがありました。
体の内部を進入されたエイリアンに
食い尽くされているような、移動する痛みを感じたこともありました。
「反射性交感神経性ジストロフィー」という病名は
「外傷などにより、交感神経が異常反射する」とされているそうですが、
そういう考え方とは別に、
「外傷を負うほどの衝撃を
体が受けたことによって、
脊髄硬膜が裂けるという、体の内部の見えない怪我を負い、
脳脊髄液が漏れて減少している可能性」については
多くが、
その可能性さえ疑われることなく、
見逃されていると思います。
「脳脊髄液が減少して、脳が下垂すれば、
脳機能に異常をきたし、
交感神経にも副交感神経にも
異常反射が起こることは
充分考えられます。」
交感神経の異常反射に限らず、
脳脊髄液減少症で、交感神経や副交感神経などの自律神経のバランスがメチャクチャになり、
さまざまな自律神経失調や
異常反射のようなさまざまな過敏な症状が出ることは、
患者や脳脊髄液減少症専門医なら
周知の事実です。
脳脊髄液減少症の症状は、
脈拍や呼吸、発汗など、血圧など自律神経にかかわる症状が多く、
自律神経失調症や起立性調節障害、更年期障害などとも誤診されます。
脳脊髄液減少症の症状を知らない医師は
その症状だけで、
さまざまな異なる病名をつけるはずです。
つまり、
さまざまな、
別の病名の患者さんの中に
実は、
真の原因は脳脊髄液減少症
の患者さんが
絶対紛れ込んでいるはずです。
脳脊髄液減少症は、
カメレオンが草むらの中で
色を草むらと同じにして同化しているかのように、見つけにくいのです。
そこにいるのに、
周囲に色を同化させて隠れているカメレオンを見つけ出すには、
「そこに何かが隠れているはずだという視点」と
「それを見つけ出そうという意識」がなければ、見つけだせないと思います。
同じように、医師や患者が
脳脊髄液減少症を見つけだそうという意識と知識が
なければ、症状から、脳脊髄液減少症を発見することは
非常に困難だと思います。
逆に、医師に脳脊髄液減少症の症状について深い知識があれば、その症状の知識プラス
今までの経過や問診で、だいたいの検討がつき、
脳脊髄液減少症の可能性に気づきやすいと思われます。
すべての診療科の医師たちが、
脳脊髄液減少症のすべての症状を頭にたたきこんでおけば、
脳脊髄液減少症の発見率はぐんと上がるはずです。
でも、医師がまだまだ知識不足の患者ができる防衛策は
脳脊髄液減少症の可能性に、
患者自ら、気づくしかありません。
脳脊髄液減少症に関する情報はこのブログの左のブックマークにもまとめてありますのでご参考ください。
また、症状の一部は左のカテゴリーの「症状の説明」の中に
一部書いてあります。
あの、国際医療福祉大学、聴覚言語学科を無事卒業された
学生さんも、
一度は、脳脊髄液減少症の専門医に見て除外診断を受けてほしいと願っています。
国際医療福祉大学の系列の病院には、
脳脊髄液減少症の専門医が何人もいるのですから・・・。
「脳脊髄液減少症」でも、似た症状が出ることだけでもこの学生さんが知ってくださることを願っています。
脳脊髄液減少症治療のスタートは、
本人や家族の気づきからですから・・・・。
なお、最近ここのブログで書いた、
軽度脳損傷1、2、3の記事でも
紹介いたしました、整形外科の石橋徹先生は
反射性交感神経性ジストロフィーの病態の解明についてもとりくまれていると病院HPの医師紹介でも書かれていますが、
整形外科の本に論文も書かれているのですね。
「整形外科痛みへのアプローチ5 肩の痛み (三笠元彦編), 南江堂」の12のところをご覧ください。
これが石橋徹先生の反射性交換神経性ジストロフィーについての論文だと思います。
反射性交感神経性ジストロフィーの病名は整形外科の先生の方がよくご存知のようですね。
やはり交通事故患者を多く診るせいでしょうか?
やはり一刻も早く、石橋先生には脳脊髄液減少症の研究メンバーになっていただきたいです。