祖先崇拝 <1>
沖縄は祖先の祖霊を崇拝する土地としてよく知られている
氏祖は村落、地域の守護神とされている
桜井徳太郎は沖縄独特の他界観念として
後生(グソー)観をあげ
その一例として久高島の後生観を取り上げている
久高島では墓地の入口を新後生(ミーグソー)と称して
そこを生界と死界との境界だとして
7年後の洗骨が終わると死者は真の
後生へ行って神に成ると考えていた
新後生では
死者は生前と同じ生活をすると考えているため
新後生の墓廓は現世の家屋と同じ形態を備えている
鳥越憲三郎は沖縄人の墓造りは
死後も出来るだけ居心地の良い
住家でありたいとの思いから
多額の私財を惜しげなく投じて
豪壮で大規模な墓を造っているとのべている