粟国島の北海岸近くに、大きな鍾乳洞がある
古くから、聖地として崇められている「テラ」がある
このテラは、二百年前流刑人の僧侶が住み着き
日々修行と念仏を唱えたと言う
通称テラ(洞寺)と呼ばれている
伝説によると、二百年余り前
那覇の寺に在職していた雲水と言う僧侶が
他の寺の僧侶と問答となった
雲水が仏の功徳によって、下駄はきで
水の上を歩行する事が出来ると講論となった
問答は「首」を賭けるまでに発展した
二人は賭けを実行する事になった
雲水は呪文を唱え、水面に立ち歩き始めた
他の僧侶は驚き、法術を破ろうと呪文を唱えだした
しばらくは、読経の声が続いたが
雲水が奥武山に近づいた時
法術が破れ片足を水の中に突っ込み濡らしてしまい
雲水は賭けに負けた
しかし奥武山へあと一歩の所まで来た事で
首切りは許され粟国島への流刑と成った
雲水は暮らすには良い洞窟を見つけそこに住み
仏の教や文字を教えているうちに島民と親しくなった
時は過ぎ、雲水の死後、洞窟に仏像が置かれ
雲水の頭骸骨が置かれるように成った
鍾乳洞内は、テラ(洞寺)として
拝所と成って多くの人々が参拝するように成っている