人生黄昏時

 老いを心身ともに感じ

  日々の生活で思った事を記す
  

粟国島の祭&祀【3】

2019年03月25日 00時00分32秒 | 日記

  粟国島の北海岸近くに、大きな鍾乳洞がある

古くから、聖地として崇められている「テラ」がある

 

このテラは、二百年前流刑人の僧侶が住み着き

日々修行と念仏を唱えたと言う

通称テラ(洞寺)と呼ばれている

 

伝説によると、二百年余り前

那覇の寺に在職していた雲水と言う僧侶が

他の寺の僧侶と問答となった

 

雲水が仏の功徳によって、下駄はきで

水の上を歩行する事が出来ると講論となった

 

問答は「首」を賭けるまでに発展した

二人は賭けを実行する事になった

 

雲水は呪文を唱え、水面に立ち歩き始めた

他の僧侶は驚き、法術を破ろうと呪文を唱えだした

 

しばらくは、読経の声が続いたが

雲水が奥武山に近づいた時

 

法術が破れ片足を水の中に突っ込み濡らしてしまい

雲水は賭けに負けた

 

しかし奥武山へあと一歩の所まで来た事で

首切りは許され粟国島への流刑と成った

 

雲水は暮らすには良い洞窟を見つけそこに住み

仏の教や文字を教えているうちに島民と親しくなった

 

時は過ぎ、雲水の死後、洞窟に仏像が置かれ

雲水の頭骸骨が置かれるように成った

 

鍾乳洞内は、テラ(洞寺)として

拝所と成って多くの人々が参拝するように成っている

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粟国島の祭&祀【2】

2019年03月20日 00時00分27秒 | 日記

  粟国島は神の島と呼ばれ年間を通して伝統祭祀、行事が多く

古くから伝承され大切に守られ行われて来た

 

島内には御嶽や祭場など多数存在している

御嶽はガタノコ御嶽・エーガ御嶽・イベテラチ御嶽・ヨコノ御嶽

ナカノ御嶽・ハイノ御嶽・シマイ御嶽・アラバ御嶽・ヤカン御嶽

の九箇所

 

ルゥン(殿)は五ヵ所エーガーノルゥン・アシミネノルゥン・

カキノルゥン・ハマノルゥン・トマリルゥン・と

そしてカー(井)など四十ヶ所以上あるとされている

 

これらは聖地として崇められ

この拝所にヒーヌ(火)神・ヤマヌ神・ヤカンヌ神・ウミヌ神

祖神などが祀られている

 

サチヌユー(昔の世)の人は

穀物の種蒔きと収穫時を二期に分け

 

春の初めの一月と七月を種蒔き

六月と二月は穀物の収穫の時期として

 

一年のサイクルと、考えて

豊作、害虫などから守られるように祈願したのである

 

また、航海安全、無病息災、豊漁、子孫繁栄など

願い事に関係する、神が鎮座する御嶽、祭場で

ノロ(神女)、神人によってウンヌキグゥト(お願い事)をする

 

また、門中と家庭ごとに行うウガングゥトもある

 

粟国島に多数ある行事の中で最大の祭祀は

大晦日から元旦にかけて行われる マースヤーと

ヤガンウユミである

 

島の祭祀は全て旧暦に合わせて

島民総出で参加して行われる

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粟国島の祭&祀【1】

2019年03月15日 00時00分34秒 | 日記

  粟国(あぐに)島は

沖縄那覇から北西に約60㎞に位置する

 

丸みおびた三角方の島で

面積7.62k㎡で、周囲約12.8㎞

 

人口714人、所帯数742(2019年1月1日)

那覇港から、フェリーで約2時間

 

島の南西側に約95mの山がある

東側にそって緩やかに傾斜している

 

集落は南側の中央ほどに

イリ(西)区・アガリ(東)区・浜区の

三集落があり一島一村で

 

沖縄県島尻郡に属し粟国村と成っている

 

粟国は粟(あわ)の産地と知られ粟島と呼ばれ

粟国島の名前の由来と成っている

 

また、毎年のように来る台風や干ばつで

穀物が不作続きもあるため

 

飢餓用ため島中に植えられた「ソテツ」

そのため、ソテツの島とも呼ばれている

 

沖縄本島の周りは、リゾート開発が進む島が多いが

粟国島は手つかずの自然が残り

沖縄の古き良き原風景が残っている

 

島は色彩豊かで、人と自然の出会う場所で

砂浜が1㎞も続く、ウーグの浜

 

春先から初夏にかけて

数万匹のギンガメアギのトルネードの舞は壮観で

 

ダイバー必見のスポットです

粟国島のアクティビティは多く独特の景観を有している

 

また、島では通年を通して

伝統祭祀神事が多く継承され守られている

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人類創世 【2】

2019年03月10日 00時01分54秒 | 日記

  古宇利島の西側に「、ファーナシガマと呼ばれる半洞窟がある

この洞窟は「始まりの洞窟」とも呼ばれている

 

最高神、天帝が地上に下した人類の祖と言われる

男女(兄妹)が住んでいた場所である

 

二人は天上から降ってくる餅を食し暮らしていたが

ある日餅は降らなくなった

 

そのためチヌグ浜の洞窟に移住し

魚介類などを獲り食し暮らしていた

 

ある時、海馬が「まぐわう」を見て男女の交わりを知る事になった

やがて二人に子供が出来、人類祖始と成った物語である

 

古宇利島にウンジャミ(海神祭)と言う祭祀がある

この祭祀の儀式の中に、人類創世を証する

餅降り・神送り・「まぐわう」の儀式がある

 

神お送りは、兄が魚の最中、海で亡くなった

兄の墓が大宜味村塩屋にある

そのため妹(女神)を船に乗せて神送りするのである

 

この儀式は、塩屋においても、兄(男神)を送る儀式が行われている

 

まぐわう、は選ばれた、神役の男女が

まぐわうの儀式の演戯を行い子孫繁栄を祈った

この儀式は1982年頃から行われていない

 

人類創世にまつわる、御願所、祠、お宮などの拝所が多数あり

神として祀られ、拝む対象になっている

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人類創世 【1】

2019年03月05日 00時00分28秒 | 日記

  沖縄には、何種類かの開闢神話伝承がある

その一つが古宇利島に伝わる、人類誕生伝説である

 

キリスト教の聖典旧約聖書に、アダム(男)とエバ(女)の人類創始と

マナ物語に酷似した、沖縄の祖先と成った人類誕生伝説である

 

最高神、天帝が男女(兄妹)を古宇利島のシラサ岬に降臨させた

二人は裸であったが恥ずかしいとは思わなかった

 

二人は毎日天上から降ってくる、餅を食べて幸福に暮らしていた

ある日、もし餅が降らなくなったら、どうしょうかと考え

 

二人は貯えようと思った

ところが貯え始めると

餅は降らなくなった困った二人は必死に月に向かって祈った

 

たうたうまへされ、たうたうまへ (お月様4、もしお月様)

大餅やと餅、お賜べめしょれ  (大きい餅を、太い餅を下さいまし)

うるまぐる拾うて、おしゃげやべら(赤螺を拾うて上げましょう)

と、声を嗄らして歌ったが餅は二度と降る事はなかった

二人は生きるための糧をえるために

海で魚介類などを獲り生活をした

 

二人は動労の始めと、生きる苦難を知るようになる

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古宇利島の祭&祀【5】

2019年03月01日 00時00分41秒 | 日記

  ウンジャミ <2>

古宇利島ではウンジャミ(海神祭)は重要な祭祀として

大切に守られ伝承されて来た

 

旧暦のお盆明け最後の亥の日に行われるウンジャミは

ノロ(神女)を始め各一門の中から選ばれた神人が

 

祭祀用衣装白装束を身に着け手には杖を持ち

ナカムイヌ御嶽と、神アサギ(拝所)に隣接する

神アサギナ(庭)でウンジャミ祭祀が執り行われる

 

海の彼方、ニライ カナイから神を招き豊穣を祈願する

 

古宇利島には、人類誕生のストーリが伝承されている

最高神、天帝が男女(兄妹)を地上のシラサ岬に降ろしたと言う

この男女の兄妹が沖縄人の始祖となったと伝えられる伝説である

 

古宇利島のウンジャミ祭りには

この誕生伝説が反映されている儀式がある

 

砂で、コの字を書いて、神人が七回往復して

天から餅を落とす儀式

 

兄の墓があると伝えられている、塩屋ムラに向けて

神送りする、などの儀式が行われている

 

古宇利島のウンジャミ祭は、島最大の祭祀として

大切に守られ伝承されてきた

 

古宇利島は数多くの祭祀が執り行われ

今も神々に囲まれた、神の島である

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