波照間島にパイパティローマと言う伝説がある
琉球国が宮古・八重山諸島にだけ導入した税制は
差別的な人頭税であった
この過酷な人頭税や、また役人たちの私利私欲による
島民への不当な搾取などに耐えかねて
今から、370年前にヤグ村の住民が
理想郷パイパティローマへ脱出したと言う伝承である
この伝承は八重山年来記(15世紀後半から18世紀後半の八重山史)に
1648年、波照間島平田村(ヤグ村)の百姓男女50人程が
大波照間島(南波照間島)へ欠落したと言う記述がある
南波照間島(パイパティローマ)が、他の神話や伝承と違うのは
史実として記録されていることである
そのため八重山諸島の人々の間では事実として語り継がれている
ヤグ村のアカマリと言う男が過酷な重税に苦しむ村人を救うため
理想郷パイパティローマに向けて脱出したとされている