おなり神(をなり神)とは
妹(おなり・をなり・うない)が
兄(えけり)を霊的守護すると考え
妹の霊力を信仰する沖縄の信仰
兄(いきが)の守護者として妹を
神格化して呼称するもの
民俗学の伊波普猷が述べている
沖縄の女性一般に霊力が強いと
考えられており、ノロ(神女)や
シャーマンである「ユタ」も女性である
この霊力は特に兄弟(イキガ)を守護すると
考えるものが「おなり神」信仰である
おなり神信仰は
沖縄宗教の基本概念の一つである
「おもろさうし」の中に「おなり神」を
詠んだ「おもろ(歌)」が数多く見られる
妹を兄の「おなり神」と呼び
妹を神格化する
この信仰から
男は漁や戦争に行く時は
妹の毛髪や手拭をお守りとして
貰う習俗があった
この思想が琉球王国の
祭政一体制の基盤を作ったと考えられている