イザイホー <2>
イザイホーの神事は4日間行うが
一月前からナンチュになるため、
30歳から41歳の女性は島のクボ御嶽始め
七個所の拝所を御願してから、イザイホーの儀式に参加する
久高島には、外間ノロ殿内、久高ノロ殿内は
それぞれに祭祀の最高職であるノロがいる
祭祀を補佐するノロ掟神と根人
さらに61歳から70歳のタムト・60歳から54歳のウンサク
53歳から42歳のヤジクと三階級の神人と
シム門中からイチチィグルーとナナチィグルの神人が
イザイホーの儀式だけに参加する
午年の旧暦11月15日夕方御殿内庭に集まり
ナンチュに成るため参加する女性は神アシャギを
エーファイ・エーファイと連呼しながら七回旋回する
その後拝殿に先輩の神人とともに神歌(テイルル)を歌い
奥の森(イザイ)に入る、ナンチュは洗い髪のまま白衣をまとう
神人たちは髪を巻き白鉢巻に祭礼用の白衣(ウフジン)を身に着ける
拝殿前には七つ橋と言う橋を渡る儀式を行う
11月16日カシラタレ遊び
ナンチュが昨日のままの洗い髪「髪垂れ」(かしたれ)で
三重の円陣を組み踊る
11月17日花差し遊び
イザイ花と呼ばれる花飾りを巻き髪に付け
テイルル(神歌)を唱えながら旋回する
この日の儀式によって女性たちは、ナンチュになり
外間根人が額と頬に朱づけをして正式にナンチュとして証明される
11月18日アクリヤーの
ナンチュと神女全員が男性と綱引きをして
ニライカナイからの神の来訪を歌い
神女はホーノと男性はエーファイと掛け合い
両手で縄を掴み船を漕ぐ動きをする
グギマーイ(御家回い)
自宅に帰りナンチュは頭に緑の葉の冠をかぶり神女になった事をあらわす
それぞれの自宅では家族がナンチュを上座に座らせ祝福する
クケマーイ(桶回い)
再びナンチュ始め全員が集まり桶に入った神酒をいただいて
東方に扇を揚げてニライカナイの神を礼拝し賛美する
ナンチュは葉の冠にクバの葉の扇先輩の神女は太陽と鳳凰
月と牡丹を描いた色鮮やかな扇を持ちそれぞれの扇を使い
舞は島の人々と神々との一体感を現す瞬間(舞)である
そのあとは打ち上げの宴会・・・最後にカチャーシーを踊って
イザイホーの儀式は終わる