ウヤガン(祖神)祭とは、宮古島の狩俣ムラ・島尻ムラ・大神島で
毎年行われる豊年祈願祭
地域によっては旧暦六月か十二月にかけて行われる祭祀
狩俣ムラのウヤガン祭は十月から十二月にかけて
ムラの北東にあるフンムイ(森)の中にある
ニスノウタキ(西の御嶽)に、神家を設け
旧暦十月に四日間十一月には四日間と三日間、三日間と
十二月には五日間の山籠もりを、合計五回行う
五十歳以上の女性が、全身を浄め黒の装束を身に着けて
御嶽に籠り飲まず、食わずの厳しい儀式を行い
フサ(神謠)を謡い舞う
これは狩俣ムラの起源をなぞるものであり
また、祖先の人々の事跡を称賛する
フサ、タービ、ニーラーグ神謠である
女性はその身に、ニライ カナイからやって来る
ウヤガン(祖神)が降臨するまで御嶽でフサ(神謠)詠い
舞い続けて神々を賛美し、神々と交信するのである
そうしてウヤガン(祖神)が女性の身体に憑依して
ウヤバー(祖神女)に成るのである
このウヤガン祭で謡われる、フサ(神謠)は
文書にするのは禁じられ、ウヤパーの間で代々口頭伝承されて
儀式も秘密に伝承された
ほかの神約の女性やムラ人も見てはならないと言うタブーで
ウヤガン祭は秘儀とされている