27.08.14 こ み 上 げ る NO.886
一般に嬉しさが込上げる・悲しみがこみ上げるなどと表現されますが、こみ上げられるという言葉があり
ます。 それはつまらないことを言ったばかりに、または、周囲の圧力に対して有効に反撃できる手段を
持たないために、貧乏籤を引かされるような立場に追い込まれることを言います。
江戸時代大阪の長良橋は洪水のたびに何度も流失したのですが、長老の一人が「これは神のたたりだ!」
「橋を架ける前に神の生贄として人柱を立てるべきだ!」・・・と提案しました。 つまり、生きた人間を生き
埋めにして神にささげるという提案でした。
「それはいい」ということになったが、じゃ誰がその人柱になるのかという話になって、言いだし兵衛のその
長老が自らその人柱にならなければならないハメになった。 それ以降娘は唖者になってしまった…とい
うお話です。 もの言わじ 父は長柄の人柱 雉も鳴かずば 撃たれぬものを・・・。
唖者になったと思われていた娘が、嫁入りで川向かいの村に嫁ぐために長良橋を渡った時に橋の上で詠
んだ句と言われています。 多くを喋るとボロが出る・・・と言いつつ毎日下手なブログを書いています。