27.08.26 盲 人 蛇 に お じ ず NO.898
今時は盲者・唖者などとは言わないで、目の不自由な人・言語が話せない人(または不自由な人)
というのですが、俚諺は良い悪いは別にして依然として古語が活きています。 これはある程度は
仕方がないのではないでしょうか? 表題は読んで字の如く盲人は座頭市でもない限り、近くにヘ
ビがいても(見えないから)怖じけることはないという例えです。
実はヘビは何とも言えない生臭い臭いがして解りますから、この俚諺は事実と相違がありますが
、目明き(健常者)のことを言っているのです。 つまり、盲人がそばにヘビがいても解らない
ように、注意力がないもの・慎重さが欠けるもの・若者などは、身に危険が迫っていても気が付か
ないという意味でしょう。 危険は突然やってきますが、おおむねヘビが這うように忍び寄って
来るものなのです。 何時だって目を見開いておかないと、いつ何事が起こるか知れたものでは
ありません。 寝屋川・高槻にわたる少年・少女誘拐殺人事件は、そういう危険を察知する訓練
を受けていない若者が、忍び寄る危険を本能的に感じることが出来なかったことが、被害を防止
できなかった最大の理由かもしれません。
勿論犯人の異常な行為は、社会全体が弱者を虐待している世相を反映したものであることには相違ありません。