雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

新・本と映像の森 62 高沢晧司『宿命』新潮文庫、2000年

2017年05月02日 19時06分42秒 | 本と映像の森

新・本と映像の森 62 高沢晧司『宿命』新潮文庫、2000年

 『宿命 ー 「よど号」亡命者たちの秘密工作ー』

 北朝鮮について知るために、というか「深めるために」まず、この1冊。

 「練合赤軍」の大量虐殺事件は有名だけど、同じセクトによる飛行機「ハイジャック」事件と彼らのその後については、あまり知られていない。

 1970年(昭和45年)3月27日、ハイジャックの決行日、羽田発福岡行きの畿内でメンバーが半分もそろわず、やむなく決行を延期し、夜行列車で東京へ戻った。

 原因は、学生の彼らは飛行機に乗ったこともなく、搭乗手続きに時間がかかることも知らなかったためだ。

 1970年3月31日、日航「よど号」をハイジャックした9人は、北朝鮮の闇の中へ消える。

 これは、北朝鮮の金王朝体制に偶然、迷い込んで、そこで待遇は「優遇」された者たちである。ただし、金王朝の下で生き延びるなら、それなりの「役割」を果たさねばならない。

 それが幸せかどうか、考えさせられる物語である。ただし、この物語虚構ではない。真実おこったことである。

 47年前、平壌に行った9人は。

   田宮 高麿
   岡本 武
   小西 隆裕
   柴田 泰弘
   田中 義三(よしみ)
若林 盛亮(もりあき)
   吉田 金太郎
ほか2人

 主な内容は、① 彼らが生きねばならなった北朝鮮社会はどんなものだったか
② 北朝鮮で彼らが、どのように変化したか、その無残な結末
③ 彼らが70年代から80年代に、ヨーロッパなどでおこなった「運   動」
④ 北朝鮮で彼らが結婚した日本人女性たち
⑤ 北朝鮮へ拉致された日本人男女

 おそらく ②③ の果てに、1995年11月30日、田宮高麿さんの死がくる。

 それは1970年に警察に捕まって服役したため、北朝鮮へリーダーとして行き損ねた塩見孝也さんが平壌訪問を終えて、平壌を離れた翌日のことであった。

 田宮高麿さんに、それまで病気の徴候はまったくなかった。

 そして、高沢さんは、この本を書き始めた。



雨宮日記 5月1日(月)の2 初めて自衛隊が米軍の護衛

2017年05月02日 00時12分20秒 | 雨宮日誌
雨宮日記 5月1日(月)の2 初めて自衛隊が米軍の護衛

 今日、戦後はじめて日本の自衛隊=護衛隊が米軍の護衛に入った。訓練ではない。。

 海上自衛隊のヘリ空母「いずも」が、房総半島沖から四国沖まで、米海軍の燃料補給艦を護衛した。

 このさいだから、いくところまで、いけ、ということか。

 北朝鮮と米軍が戦争のときには、自動的に日本も参戦ということか。もっとも、在日米軍基地は、まず、すべて攻撃される。それから起こることは、あまりに悲酸で、あまり考えたくない。

 でも、「それを待っている人が日本の中にもいる」のは確かだ。

 見本と韓国は、アメリカの「盾」なのか。

   ☆

 むかし読んだ髙田求さんの『人間の未来への哲学』を読み返す。きわめて有益。