新・本と映像の森 171 ことばと詩 4 小森香子「河」
詩人・小森香子さんといえば「青い空は」をまず語るべきなのだろうが、それは別項とする。
これは雨宮智彦『ことばと詩と絵 手書きノート』に写してあったもの。ボクがわりあい好きな詩。
ボクは地方都市の街中でずっと育った。だから小さい頃、河といえば死んだ河だった。ぼくが可愛いイトトンボたちに出会ったのは40代になってからだった。
「 河 小森香子
魚のかわりに
白い泡をすくう
それでもぼくは
河にゆく
河は
死にかけながらも
ぼくとあそびたがって
いるのだから」
≪ 雨宮智彦『ことばと詩と絵 手書きノート』より ≫
たぶん『こども白書』かなんかに掲載されていた。