雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

人間宇宙生命社会 20 不破哲三さんと『資本論』の感想、とくに「恐慌論」「恐慌の運動論」について 20210306

2021年03月07日 19時35分59秒 | 人間宇宙生命社会
人間宇宙生命社会 20 不破哲三さんと『資本論』の感想、とくに「恐慌論」「恐慌の運動論」について 20210306

 不破哲三さんの一連の『資本論』講義はぼくにとってためになることもあるが、疑問のこともある(誰にでもそうであるように)。いくつか疑問の点について、確証はないが自分の記憶のために書き留めておくことにする。


 今日は文献を見ずに書いておく。


 ① 「不破哲三さんは「恐慌の運動論」ということを強調している。運動」ということではマルクス自身が「資本の運動」ということを強調している。資本はすべて運動であるといっていいと思う。そのことと「資本の運動」と「恐慌の運動」との異同をどうとらえたらいいのか。


 ② 「恐慌の運動論」ということばは何を意味しているかあまり明白ではない。不破さんもきちんと解説していない。むしろ「恐慌」は「資本の運動の中断」といってもいいのではないか。詳しく解説して欲しい。


 ③ 「運動」とは「過程」であり、「時間」経過を要するということだろう。そういうことを不破さんの著書には書いていないが、不破さんの意見を聞いてみたい。


 ④ 恐慌論ではもっと具体的な恐慌の個別形態を見ないと本質もわからないのではと思うが、不破哲三さんの議論は一般論・本質論だけで特殊論・具体論は述べないのは、えてして誤謬に陥りやすい道ではないのだろうか。


 ⑤ ぼくの手元に久留間鮫造さんの『マルクスレキシコン 恐慌Ⅰ』『マルクスレキシコン 恐慌Ⅱ』の2冊がある。詳しく読んでいないで申し訳ないが、不破哲三さんなら全部読んでいるものと思う。日本のマルクス主義経済学の歴史に敬意を払うなら、久留間鮫造さんの業績を私たちがどう受けつぐのかも語らなければならないと思う。もちろん不破哲三さんの業績も日本のマルクス主義経済学の1つであることはむろんである。


 以上、不破哲三さんの著書を参照して具体的に論じることは後日に謙る。