ことばと詩 59 宮沢伊織『裏世界ピクニック 3 ヤマノケハイ』ハヤカワ文庫より 20210612
宮沢伊織さんのSF小説『裏世界ピクニック 3 ヤマノケハイ』の主人公たちの1人、空魚(そらを)のことば。
「被害者をやめるのは、その気になれば可能だった。でも被害者じゃないなら、自分はなんなんだろう、という疑問に答えは出なかった。
加害者になるつもりはない。誰かを傷つけたいわけじゃない。別に被害者と加害者は対立概念ではないけれど、なんだかその2つの間で、自分自身が宙ぶらりんになった気がしていたのだ。
そこに鳥子が現われて、あの言葉を投げかけてくれた。
ー共犯者。」
(p56)
被害者ー加害者を脱するには「共犯者」が必要という考えは、ぼくは強く共感し、共鳴する。
そしてこれは、ハラスメントを脱するのに触媒になる助言者・人生の助走者・「天使」が必要という安富歩・本條晴一郎『ハラスメントは連鎖する ー 「しつけ」「教育」という呪縛 ー』(光文社新書、光文社、2007年)の考えに、ほぼ同じだと思う。
宮沢伊織さんのSF小説『裏世界ピクニック 3 ヤマノケハイ』の主人公たちの1人、空魚(そらを)のことば。
「被害者をやめるのは、その気になれば可能だった。でも被害者じゃないなら、自分はなんなんだろう、という疑問に答えは出なかった。
加害者になるつもりはない。誰かを傷つけたいわけじゃない。別に被害者と加害者は対立概念ではないけれど、なんだかその2つの間で、自分自身が宙ぶらりんになった気がしていたのだ。
そこに鳥子が現われて、あの言葉を投げかけてくれた。
ー共犯者。」
(p56)
被害者ー加害者を脱するには「共犯者」が必要という考えは、ぼくは強く共感し、共鳴する。
そしてこれは、ハラスメントを脱するのに触媒になる助言者・人生の助走者・「天使」が必要という安富歩・本條晴一郎『ハラスメントは連鎖する ー 「しつけ」「教育」という呪縛 ー』(光文社新書、光文社、2007年)の考えに、ほぼ同じだと思う。