雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

ことばと詩 63 宮城谷昌光『三国志 第八巻』文春文庫、2012年 20210630

2021年06月30日 08時00分30秒 | ことばと詩
ことばと詩 63 宮城谷昌光『三国志 第八巻』文春文庫、2012年 20210630


 古代中国を描く日本の小説家宮城谷昌光さんは浜松市北区三ヶ日町に住んでいます。彼の古代中国の小説はあまり読んでいないのですが、唯一『三国志』(全12巻、文春文庫)だけは、このごろやっと読み終えました。たぶん、これからも原本『正史 三国志』(全7巻、ちくま文庫)とともに精読することになるでしょう。


 宮城谷昌光『三国志』は、『三国志演義』とはまったく別物とみた方がよくて、人物や事件の描写・意味もまったく違います。宮城谷昌光『三国志』の紹介は別途したいと思っています。


 で、宮城谷昌光『三国志 第八巻』のp96~98、「関羽」の章の孫権の思考をたどる叙述。


 「『尚書』の「夏書(かしょ)」に、
    時に先んずる者は、殺して赦(ゆる)すこと無し
    時に及ばざる者も、殺して赦(ゆる)すこと無し。
 とある。時より先行した者も、時に遅れた者も滅亡する、と孫権は解している。では、時とは何であるか、ということになるが、それは大事をおこなうための時機といいかえてもよいであろう。」