雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

ことばと詩 60 まど・みちお「うさぎ」「うさぎ」(岩波文庫『まど・みちお詩集』) 20210614

2021年06月14日 13時26分36秒 | ことばと詩
ことばと詩 60 まど・みちお「うさぎ」「うさぎ」(岩波文庫『まど・みちお詩集』) 20210614


 詩人のまど・みちおさんの詩集『まど・みちお詩集』(岩波文庫、2017年、391ページ、定価740円)に同じ題の詩が2つある。


 「うさぎ」と「うさぎ」だ。


 最初の「うさぎ」は以下のとおり。


うさぎに うまれて
うれしい うさぎ
はねても
はねても
はねても
はねても
うさぎで なくなりゃしない

うさぎに うまれて
うれしい うさぎ
とんでも
とんでも
とんでも
とんでも
くさはら なくなりゃしない


 うさぎの「動」を見事に表現している。ほんとうに我が家のうさぎのあずきさんは、この通りです。「はねて」「とんで」います。


 もうひとつの「うさぎ」は以下の通りです。


ーうさぎでございます
と いうように
うさぎの ほうが
きちんと すわるものだから

そらの ほうも
のはらの ほうも
きちんとして むかえているよ
ーこれは これは
うさぎさんですか・・・と


 この詩は「静」。2つの詩でうさぎの「動と静」を見事に表現しています。


 あずきさん、今日も「きちんと すわ」っています。


 あずきさん、今日も「とぶ」かなあ。