新・本と映像の森 86 安彦良和『機動戦士ガンダム 1』<「68」の再論>
(アニメ4・SF22)
前に書いたことは、間違ってはいないけど、大事なことが書いてないような気がする。
それは『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 1』では主要テーマは、戦争から逃れる避難民、とくに少年少女たちのチーム的な団結だろうと思うことだ。
軍からは、たんなる素人、アマチュアと見なされるだろうが。
地球への避難行は、おもしろく、それだけでストーリーを作ればよかった。
それは、その後のストーリーには、たぶんあまり見られない(「ガンダム」をあまり見ないので、憶測です、すみません。)
以下は、2010年の「本と映像の森68」の再録です。
「本と映像の森68 安彦良和さん『機動戦士ガンダム 1』2010年08月08日 23時51分59秒 | 本と映像の森
安彦良和マンガ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 1』カドカワコミックス・エース、角川書店、2002年6月1日初版、215ページ、定価560円+消費税
地球に人類が増えすぎた未来の時代、多くの人が宇宙空間に移り住み、数百個のスペースコロニー(宇宙植民地)に住んでいる時代。
巨大な円筒を回転させ、人工的な重力を作り出し、その円筒の内側を大地として人々が生活しています。
宇宙世紀0079(ダブルオーセブンティナイン)、地球からもっとも遠い宇宙都市サイド3は、ジオン公国を名乗り、地球連邦政府に独立戦争を挑んだ。1ヶ月余りの短期戦だけで双方とも人口の半数を殺し合う戦争となった。
戦争が膠着状態に入って8ヶ月余りがたった。
コロニー「サイド7」に、ジオン公国の戦闘艦から射出された戦闘モビールスーツ「ザク」が内部に潜入し、軍事基地ではない「サイド7」内で秘密に開発されていた連邦の新モビールスーツ「ガンダム」を発見し、戦闘と成ってしまう。
戦闘の被害は、居住部まで及び、「サイド7」全体が破壊の危機に陥り、住民の一部は輸送艦で脱出する。
偶然、ガンダムの開発者の息子であるアムロ・レイは、父親のコンピューターをハッキングしてガンダムの説明書を盗み見てしまっていた。
まだ始動前のガンダムがザクに攻撃されているのに遭遇したアムロは、ザクの攻撃で父親の死を目の当たりにして、そのガンダムの操縦席に入り込み、始動させ、2体のザクを破壊してしまう。
ザクを2体も破壊された、新兵器偵察の任務を背負った「シャー」は、「ザク」で出撃し、アムロのガンダムと戦う。
それが物語の始まりです。
それにしてもガンダムの動力は「核融合エンジン」か!
破壊されたら、何がどうなるのかな?だいじょうぶですか?
あ、もしかしたら「水素→ヘリウム」の核融合反応なので、飛び散ってもだいじょうぶなのかな?
アムロの父親のことば「しかしガンダムが量産化されれば戦争は終わるよ。若者達も死ななくてすむ。」というのが人類史上の最大の錯覚なんでしょうね。
父親のことばには「量産化されれば(敵を殺し尽くして)戦争は終わるよ」という「敵を殺し尽くして」という論理が抜けています。
それと前提「(ただし敵が同じような、あるいはもっと強力な兵器を開発しなければ)」というのも抜けています。
いま静岡市に実物の、いや違う「実物大」のガンダムがやってきています。見に行こうかな?こういうのは大好きですから。
実物大の「鉄人28号」とか。古いですね。
(むかし「別人28号」と言いました)
主人公たちについて、また語りたいですね。」