新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

癌のトータルケア:医師の育成も必要だが医療環境整備も必要!

2010-03-10 23:49:05 | 医療

さて、2つ目の記事を書きます。

 

最初に・・・・

 

先日、とても驚いたことがあります。

というか、皆に「もっと早く気がつけよ」と言われました。

 

 

先日病院の自動販売機でコーヒーを買いました。一応自動で豆をひいてお湯を注ぐ…というタイプのやつですね。

2日に一回くらい飲んでいるのですが…

 

 

「あれ?コーヒー薄いな・・・

カップにはふたが付いているので中が分かりません

 

 

「う~ん、薄いな~」

 

呟きながら飲んでいました。

疲れていたので砂糖を入れていました(僕はブラックのほうが多いんですよ)。ですから砂糖の味はわかりました。

 

しかし・・・

「薄すぎる!!」

 

パカッ

・・・・・・

「おぉぉぉぉ」

 

コーヒーのはずが…砂糖水になっている!

大爆笑!

「もっと早く気がつけよな」

周りは笑いながら突っ込みますw

 

 

と、ちょっと笑い話を書いたところで、本題の記事に行きます。

 

血液内科は血液腫瘍などを多く扱いますので、この記事に反応しました。

 

「がん医療のトータルケア、巻き返しが必要」

3月10日19時11分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100310-00000001-cbn-soci  

日本医療政策機構は3月10日、同機構が実施した「がん患者意識調査」に関するメディアワークショップを開いた。同機構の市民医療協議会がん政策情報センターの埴岡健一センター長は、「なかなか現場には、がん医療のトータルなケアが届いていない。それを急いで巻き返す必要がある」と述べ、今回の調査結果を参考にしながら、政策を立案していく必要性を強調した。  

 

「がん患者意識調査」は、がん関連の患者団体に所属しているがん患者・経験者とその家族・遺族を対象に、昨年11月13日-12月末に実施。がん患者の声ががん医療政策に反映されているかや、がん患者が必要と考えるがん施策などについて質問し、有効回答数は1618件だった。  

 

この中で、昨年3月に厚生労働省のがん対策推進協議会が取りまとめた「平成22年度がん対策予算にむけた提案書~元気が出るがん予算~」に掲げられた70本の施策について、「あなたが必要性が高いと思われるものを10項目まで選んでください」と質問したところ、最も多かった回答は「がんに関わる医療従事者の計画的育成」(629人)。以下は「副作用に対する支持療法のガイドライン策定」(562人)、「長期療養病床のがん専門療養病床への活用(モデル事業)」(555人)などと続いた。  

 

調査結果は、11日に開かれるがん対策推進協議会のワーキンググループの提案書の参考資料として提出される予定だ。  

 

埴岡氏は、同日のがん対策推進協議会に、同じ70本の施策について医療従事者などを対象に行った別のアンケートの結果が提出されることを明らかにし、「それを突き合わせると非常に面白い」と指摘。両方で上位に選ばれているもの、片方のみで選ばれているものを検証し、両者が対話することの必要性を強調した。

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癌診療・・・僕は「時間をかけて患者さんの不安や痛み、そして病気を取り除き一緒に戦う」他はないと思っています。

けど、それを行う時間が限られてきます。

 

 

患者さんの数が毎週40名前後の予約の患者さんが来ます。何もない人なら良いですが、外来で治療を行っていて変化がある人や、緩和ケアを行っている人などは大変です。

 

そう言った患者さん達には時間がどうしても必要です。そういう患者さん達に対応する僕達医療従事者もしっかり患者さんの話を聞く時間が必要です。

 

 

しかし、医療従事者の数は絶対的に足りていませんので「一人一人の患者さんと向き合える時間」が限られてきます

 

先週初診の若い骨髄腫の患者さん(一応今日ですべての検査結果は出そろいました)とどう向き合っていくか、最初にしっかりと話をするのが重要ですのでどうしても時間がとれる他の曜日になってしまいます。

 

 

自分の外来日に話が長くなる患者さんを「予約患者」として入れられない。本当なら「予約」としてそういう患者さん達も見れるようにできる体制が本来必要で、時間に追われていてはトータルケアは困難だと思います。

 

僕は外来と病棟を行き来しているとはいえ、病院内に基本的にいる医師ですので、各曜日に患者さんを振り分けています。これは病棟守備力は低下するかもしれませんが、患者さんをしっかり見るためには必要不可欠と判断して行っています

 

 

本当はそういうことを行う必要性がない医療体制になるのが理想なのだろうと思います。

 

トータル的なケアをできる医師の育成も重要ですが、それができる医療環境の整備も重要ではないかと思います

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なかのひと 

 

さて、明日は忙しい一日です。頑張ります。

 

それでは、また。

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無資格者を医療へ:医療を雇用の受け皿に!

2010-03-10 23:15:27 | 医療

こんばんは

 

今、帰ってきました。

最近は落ち着いた病棟状況でしたが、少し動きがありそうです。 今、一番気になるのは普通なら上がってきてもいい時期なのに、まだ白血球数が低下している患者さん。感染症がここで併発されると痛いことになる…。

 

そんなことを思いながら過ごしています。直接の担当患者以外でも全患者さんの把握はしています。急変時対応ができなくなりますので・・・。

 

それに患者さんが好きなので…。

 

さて、今日は早めに帰ってこれましたので(早めと思っても23時)記事を2つ書きたいと思います。

 

まずはこちら。

 

プラス改定で「バックギアからフロントギアに」―邉見副会長

3月10日20時40分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100310-00000008-cbn-soci  

全国公私病院連盟(公私連、竹内正也会長)と日本病院会(山本修三会長)は3月10日、来年度の診療報酬改定の説明会を東京都内で開いた。中央社会保険医療協議会(中医協)で委員を務める公私連の邉見公雄副会長は冒頭、竹内会長の代理としてあいさつし、「バックギアからフロントギアに行って、救援機の爆音が少し聞こえてきた」と10年ぶりのプラス改定を評価した。  

 

あいさつの後、邉見副会長は「中医協委員としての発言」と題して講演。日本医師会の執行部が外れた昨年秋の中医協人事に関連して、「(診療側は)機関決定がなかった。みんな、現場あるいは患者本位の意見を言ったので、今回の診療側の委員は割とまともな議論をしたと思っている」とする一方、「どちらかと言うと、支払側の委員に新人が多く、バックの機関決定を重視して、柔軟な対応に欠けていたと思う」と苦言を呈した。 

 

来年度改定については、「急性期看護補助体制加算」の新設と「医師事務作業補助体制加算」の拡充を目玉とし、「この二つは、民主党政権が無資格者を医療に入れようと、医療を雇用の受け皿にしようというのが見て取れる」と述べた。

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「無資格者を医療に入れようと、医療を雇用の受け皿にしようとしているのが見て取れる」

 

 医療を雇用の受け皿にすることは、一つの対策としては良いと思います。少なくとも現場としては助かるところも多いとは思います。

 

患者さんあっての医療なので、命などがかかわっている分…そういった緊張感は持ってやってほしいですけど、本当に助かると思います。

 

 

先程も20時過ぎに緊急の検体を僕が持って行きましたが、僕らが検査をするということは「検査結果はできるだけ早く見たい」と思っています。 ただ、人手が足りなかったりいろいろするので、おろすのに時間がかかったりします。

 

単純作業かもしれませんが、そのスピードなどが患者さんの生死にかかわることもあるかもしれません

 

 

医療事務の人や看護助手の方、医療現場にかかわる様々な方々のおかげで現場はぎりぎりで持っていると思います。

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なかのひと 

 

ただ、収入体制なども含めていろいろ検討しないと病院が赤字になって、雇用どころではないかもしれないと思ったりしています。

 

それでは、次に行きたいと思います。

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