こんばんは
先程、帰ってきました。
昨日に引き続き、まさかの学生の反省会(飲み会+勧誘)があり二日連続のお酒の席でした。
僕は飲むのは嫌いではないですけど、部屋ではあまり飲みません。24時間オンコール体制という理由もありますが、別に「飲みたい」とも思わないのでw
飲む理由は「雰囲気」が好きなんです。
いろいろな人と話をすることが。
実際にこういうBlogを書き始めて多くの人とお酒を飲む機会が増えました。大学に戻ってからは機会が減りましたが。
飲み会ではありましたが、病棟が安定しておりますので少し安心できます。月末の「引っ越し」に向けて患者さんが順調に退院して行っているからです。
そのため最近は少し教科書を読む時間が増えてきました。教科書を読んでいるのは知識整理…すなわち試験に備えて・・というのもあります。半分は娯楽ですけど。
血液専門医試験に関して専門医委員会に確認したところ、受験資格を含めて問題なし・・ということでしたのでこのまま準備を続けて今週中には提出したいと思っています。
さて、古い記事ですが・・・医師の増員のために函館が医学部を新設するという記事がありました。
函館市:医学部新設、本格検討へ 財源問題など課題が山積 /北海道
3月11日11時12分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100311-00000007-mailo-hok
◇予算計上、調査着手
函館市は新年度、大学医学部新設を検討するため、新年度予算に関連調査費などとして800万円を計上した。
医学部新設は国の1980年以降の医師数の抑制方針に基づき、同79年の琉球大の設置認可以来、認められていない。しかし、昨年の衆院選で民主党は、地方の医師不足が深刻化する中で、「医師養成数1・5倍増」をマニフェストに掲げた。国内には医学部・医科大が80校あるが、各大学とも定員数は受け入れいっぱいといわれ、昨年12月には鈴木寛・副文部科学相が「医学部新設について来年から議論を深める」と発言し、新設認可の可能性に言及している。
こうした動きを受け、函館市の西尾正範市長が同市など周辺自治体でつくる公立はこだて未来大(同市)の創設10周年の記念シンポジウムで「夢として(医学部新設を)調査する価値はある」と発言。現在は情報科学系の単科大学の同大に医学部を新設する構想を掲げている。
民間調査会社などによると、医学部新設には現在の最低定員80人でも200億円以上の建設・開設費が必要といわれる。同市では市立函館病院を付属病院化することで、数十億円規模に収められると見込むが、年間運営費の負担のほか、公立病院機能の維持・確保の問題などクリアすべき課題は多い。このため、新年度からは、民間専門機関に医学部新設に伴う基礎的な調査を依頼。さらに有識者や市民らによる懇話会を設立し、内部的な検討を進めることにしている。【昆野淳】
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函館に新医大新設…それが悪いとは思いません。最終的には必要になってくるのではないかと思います。
しかし、現時点では各医学部・各医大の体制が整っておらず、がむしゃらに医大を増やしていってもお金がかかるだけで体制は整わないのではないかと思います。 僕は現時点で存在している大学病院の体制をしっかり確立してから、次の一歩として新医大設立という形でなくてはならないと思っています。
もし、新しい医大・医学部を設立して行くとしてそこで働く医師(教官)はいないわけで・・・。他の大学などでさえ「体制」「待遇」のあまりの悪さに人が寄り付かない状況であるのに、新設医大に人が集まるでしょうか?
もしくは・・・新設医大に人を集めるために、給与などを改善させるとすれば全国的にもそれをやらなくてはならなくなるでしょうし・・・。それを行うならあらかじめまずは「医学教育体制の確立」を達成するのが重要だと思っています。
さて、もうひとつ気になる記事があったので紹介します
無医化危機 揺れる村
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/akita/news/20100310-OYT8T01075.htm
上小阿仁唯一の医師辞意 1通の辞職願で上小阿仁村が揺れている。村唯一の医療機関「上小阿仁村国保診療所」に勤務する有沢幸子医師(65)が「精神的に疲れた」と先月下旬、突然、退職表明し、61年ぶりの無医村になる可能性が出てきたのだ。関係者は必死の慰留を続けているが「辞職の意思は固い」という。休みは20日に1回という激務に耐え、地域医療を支えてきた有沢医師に何があったのか。(糸井裕哉)
■村の神様
「死に水を取ってもらえた」「こんなに話しやすい先生は初めて」。村を歩くと村民から、有沢医師への感謝の言葉が聞こえて来る。有沢医師は昨年1月の赴任以来、午前8時30分~午後5時15分の定時診療のほか、早朝や夜間の往診も自発的に続けている。
脳梗塞(こうそく)で倒れた母(88)の看病を続ける小林ユミ子さん(66)の元にも、有沢医師は診療時間の合間を縫って連日訪問。今月8日の流動食開始日には3度往診し、「鼻から胃へ液体を落とすのよ」と優しい口調で説明を続けた。
小林さんは「分からないことは丁寧に教えてくれる。有沢先生は私たちの神様なんです」と話す。
斉藤ヒサコさん(70)は昨年3月に他界した義理の母(享年92歳)に対する有沢医師の献身的な診療が忘れられない。
ふりしきる大雪の中、深夜の午前1時でも3時でも容体が悪化すると点滴や酸素ボンベを持って夫と駆け付けてきた。嫌な顔一つせず、「少しでも休んで」と家族をいたわってくれた。
「息を引き取る瞬間まで、『ばぁちゃん、早く元気になれ』と声を掛け続けてくれた。先生が居なくなったら私は生きていけない」と斉藤さんは声を絞り出した。
■心に傷
辞意を表した理由を有沢医師は公にしないが、小林宏晨村長(72)は「言われ無き中傷により、心に傷を負わせてしまったことが最大の原因」と語る。 村幹部らによると、有沢医師は昨秋、診療所向かいの自宅に「急患にすぐに対応できるように」と自費で照明を設置。だが、直後に「税金の無駄使いをしている」と言い掛かりを付けた村民がいたという。
また、昼食を食べに行く時間が無く、診療所内でパンを買った際、「患者を待たせといて買い物か」と冷たい言葉を浴びせられたり、自宅に嫌がらせのビラがまかれたこともあったという。
昨年、有沢医師の完全休診日はわずか18日。土日や祝日も村内を駆け回り、お盆期間も診療を続けた。しかし、盆明けの8月17日を休診にすると「平日なのに休むとは一体何を考えているんだ」と再び批判を受けたという。
診療所の小嶋有逸事務長補佐(60)は「こんなに身を粉にして働く医師は過去に例が無い。無医村になったら村民が困る。自分で自分の首を絞めている」と憤る。
■翻意なるか
村は、有沢医師の負担を軽減するため、土曜日の完全休診制や村の特別養護老人ホームへの往診免除などを申し入れ、交渉を続けているが結果は芳しくない。 村民の中には有沢医師に「辞めないで」と懇願するために受診する人もいる。署名活動の動きもあり、旅館経営の高橋健生さん(62)は「一人でも多くの声を伝えなければ手遅れになってしまう」と話す。
有沢医師は兵庫県出身で、海外や北海道の利尻島などで診療に携わった経験がある。村へは夫と共に移住した。有沢医師は後任が見つかるようにと辞職日を来年3月末にした。だが翻意しなければ、村は2~3か月後に医師募集し、後任探しをしなければならない状況に追い込まれる。
小林村長は「一部の不心得者のために人格も腕も一流の医師を失うのは不本意。医師不足は深刻で、無医村になる公算は限りなく大きい」とため息をつく。 (2010年3月11日 読売新聞)
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実際のところ、一部なんですよ…いろいろ言ってこられる方は。ただ、その一部の方々のために現場で休まずに頑張ってきた人間は傷付けられているのです。
僕はほとんどの方から「感謝の気持ち」と「やる気」をいただいていますが、ごく一部の患者さん(や家族)には「こういうこと言われるのか」と思ってしまうような言葉を言われることがありました。
そういう発言を聞いても頑張れる範囲では頑張りますが、医師も人ですので「勝手にしろ」と思うこともあります。それは人として普通のことだと思いますので、医師だから聖人君子のように生きろ・・・とは言わないでいただきたいと思ったりしています。
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それでは、また。