新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

電子カルテの変化が現場に大きな影響を与えなければよいけれど・・・

2010-03-08 23:48:05 | 医療

こんばんは

 

今、帰ってきました。

 

今現在、病棟はかなり落ち着いていますが、いくつか不安なところもあります。

 

一番不安なところは「電子カルテ」ですね。

 

富士通→NTTに変わるのですが、あまりにもシステムが変わりすぎで臨床現場に混乱が起こりそうです。

 

間違いがないように気をつけるほかできることはないと思いますが…どうなる事やら・・

http://blog.with2.net/link.php?602868

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なかのひと 

本当に不安です。

 

 

今日はこの「リハーサル」があったのですが…微妙でしたしねw

 

困ったものです

 

 

すいません。体調が完璧ではないのでこのあたりで

 

それでは、また。

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ど~でもいい話:僕とことわざ

2010-03-07 17:16:47 | ど~でもいい話

こんにちは

 

今、帰ってきました。

実は今とても困っています

 

今、患者さんが急変したら…僕はとてもじゃないですけど自分で手技はできそうにありません

 

首が回らないのです

 

ことわざじゃなくて・・・。

 

借金で首が回らない…とか言いますが、患者さんが荒れていてどうしようもないわけではありません。患者さんの対応は今のところ大丈夫です。

 

 

しかし、本当に首が回らなくて・・・

 

寝違えたか・・・・(汗

 

朝起きたら・・まともに動くこともできず・・・。

 

横断歩道を渡るときは

 

右向いて(ぐるん)、左向いて(ぐるん)・・・・

 

体ごと回るなよ・・・

 

 

患者さんのところに行ったときに全ての患者さんのところでそういう話をしていたら、熱を出したりしている患者さん含め大爆笑

 

「ゲラゲラゲラ・・・」

そこ笑うところじゃないでしょ!

「ごめんなさい。お大事に~」

 

 

笑う門には福来る・・・

 

病棟は笑いに包まれて平和でしたとさ・・・・

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なかのひと 

 

ということで、実はパソコンで記事を書くのも大変なので、少し休ませていただきます。

 

楽な姿勢で本を読もうか・・どうしようか・・・。

 

では、また。

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ネットで医師暴走問題について:沢尻さんの記事と合わせて

2010-03-07 00:59:06 | 報道関係の方々への期待

こんばんは

 

先程から研修医の先生から電話がよくかかってきております。この頻度の高い電話はむしろ研修医の先生への信頼につながります。

 

僕はいつも研修医の先生には

「状況に関して報告して、それに対して可能であれば検査もしていて報告して、その検査結果から自分がどう考えて(診断して)どういう風に次の行動するか考えて報告しなさい」

と言っていますが、実際医療というのは正解がないので「どのように考えているか」が重要になってきます。

 

まぁ、そんな中ネットに先程接続したらこんな記事がありました。

 

ネットで医師暴走、医療被害者に暴言・中傷

3月6日18時16分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100306-00000532-yom-soci  

医療事故の被害者や支援者への個人攻撃、品位のない中傷、カルテの無断転載など、インターネット上で発信する医師たちの“暴走”が目立ち、遺族が精神的な二次被害を受ける例も相次いでいる。  

 

状況を憂慮した日本医師会(日医)の生命倫理懇談会(座長、高久史麿・日本医学会会長)は2月、こうしたネット上の加害行為を「専門職として不適切だ」と、強く戒める報告書をまとめた。  

ネット上の攻撃的発言は数年前から激しくなった。  

 

2006年に奈良県の妊婦が19病院に転院を断られた末、搬送先で死亡した問題では、カルテの内容が医師専用掲示板に勝手に書き込まれ、医師らの公開ブログにも転載された。警察が捜査を始めると、書いた医師が遺族に謝罪した。同じ掲示板に「脳出血を生じた母体も助かって当然、と思っている夫に妻を妊娠させる資格はない」と投稿した横浜市の医師は、侮辱罪で略式命令を受けた。  

 

同じ年に産婦人科医が逮捕された福島県立大野病院の出産事故(無罪確定)では、遺族の自宅を調べるよう呼びかける書き込みや、「2人目はだめだと言われていたのに産んだ」と亡くなった妊婦を非難する言葉が掲示板やブログに出た。  

この事故について冷静な検証を求める発言をした金沢大医学部の講師は、2ちゃんねる掲示板で「日本の全(すべ)ての医師の敵。日本中の医師からリンチを浴びながら生きて行くだろう。命を大事にしろよ」と脅迫され、医師専用掲示板では「こういう万年講師が掃きだめにいる」と書かれた。  

割りばしがのどに刺さって男児が死亡した事故では、診察した東京・杏林大病院の医師の無罪が08年に確定した後、「医療崩壊を招いた死神ファミリー」「被害者面して医師を恐喝、ついでに責任転嫁しようと騒いだ」などと両親を非難する書き込みが相次いだ。  

ほかにも、遺族らを「モンスター」「自称被害者のクレーマー」などと呼んだり、「責任をなすりつけた上で病院から金をせしめたいのかな」などと、おとしめる投稿は今も多い。  誰でも書けるネット上の百科事典「ウィキペディア」では、市民団体の活動が、医療崩壊の原因の一つとして記述されている。  

奈良の遺族は「『産科医療を崩壊させた』という中傷も相次ぎ、深く傷ついた」、割りばし事故の母親は「発言することが恐ろしくなった」という。  

◆日医警告「信頼損なう」◆  

日医の懇談会は「高度情報化社会における生命倫理」の報告書で、ネット上の言動について「特に医療被害者、家族、医療機関の内部告発者、政策に携わる公務員、報道記者などへの個人攻撃は、医師の社会的信頼を損なう」と強調した。  

匿名の掲示板でも、違法性があれば投稿者の情報は開示され、刑事・民事の責任を問われる、と安易な書き込みに注意を喚起。「専門職である医師は実名での情報発信が望ましい」とし、医師専用の掲示板は原則実名の運営に改めるべきだとした。ウィキペディアの記事の一方的書き換えも「荒らし」の一種だと断じ、公人でない個人の記事を作るのも慎むべきだとした。  

報告の内容は、日医が定めた「医師の職業倫理指針」に盛り込まれる可能性もある。その場合、違反すると再教育の対象になりうる。

--------------------------------

自分自身では個人攻撃をしたりすることはなかったと思いますが、時折実際の現場で起きたことに関しては書いていたりします。

たった一人の患者さんのために他の患者さん達に不信感を持って医療に携わるつもりはないですし、患者さんや家族を信用してダメなら(といって、一度も来たことのない患者さん家族に「結果」だけで責められたりすることは、医療従事者としては悲しいこと限りないとは思いますが)どうしようもないです。

話は変わります・・・。以前から書いておりますがマスコミは強い力を持っていると思います。

僕達医師ブロガーが発信している以上に社会に与える影響は強いと考えます。

 

そのマスコミの大手である「読売新聞社」でこのような書き方をされると、普通に情報発信しているつもりでも書きにくくなります。普通に発信しているつもりなので書き続けますけど。いろいろな人に書き続けると約束しましたから。

 

また、日本医師会は医者が必ず入らなくてはいけない組織ではないです。むしろ、今後体制を改めていかなくてはならない組織の一つだと考えます。

 

そこがどのような形で「再教育」を行うのかはわかりませんが、医師会に所属していない医師も対象になるのでしょうか?

 

僕はブログというものに関して「日本の医療問題」を患者さんと現場にいる医師が情報共有して、より良いものを作っていくようにすること、そのアイデアを作り上げていくことができることが・・・良いところだと思います。

 

僕は今までやってきた「ブログ」のおかげで様々な人と知り合い、様々な人から意見を聞くことができました。そうやって現場の声と政治と患者さんとの意見を合わせたより良い第3案を作り出せればよいと思っています。

 

追加でこちらの記事も紹介します。

エリカ様「不都合なこと書くな」 受け入れて署名するマスコミあるのか

3月5日21時22分配信 J-CASTニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100305-00000005-jct-soci

夕刊各紙も「6箇条」を話題に  女優の沢尻エリカさん(23)が芸能界に復帰することになり、マスコミに突きつけた要求が波紋を呼んでいる。都合の悪い記事を書かないことへ署名を求め、違反すれば、高額賠償例もあるスペインで訴訟を起こすというのだ。   

「広ク会議ヲ興シ万機公論ニ決スヘシ」  

明治政府が明治元年に天皇の名で宣布した「五箇条の御誓文」の一つだ。それに引っかけたのか、東京スポーツが2010年3月4日発売号で、沢尻エリカさん側がマスコミに要求した条項を「6箇条のご誓文」として紹介している。

■プライバシーを許可なく公開しない、など6箇条  

それによると、エリカさん側は、取材に応じる条件として、次のような項目を挙げた。   

1. 沢尻の情報や声明を伝える場合、わい曲や、誤解を招く事を避けること。  

2. 情報を公開する前に、その信ぴょう性を十分確認し、根拠のない噂話は一切公開しないこと。  

3. 一方的か屈辱的な表現や侮辱的表現を、沢尻やその家族(先祖・子孫や配偶者を含む)に使わず、彼らの名誉を棄損するようなコメントはしないこと。  

(中略)  

沢尻エリカさん側は10年3月6日までの回答を求めているが、同意書にサインするマスコミはあるのか。  

報知新聞社の編集局では、「現時点では、サインしていませんし、今後もサインしません」と真っ向から否定した。その理由については、「社の姿勢や見解などを含めて紙面上で説明しますので、それを読んで下さい」としている。また、東京スポーツの法務広報室も「サインはできないでしょうね」と話す。「日本のマスコミの常識から言ってそうです。常識的に対応するということです。前代未聞の要求ですし、自分で自分の首を絞めることにならなければいいですね。会見で質問するなというのは、常識的に考えられないですよ」。  

あるスポーツ紙のデスクは、こう首をひねる。   

「スポーツ紙は、全体的にサインはしない方向ですよ。テレビもそうだと思います。要求を飲んでいたら、広報・PRメディアになってしまいますからね。報道の自由を制限するもので、常識的には考えられません。その言い分には、あきれています。だれが入れ知恵しているのか分かりませんが、エリカさんを過大評価しています。そこまでして取材するほど価値があると考えているんでしょうか」

--------------------------------

僕は沢尻さん(すいません、名前しか知らないのですけど…何の映画やドラマに出ていた人でしたっけ?ニュースの記憶しかなくて…)の発言に関してはいろいろ考えるところがあると思います

 

別に沢尻さんのことを書くな…というのはどうでもいいです。

 

ただ、ここに書かれているように

「わい曲や、誤解を招く事を避けること」

「情報を公開する前に、その信ぴょう性を十分確認し、根拠のない噂話は一切公開しないこと」

「名誉を棄損するようなコメントはしない」

というのは情報を発信する側としてはマスコミの皆さん同様気をつけなくてはならないと思います。

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なかのひと 

それでは、明日もありますので失礼します。

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勤務医の負担軽減:僕の日常と合わせて・・どうなるかしら?

2010-03-06 17:48:35 | 医療

こんにちは

 

今、帰ってきました。

 

僕が帰ろうとした時、研修医の女医さんが疲労からか、カンファレンスルームで突っ伏して寝ていました。まぁ、疲れるよな。たぶん6時間くらいしか帰っていないだろうし…。

 

僕は最近、結構元気です。

新病棟への移転というのもありますが、現在病棟の患者数は20名(かな)。ほぼ定数ですし、人工呼吸器や透析(CHDF含む)を使っていたり、シビアな全身管理を行っている人はいませんので。

 

僕が大学病院に帰ってきたときは今の教授と講師に僕の3名体制でしたから、ほぼ全患者さんのことを把握しているうえに急変対処もしなくてはなりませんでしたし、患者数がなぜか定数20名のところに30名いるという状況でそれの対応に追われていました。

 

今は自分自身の受け持ち患者さん11名を抑えながら、全患者さんを把握しておけばよい程度。その合間に試験準備や学会発表準備、レポート作成を頑張って行っています。

 

さて、先程Yahooを開いたときにこの記事が目にとまりました。

少し記事に書きたいと思います

 

勤務医の負担軽減策、9つの点数に拡大

3月5日23時40分配信 医療介護CBニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100305-00000016-cbn-soci  

 

来年度の診療報酬改定では、病院勤務医の負担軽減や、処遇改善をうながす体制づくりの要件を、「急性期看護補助体制加算」や「栄養サポートチーム(NST)加算」などに新たに盛り込む。これにより、勤務医対策の点数は現行の3つから9つに増える。  

 

厚生労働省が3月5日に通知した施設基準は、▽病院で働く医師の勤務状況を把握し、改善に向けて提言するための責任者を配置する▽勤務医の負担軽減などの改善計画を作成。その達成状況を評価するため、多職種からなる役割分担推進のための委員会または会議を設置し、適宜開く当直など夜勤を含む勤務時間を把握。その上で、業務内容などを考慮しながら、特定の人に業務が集中しないような勤務体系を策定し、職員に周知徹底する―など。改善計画については、短時間正規雇用医師の活用や交代勤務制の導入などを例示している。  

 

勤務医の負担軽減のための体制づくりの要件は現在、「ハイリスク分娩管理加算」「医師事務作業補助体制加算」「入院時医学管理加算(総合入院体制加算)」の3つに盛り込まれているが、来年度には、急性期看護補助体制加算やNST加算のほか、「呼吸ケアチーム加算」「小児入院医療管理料1」「同2」「救命救急入院料(特定の加算を算定する場合)」―の6つの点数にも反映される。負担軽減と同時に、処遇改善につながる体制づくりも新たに求める。 

これら9つの点数を算定するには、点数ごとの要件と、負担軽減に関する要件の両方を満たす必要がある。

 

■勤務医の労働環境把握、「客観的な手法が望ましい」  

医療関係者の注目を集めていた勤務状況の具体的な把握については、「客観的な手法を用いることが望ましい」としている。同省では、月内にも事例集(Q&A)を出し、要件を明確化する方針。  

勤務医負担の要件をめぐっては、1月27日の中央社会保険医療協議会(中医協)総会で、「タイムカード等の客観的な指標で勤務医の勤務時間を把握している」ことを盛り込む改定案が示されたが、厚労省は2月10日の総会で、「勤務状況について具体的に把握している」と修正。その後の動向が注目されていた。

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「特定の人に業務が集中しないような勤務体系を策定」というのが難しいように思います。

 

まず、特定の診療科はどう頑張っても業務が集中するように思います。もともと業務内容が多いのに、医師数が少ないわけで・・・。

 

さらに交代制を実現できるほどの人数はいませんし、非現実的です。県内にある某大学病院の血液内科も3名体制(実働)でやっていると伺っています。

 

うちも実働としては2名(教授・講師などを含めて血液内科医としては5名)で研修医が必ずいる(から4名)ので、その面で非常に助かっています。

 

循環器内科なども忙しいですよね。外科系、特に脳神経外科も大変です。小児科、産婦人科も様々な理由で大変ですよね。

 

他の診療科に関してはそれぞれの先生が書かれているBlogなどがあると思いますので、まぁ各診療科に関してはそちらをご参照ください。

 

僕のだいたいの一日の流れを…。

 

朝の7時くらいに出勤し、7時半までには看護師さんから、患者さんの朝一番のVital signなどを確認します。朝来た時点で「ショック状態」だった患者さんもいたり、僕がついたときに心肺停止した直後という患者さんも過去にいました。

 

Vital Signを把握した後、患者さんの状態を直に診に行きます。僕はどちらかというと特に気をつけている人や朝のVitalチェックで変化があった人は診察もしますが、それ以外の患者さんはベッドサイドにしゃがんで

おはようございます。今日はおかげんいかがですか~

と、話をひとしきり(ほとんどの人は1,2分で話し終えますので)聞いた後、「今の状態」や「こういうことに気をつけてね」「今日の予定」「こういうことを主治医の先生と相談してね」とか話しながら一周します。

 

それでだいたい8時半になります。

 

8時半からバタバタしてなければ食事(回っているときに患者さんが心停止した人もいました。その時は家族もいて特に問題はなかったのですけど)。

 

9時過ぎから患者さんの検査結果などを把握。検査結果を見てすぐに対応を始めます。

 

血液疾患、特にうちのような大学病院だと白血病を主体で診ていますのでいろいろあります。 白血球というのは人の体を守るものですが、それが癌化してますので白血球を中途半端に残そうなどと思って治療は行いません。その程度の量では白血病細胞が残ってしまって治療の意味がないです。

 

ですから大量の抗癌剤を使用します。他の診療科の抗癌剤治療とはまったく違う量の抗癌剤治療です。

 

他の診療科では白血球が下がりすぎないようにしていますけど、僕らは下がるような量でなかったら(そして白血球が低下するような薬でなかったら)治療になりません。

 

普通の人が「白血球という兵隊」4000人から8000人くらいで体という「城」を守っているとすると、それが500人位…状況によっては100以下まで下がります

 

そうするとどこからでも細菌や真菌(かび)などが感染してきます。良く腸内細菌と言いますが、そういうものも体に侵入してきます。空気中を漂っているカビも感染します。そういう感染症との闘いをしています。

 

しかも抵抗力がないから、「薬が効かない=患者さんの死亡の危険」という状況です。それゆえ、いつでも急変します

 

他の血液細胞も減っていきますし、白血病細胞によっては様々なことが起こります。患者さんの全身管理を行い・・・あの手この手で患者さんを守りながら、抗癌剤の毒性から回復するまで患者さんと一緒に頑張ります

 

自家移植はまだ良いですが、同種移植はさらに大変です。

 

白血球という自分の体を守る兵隊を殺して、他の方からの白血球(兵隊)を入れるわけです。自分の白血球は「味方の振り」をして敵となっている白血病細胞を駆逐する力がない時があります。ですから、ドナーさんからの「骨髄移植」はこの白血病細胞をやっつけてくれる可能性があります。

 

しかし、ドナーさんの白血球は患者さんを守るためにあるわけではありません。ドナーさんの白血球によって患者さん自身が攻撃されることもあります。これによって患者さんが亡くなることもあります。そういう反応からも患者さんを守りながら、一緒に頑張ります。

 

 

さらに今まで自分を守っていた白血球がいろいろ学んでいたのに、今度来たドナーさんの細胞はまだまだ未熟です。特に臍帯血では今まで「ウイルス」などにも接したことがないので、軒並みウイルスの活性化などが起きてきます。

それ以外にも命令をする士官クラス(リンパ球)がまだまだ弱いので、いろいろな意味で抵抗力がないです。

まぁ、僕らも分かっているから対応しますが、対応したからと言って絶対に安全な治療ではなく・・・。

 

 

そういう「危険性の高い治療」を行いながら患者さんと共に病気と闘っていますので、僕らは毎日検査結果をもとに様々なことを行います

 

急変する患者さんは先程も書きましたが多いです。

 

緩和ケアを行っている患者さんもいます。緩和ケアであっても頑張ったら延命が十分できる可能性があるので(血液内科医の場合、内服抗癌剤を使用しながらぎりぎりを行くこともできます)、外来で頑張っていたり、入院して一時的にしのいだりします。

 

実際、1年半ほど高齢者の急性骨髄性白血病に対して外来で粘ってきた患者さんもいます。半年ほど粘っている人もいます。悪性リンパ腫の緩和ケアを行っている人もいます。

 

先日書いたと思いますが、再再々発のリンパ腫の患者さんにリツキサン+内服VP-16でCRに持ち込めた人もいます。

 

ともかくうちの場合、限界までやれることをやっているイメージがあります。

 

で、限界を超えた患者さんが急変して緊急入院してきてお看取りになる場合が多いです。 ともかく、そういう患者さん達一人一人の状態を把握して、治しに行っている人は治し、緩和ケアで入院していても頑張って帰れるようにして、もう一回外来へ・・って頑張っています

 

で、バタバタやって患者さんの家族と話をしたりする時間が・・だいたい夕方以降が多いです。患者さんの家族が平日の日中に来れる場合は来てもらえますが、ほとんどの場合夕方以降に来る方が多いです。

それもまぁ仕方がないと思ってしまう僕がいますが、そうすると僕らは必ず20時くらいまでは患者さん家族と話をしている可能性があることになります。

ついでに僕は外来日以外に初診や難しい状態の患者さん家族と会うことにしています。それゆえ日中も1時間ほどは患者さんや家族と話をしていることが多いです。

 

20時くらいから患者さんの夕方以降(状況により日中から夕方以降)のVitalを把握し、夜の回診をします。これでだいたい21時です。

 

夕方に保険の関係の書類作成をしていたり、夜にレセプト書いていたり…ともかく書類関係の仕事をします。可能だったら論文読んだり、教科書読んだりします

 

実際、ITPの患者さんに標準的な治療が効かなかったので、大量デカドロンをやり始めましたが、次にどうするのかは今のうちに考えておかねばならず論文捜しをします。先月の「Blood」に「大量デカドロン+リツキシマブ対大量デカドロン」という論文があったので、それを読んでいます患者さんのために次の手を常に考える必要はあるので(もちろん、自分の知識にもなりますが、常に勉強です)、こういう時間が必ず必要になりますそれは仕事ではない・・・という話が昔ありましたが(今もですかね?)、仕事でないのだろうかと思ったりします。

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なかのひと 

で、なんとなく帰るのは12時ころになります。

 

他の診療科もいろいろなことをしてらっしゃいます。

 

どういう評価をされるのかはわかりませんが、正当な評価と対策を練ってもらえるとうれしいような気がします。

勤務医の負担軽減、どうなりますかね。僕は今はまだ頑張れますが、将来家族ができたりしたらどうなるのだろうかと思ったりしています。

 

それでは、また。

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看護師不足も大きな診療の限界原因:医師不足はもちろんありますけど

2010-03-05 23:06:15 | 医療

続けていきます。

 

今日は旧病棟で行う移植の最後の患者さんの移植日でした。そちらも順調に入れ終わり、これからは再び全身管理の日々です。

 

もっとも、自家移植なので・・同種移植よりは何倍も楽ですが・・・。

 

うちの病棟は看護師不足が目につきます。そういう目でこの記事を読んでみました。

 

医師不足、300床以上の病院も「厳しい状況」-全自病

3月4日16時1分配信 医療介護CBニュース  

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100304-00000004-cbn-soci

全国自治体病院協議会(全自病)の中小病院問題委員会が、同協議会の300床以上の「大病院」を対象に実施した調査によると、200床未満の「中小病院」に医師派遣を行っているのは約3分の1にとどまった。同協議会の邉見公雄会長は「仲間内も助けられないというか、非常に厳しい状況も今回のアンケートで分かった」としている。  

 

この「大病院の中小病院との連携に関する調査」は、大病院の現状と、中小病院との連携に関しての現状を把握するため、同協議会に加入している300床以上の329病院を対象に実施。昨年12月1日現在の状況を調査し、169病院から回答を得た(回収率51.4%)。  

 

調査結果によると、中小病院へ医師派遣を実施しているのは59病院(34.9%)で、看護師派遣は5病院(3.0%)だった。 

 

昨年度の医師の派遣先については、同一医療圏内の病院が44病院で、延べ人数は1万1242人、診療所が24病院で、延べ人数は4386人だった。一方、他の医療圏内の病院は31病院で、延べ人数6747人、診療所は14病院で、延べ人数787人。また、他都道府県の病院・診療所は8病院で、延べ人数は431人だった。  

 

また、「医師不足の解決のためには大病院の立場から、どのように考えるか」と聞いたところ(複数回答)、最も多かったのは「医師数そのものの増」で126病院(74.6%)。以下は「自院と地域の中小病院の連携の強化」91病院(53.8%)、「医師のへき地勤務の一定期間の義務化」48病院(28.4%)などと続いた。  

 

さらに、「大規模病院には広域医療確保に努め、中小病院をサポートすることが地域医療における役割のひとつであるという声があるが、これについてどう思うか」では、「大規模病院が地域の中核病院に位置し、医師を集約して、医師への専門教育を行って専門能力を養いつつ、地域派遣に応じる体制がよい」などの意見が寄せられる一方で、「大規模病院も医師数が不足しているところがあり、中小病院のサポートをしたくてもできないのが現状」との意見もあった。  

 

邉見会長は調査結果について、「団体の中では中小病院が55%ぐらいある。そこが今、医師不足とか、小泉内閣の三位一体の改革で財源がないとか、人と金がないということで困っている。人は、仲間内で助けられないかということで、医師の派遣とかを働き掛けているが、出そうとしている病院も人手不足で、34.9%しか出せていない。仲間内も助けられないというか、非常に厳しい状況も今回のアンケートで分かった」と話している。

-------------------------------

一番目を引いたのは医師派遣よりは看護師派遣のほうが少ないという事実。

 

医師不足よりは看護師数が厳しい病院のほうが少ないのかもしれません。看護師さんの数の不足が診療に大きな影響を与えているというのは事実だと思います。

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なかのひと 

しかし、本当に医師数としては足りていないので、最終的には医師数を増やすという形をゆっくり作っていくしかないだろうと思います。

 

当直明けで疲れていて、これ以上は頭が働きません(笑

 

明日に備えて、今から寝たいと思います。

本当に眠いんですよね。当直明けって・・・。

 

 

では、また。

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当直明け:眠りが浅いので疲れます

2010-03-05 22:53:38 | Weblog

こんばんは

 

先程帰ってきました。

 

昨日の当直は…久しぶりに静かな当直でした。

 

今年に入って僕が当直の時に病棟で何も起きなかった初めての当直です。

 

外来も来ず。入院患者さんも何もなく

 

ただ、0時過ぎまで仕事をしていたので(論文読んだりして患者さんの治療につなげるのも仕事)、床に就くのは遅くなりました。

 

また・・・先日から「モニター」が急性期病棟であるにもかかわらず「故障」したままで使えません。今日の移植の時に一台使用しましたが、その一台を使いまわしている感じです。

 

ですので複数のアラームが鳴ることがなく…そういう意味でも「静か」でした。

 

しかし、結局当直というのは24時間 On Call体制の時よりも「何か」に備えているため、眠りが浅いのです。

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なかのひと 

今朝、それなりに眠っていたはずなのに3時間ほどの睡眠時間だった日よりも疲れが取れない。

 

それが当直のつらいところです。

これで患者さんがラッシュのように来ていたら本当に大変です。

 

 

というわけで疲れているので、早めに眠ろうかと思います。明日もありますので・・。

 

けど、もう一つ記事を書きたいと思います

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日をまたぐ:明日っていつよw

2010-03-04 00:38:41 | Weblog

こんばんは

 

先程帰ってきました。

 

最近は病棟が落ち着いてはいるのですが、新病棟に移行すること電子カルテが変わることなどからそちらの準備をしたり、血液専門医試験(今はレポート書き)の準備をしたり、内科学会総会の準備をしないといけないな~と思ったり…結局、この時間になっています。

 

 

まぁ、現場が大荒れで身動きが取れないままというよりはずっとましですが…。

 

さらに研修医も変わったので、彼(女)らにいろいろ教えながら自分のやることをしていました。

 

気がつくと0時近くになり

「お先に失礼します」

とみんな帰って行きました。

 

 

僕も明日(だから明日って…笑)があるな~と思ったので、残っている研修医に

 

「じゃあ、俺も帰るから…明日があるから早く帰れよ

とだけ言って帰りました。

 

しかし、あと数分で「明日」になる状況で、「明日に備えて・・・」というのもな~と思ったりしました。もう少し遅くなると…明日なのか今日なのか分からなくなりますw

 

 

まぁ、このくらいで済むのなら僕は全然かまいませんが

 

一昨年とかは夜中の0時過ぎは当たり前でしたしね…。

 

 

あれ…?そう言えば明日は当直じゃないか?

忘れてた…。いや、明日じゃなくて今日か・…。

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なかのひと 

 

では、また。

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ど~でもいい話:僕と新病棟

2010-03-02 23:58:17 | ど~でもいい話

こんばんは

 

今、帰ってきました。

 

3月に入って暖かくなるかと思ったら、毎日寒暖の差が激しいですよね。

 

 

今日も病棟は安定しています。近日中に新病棟に移る予定なのですが、その為に患者さんの数を減らしている状況だからかもしれません。

 

と言いながら…100%以上の病床利用率ですけど…。

 

で、その新病棟を今日、少し見てまいりました。

 

当初は

「血液内科って人工呼吸器とか良く使うと思うので、意見を聞きたいから今からきてください」

と、医療安全関係のほうから電話があり、病棟看護師さんと共に行ってきました。

 

行ったらすでに講師の先生が来ていたので

「僕って意味なくないですか?」

と言ったら、

「せっかくなのでいてください」

…と言われてそのまま新病棟の見学もしていました。

 

新病棟…機能的にはどうだろうか…と思いましたが、学生のための部屋ができていたり当直室や医師室など複数あったのでちょっと嬉しかったです。

 

しかし、ナースステーションから端っこの部屋までが遠いんですよね。ただ、端っこには医師室があるので…そことナースステーションを直通電話回線でも置けば…とかいろいろ考えたりしていました。

 

まぁ、来月からはそこで働くわけですね。はい・・・。いずれにせよ、新しい環境になれば慣れない点はいろいろ出てくると思いますけど…慣れれば良いところが見いだせてくると思います。

 

システムでも同じだと思います。慣れないうちは「悪いところ」が目立つかもしれませんが、慣れてくるといいところが見えてくる

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そう思います。

 

ということで、夏には職場の人事異動でどこかに飛ばされるはずですが(w)、それまでに少しでも慣れたいと思います。

 

 

では、また。

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勤務体制の改善は必要だと思います

2010-03-01 23:46:06 | 医療

こんばんは

 

先程帰りました。

今日は研修医の先生の歓送迎会と寿退職される看護師さんの送別会を行っていました。 看護師さんの数もますます少なくなっていき、来年度はどうなるのやら・・と不安に思うところです。

 

さて、今日はそういうことで簡単な記事を紹介します

 

勤務環境の改善は「今後も相談」―日産婦学会・海野氏

3月1日10時24分配信 医療介護CBニュース

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100301-00000000-cbn-soci  

日本産科婦人科学会は2月27日、定例記者会見を開き、海野信也・医療改革委員会委員長(北里大医学部産婦人科学教授)が4月の診療報酬改定について、「十分に(産婦人科の)状況を(厚生労働省に)ご理解頂くチャンスがあった。それは大変良かった」と評価した。ただ、「勤務環境の改善は、今後も(厚労省と)相談していかなければ」との見解を示した。  

 

海野氏は会見で、4月の診療報酬改定に当たって、昨年1月に学会としての要望事項をまとめて相談するよう厚労省から要求され、6月に要望したと説明し、「コミュニケーションの中で改定を進めて頂いた」と述べた。 

 

しかし、新設を要望していた「勤務環境確保加算」は取り入れられなかったため、「勤務環境の改善は、今後も相談していかなければ」との見解を示した。

 ■直接支払制度「非常に無理がある」 

海野氏はまた、猶予期限が3月末までとなっている出産育児一時金の直接支払制度について、「現場の医療機関にとって、経済的な負担が大きい。制度的に非常にいろいろな意味で無理がある」と指摘。出産した人にできるだけ早く出産育児一時金を支払う制度を考える必要があるとした上で、「もう一度、全体の仕組みを考え直していただきたい。全体としてどうなるか、ある程度はっきりしたところで、学会としても(厚労省と)相談していきたい」と述べた。  

海野氏は会見後、記者団に対し、資金繰りが厳しくなった産科診療所が閉院や廃院に追い込まれれば、病院の負担が増え、病院もつぶれる恐れがあると指摘。「(産婦人科を)叩くような制度変更。(直接支払制度が導入されれば)お産場所がなくなる」と述べた。

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奈良妊婦死亡訴訟 「医療体制充実を」大阪地裁が異例の付言

3月1日21時45分配信 産経新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100301-00000581-san-soci  

大島真一裁判長は判決の最後に「命を守ることは国や地方公共団体に課された義務であり、命の大切さをもう一度考えることが必要」とした上で、「産科などの救急医療体制が充実し、1人でも多くの人の命が助けられることを望む」とする異例の付言を行った。  

 

高崎実香さんの死亡後も同じ奈良県や東京都で妊婦の搬送先が見つからない事例が相次ぎ、社会問題化した。奈良県はその後、総合周産期母子医療センターを設置して受け入れ数を増やし、妊婦の県外搬送はほとんどなくなった。厚生労働省は周産期医療と救急医療の連携について検討を進め、今年1月に都道府県に体制整備を要請している。  

 

奈良県の担当者は「同じことは二度と起こらない」と力を込めるが、一方で、医師や看護師の不足や過重労働という問題は残る。付言は医師の過重労働も「必要な措置を講じる必要がある」と指摘した。  

夫の晋輔さんは付言について、「実香の命が少しでも役に立ってほしい。付言を医療関係者が厳粛に受け止め、改善していくことを切に願う」と訴えた。

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うちの病棟も・・・少し人数が減るだけで24時間勤務体制でないと病棟などを支えられなくなります。 それは患者さんのために仕方がないと腹をくくって頑張っている僕達もいるのですが、24時間体制を敷かざるを得ないと腹をくくらざるを得ない状況というのは、正常な状態ではないような気がします。

 

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それでは、また。

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