・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

選挙公報が来た

2015年04月08日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

4日後に行われる県知事選挙の公報が配られてきました。
片面3段に組まれています。
立候補者が2人しかいないので、表の下3分の1は空白です。
裏も空白で枠線だけではいくらなんでもと思ってか、投票日と投票時間を、灰色の大きな文字で印刷してあります。

表の下端欄外には、これも灰色の文字で、こう書かれています。
「この選挙公報は、候補者から提出された原稿を、そのまま写真製版によって印刷したものです」

規定に外れない範囲で精いっぱいの知恵を働かせた証拠を、シッカリと刷りこんであります。

表面の空白は、なぜ埋めなかったのでしょうか。
埋めてはならない規定になっているのでしょう。

では、こうなった場合に有効な記事を埋め込むことができる規定に、なぜしないのでしょう。
いくつかの理屈を埋め込んでみます。
1.候補者が2人しかいないような状況は、想定外にしておかないと、地方政治への意欲を減退させる、かもしれない。
2.人間の感覚は微妙なもので、その記事によって投票者の意思に影響を与える、かもしれない。
3.空欄をそのまま残すことで、その選挙の空虚感を忘れさせない効果がある、かもしれない。

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スマホ誘拐事件

2012年08月02日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

スマホは何でも教えてくれる。
おじいちゃん、これ持ってれば安心と、渡してもらったスマホ。

のどが渇いたと言えばビヤホールを教えてくれた。
ガチャガチャ騒々しいので早々に切り上げ。

おもてに出てサテこれからと聞いたら、行ったこともない楽しいところに連れて行ってくれた。
親切なお嬢さんが、アメリカン・エキスプレス・ゴールドカードの使い方まで教えてくれた。
おじいちゃん預かっているから安心してと、家にまで連絡してくれたそうだ。

世の中、ずいぶん進歩したものだ。



シャンとした姿で歩きたい。

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新緑

2011年04月02日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

桜餅の包み葉は去年のものだが、この桜の新緑は去年のではない。

花は大地震のときすでに終りに近かった。
河津桜はいつも早い。

春の陽にきらきら、と書きたい新緑も、何かくすんで見える。
桜の葉のせいでも、おひさまのせいでもない。
自分の霞んだ眼のせいなのだが。

はっきりものを言わない報道官たちの、うつむきの、カメラを正視できない姿を毎日見ていると、眼も霞んでくる。


霞む

2011年04月01日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

平穏なときなら、ゆったりとして心を穏やかにしてくれる春霞。
環境放射線モニタリングシステムで、きょうはまだ大丈夫と確かめてはある。
だが、霞の正体に疑念を持ちながらそれに包まれるのは、悲しい。

浜辺に立つ二人が、また同じように海を眺められるのは何年後になるのか。
いまのうちにと歩く人が、この先、ここで何日続けられるか。
気休めでなく答えられる人は、この世に一人もいない。

犬だけが元気そうだ。


用心傘

2011年03月30日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

外に出ると思い切り深呼吸したくなったのは3週間前まで。
いまから静かに呼吸をする練習を、などと思うようにとうとうなってしまった。
花粉症の辛さどころではなくなるのだから。

雨は降っていない、日差しがきついわけでもない。
しかし、春の陽にさえ当たりたくないという人が歩いている。
晴れた日にさす、これも用心傘と呼ぶのだろうか。

笑うなかれ。紫外線にも用心深い人は、もっと強烈なのが来ても、決して慌てふためかないだろう。


名案

2011年03月29日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

まずいことが起きると、次にはそういうことが起きないように、人間は智慧を働かす。

初めて口にする旨い煎餅をごちそうになった。
坂角(ばんかく)という、名古屋港の東側、尾張横須賀に明治22年からある煎餅屋のもの、8種類のえび煎餅が一つの袋に入っている。

食べ終わって、袋の表裏を一緒に見たくなり、平らに開こうとすると、まだ何か入っている。乾燥剤だった。
乾燥剤の小袋をつまみ出そうとしても出てこない。強固な接着剤で袋の内側に貼り付けてある。ぐいぐい引っ張っても出てこない。しっかりくっついている。

なぜこれほどまでにと考えてみる。
目の悪い人やよそ見をしながら食べる人が、うっかり乾燥剤を口に入れてしまわないよう、煎餅を袋からつまみ出しても、袋を逆さにしても、乾燥剤だけは出てこないようにしてあるのだろう。これは名案である。
しかし、食べ終わったあと、この袋がどうなるか。
ゴミ分別で、容器プラスチックの仲間に入る。だが、乾燥剤は埋め立てゴミに入れなさいとされている。
乾燥剤が貼り付いていることに気付かない人が半分、気づいても引っ張って取れなければ「まあいいや」とそのままにする人がまたその半分、はさみを持ち出して乾燥剤を切り取る人は残りの半分以下だろう。

名案は、その成立に都合の良い条件が整えば、ずっと永く続くものと見立てて採用される。

使用済み核燃料を、原子炉建屋につくったプールにとりあえず置いておこうという物騒なことも、きっとはじめは名案だったのだろう。


ふくらむ

2011年03月28日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

被災地にモノがなかなか届かない。
流通というだいじなことが、集める仕事だけ、運ぶ仕事だけ、留め置く仕事だけと、ブツブツに切り刻まれている。
全体をつなぎ合わせる仕事が滞れば、流通ではなくなる。
モノはあってもどこかで止まる。

しかし、四重苦のひとつを体内に抱えてしまっている政府には、物流のつなぎ目などに回す知恵は働かせようがない。

モノは来なくても、春だけは来る。
それまでは、どんな風にも、どんな細い枝も、折れずに耐えるしかない。

頑張るしかない。

停電の時間が計画と違うなどと、遠く離れたところでぐずぐず言うのは邪魔なのだ。


マニュアル

2011年03月27日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

世はマニュアル時代。

トイレの水の流し方まで、絵をかいて説明しないと、ワカーンナイとくるのか。
「バケツってなあに」という人もいると言ったら、そんなバカなと思う人と、あら、わたしもと思う人と、どのくらいの割合だろうか。

マニュアルには、実験せずに書かれるものもあるから、書いてあるその通りに実行するのが難しいことも、ときにはしくじることもある。
たとえば、このマニュアルで、「水飛びに注意しながら・・・一気に流し込み」が、暗闇の一発本番でうまくいくかどうか。
「そんなの常識だよ、ツマンネーこと言うなよ」とのたまうなかれ。常識がまともに働けばこんなマニュアルはいらないのだから。


尖端

2011年03月26日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

生き物は尖端を好む。
と言ってしまうと、多分言い過ぎになるだろう。
好まない生き物がいないはずはないから。

人間の多くは尖端を好む。
岬と名のつくところや、灯台のあるところを訪ねて歩くのが好きな人がいる。

平らな屋上に、トマソンのように何も役目を持たない尖った部分を付ける人もいる。
屋根の先は大概尖っている。
アンテナも尖っている。
まるい湯豆腐はあまり旨くない。
とんがりをむりに丸くするには、すり減らすか、へし折るしかない。

人工のもので日本でいちばん高い塔が最近できた。
その先が少し曲がっているとデマを飛ばす、口先の曲がった人もいる。
尖端の好きな人が2年間撮り続けた写真が動画になっている。

http://www.youtube.com/watch?hl=ja&v=ezKJU4Vn-YI


贅沢

2011年03月25日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

ホームセンターに買い物があって行ってみた。
店内は、二十何年か前に訪れた上海のデパートと同じように薄暗かった。

電池の棚はやはりカラ。
被災地待避所の方には気の毒だが、いまのところ夜の輪番停電以外には灯火用の電池消耗はない。ラジオが聞こえなくなるまでにはまだ間がありそうだ。
停電のときには、直径44ミリの蝋燭を大きめの板に立て、すぐ消せるように濡れ拭布をすぐそばに置いて灯りをとっている。電池を使うランプはそのバックアップ。
「蝋燭はやめろ」と放送されても、使わずに古びる電池の買い置きは1回取り替え分に限定していたから、これから当分続く停電のことを考えるとそうはいかない。

買い物を終えた。1時間1本のバス待ちよりは、2キロぐらいなら歩いたほうがよいので駅に向かって歩き出す。途中、ちょうど3分前に開いた店があった。
その日の第1号の客になって、ワインを添えたささやかなぜいたくを味わう。


ピッツア・マルゲリータは、赤・白・緑のイタリア国旗のいろどりと聞いたが、出てきたピザには緑色がなかった。
訳知り顔に「緑はどうしたの」などと聞けば、「セットでご注文いただけますと緑のサラダがついております」とくるのだろうか。

食べ終わって、停電があるなら、もうそろそろその時間が来そうだがと聞いてみると、今日の停電は中止。やれやれ。エレベーターにも乗れるからまっすぐ帰ろう。


隙間

2011年03月24日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

大地震災害の前のことだった。
1年ぶりぐらいにJRの中距離列車に乗った。次の駅で運よくがらがらになった。前に座る人がいないので、これは楽でよいと思っていたら、体つきのしっかりした小父さんがひとり座り込んだ。
やれやれと思う間もなく小父さんが首を伸ばしてきょろきょろし始めた。誰か連れを探しているのかと思ったがそうでもなさそうで、そのうちに座席の窓側の隙間に指を突っ込んで何か探し始めた。
指の力がものすごく、シートの端がたちまちめくれ上がってくる。座席の隙間には随分いろいろなものが詰まっている。菓子の小袋、ガムの皮紙、ボトルのキャップ。小父さんは、片手に持ったビニル袋に出てきたものを片端から入れている。
おやおやこの人はよほど掃除が好きなのかと見ていると、1枚の切符が出てきた。
おじさんは、その切符だけはだいじそうに埃をはたいてポケットに入れ、いったんあたりを見回してから立ち去った。
自分で落としたのに気付いたのか、だれかが落とした切符があるとわかっていたのか。
あるいは、今日は何枚とカレンダーに書き込むのを日課にしているのか。

小父さんのいなくなった座席を見ると、めくれ上がったシートの内側の布がはみ出したままだった。
列車はその出来事の間、特急の追い越し待ちで停車中だった。
発車直前、ホームで大声、誰かが叫んでいる。見ると切符掘りの小父さんがスタスタ歩いている。
もう一度乗る様子はなさそう、また次の列車を待つのだろうか。
走り出した列車の窓からチラと見えた小父さんの横顔が気になる。向こうは全く気にしていない。

窓も、隙間も、覗き穴も、ふだん反対側を気にするのはこちら側だけなのだ。


2011年03月23日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

舞台装置のような影を映した壁。
真っ暗な、真っ黒な、出入り口から姿を現すには、どんな人が好いか。
シャッターを押したのは、大災害の前の、静かなときだった。
影を使うことにも楽しみを覚える、平和なときだった。

大きな出来事が起きると、人は影におびえる。
そういうときに、影を使って悪さをしでかしたり、脅したりするのは、人間の知恵ではない。
ただのサル知恵だ。