〔無駄事典〕
たとえば、演説では触れなかった、主題のずれた政策について、それが述べられていませんと、詰め寄りの形だけを見せる反論演説風のお芝居。
上演費用はすべて税金でまかなわれている。
＜演芸名称を募集中＞
〔素振り会〕
こんな会にも会派があって、同じ字でも呼び方が違います。
主流派はソブリエ、分派はスブリカイです。
ソブリエの原字は「素振り絵」でした。
善行、篤行に見えるような素振りで立ち回る芝居絵を収集している人がいて、行きつけのワインバーで週替わりの壁飾りにしてみたら、それがネットで評判になり、俄然客足が増え、ソブリエというこのグループの誕生に至ったものです。
分派のほうは、コースには出ず、ひたすらすぶりを楽しみファッションやクラブの自慢比べで楽しむという、ごく平和な集まりです。
〔笑論法〕
三段、暗示、異化、比喩、転換、先マイ後プラ、すり替え、並べたてと、限りなく出てくる論法。
これらも、笑いの要素が入れば、言いくるめられたとしても苦笑いを返すのが精一杯。
二重だウソだの責め立てにも、ショーロンポーで返せばよかったか。
そうすれば、もう少し冷ましてからとか、責めるほうもバカバカしくなるとか、どこか緩みも出ようというもの。
とにかくアツアツに食いつくのはやけどのもとです。
伊豆下田に、安直楼というお吉さんが開いた店の名残があります。
安直、多少いいかげんでも格式張らないという、この名に親しみがもてます。
安全、安心などと違い、本当かどうか心配する必要がありません。
なんでも気づいたら、思いついたら、そこで捕まえておく、宙に浮かせておいたのではすぐどこかに行ってしまうので、とにかく中に入っていてもらう、そんな場所を思いつきました。
「安直発想クラブ」へ、どうぞご自由にお入りください。
入り口は右下 コメント です。
何も置いてないのでは、開店前と間違えられるので一つだけ置いてみましょう。
〔最低のゼイタクさがし〕
「国ごと火星移住システム」というのはどうでしょうか。
地球の法では律しきれないヤクザ国は、そっくり火星に行ってもらおうというものです。
国際法で管理される片道切符制、そこからは地球に大陸間ミサイルも届きません。
戦いが好きならあちらで、喧嘩は外でやってもらいましょう。
「荷捌き保険」というのはどうでしょうか。
事故、天災、戦災を対象にした普通の保険とは違います。
たとえば、海運会社が左前になって、荷は積んであっても、港に船を着けて荷降ろしをする料金を払えなくなったとき、積み荷を腐らせてしまうのは人類の損失です。
そういう場合に、一時立て替えで積み荷を救出するための保険です。
国際貿易船の場合には、これに加入しなければ密輸扱いにします。
掛け捨てではなく、一定期間健全運航を保てれば、保険金を繰り越すこととします。
人口０.１％の大金持ちさんも、吸い上げるだけでなく、このくらいのことに基金を出してはいかがですか。