・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

本人確認

2010年07月31日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)
銀行でも郵便局でも、カネにかかわる手続きには必ず本人確認できる証拠を求められる。
あれは本人である証拠というより、確認した事実を記録保存できる証拠だろう。

要求の根拠は「犯罪収益移転防止法」正規名は「犯罪による収益の移転防止に関する法律」
http://hourei.hounavi.jp/hourei/H19/H19HO022.php

犯罪によって収益を得ることを防止するよりも、収益を移転することを防げばよいのかというみょうちくりんな疑問を呼ぶ名前の法律なので、法文にある目的を読んでみた。

第一条  この法律は、犯罪による収益が組織的な犯罪を助長するために使用されるとともに、これが移転して事業活動に用いられることにより健全な経済活動に重大な悪影響を与えるものであること、及び犯罪による収益の移転が没収、追徴その他の手続によりこれをはく奪し、又は犯罪による被害の回復に充てることを困難にするものであることから、犯罪による収益の移転を防止すること(以下「犯罪による収益の移転防止」という。)が極めて重要であることにかんがみ、特定事業者による顧客等の本人確認、取引記録等の保存、疑わしい取引の届出等の措置を講ずることにより、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号。以下「組織的犯罪処罰法」という。)及び国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(平成三年法律第九十四号。以下「麻薬特例法」という。)による措置と相まって、犯罪による収益の移転防止を図り、併せてテロリズムに対する資金供与の防止に関する国際条約等の的確な実施を確保し、もって国民生活の安全と平穏を確保するとともに、経済活動の健全な発展に寄与することを目的とする。

国連憲章の前文に驚いたことがあったが、これはまたそれといい勝負だ。
書くほうも書くほうだが、こんなわかりにくいものをわざわざ作って、それをしかつめらしい顔をして審議しているおじさんたちの様子を想像すれば、何はともあれ「国民生活の安全と平穏」は確保されているのだと安心する。

もうすぐ

2010年07月29日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)
なんでも .com をつけると Web が出来上がるらしいのだが、「もうすぐ.com」なんてのはないだろうとググッてみたら、さすがに .com 付きはなかったが、「もうすぐ」という書名の本はあった。 橋本紡著、新潮社刊である。

この本の紹介文には「出産適齢期への焦りと戸惑い、そして尽きない願望の行方を描いた渾身の長編」とある。

ことばにはプラス系とマイナス系、陽系、陰系、がある。
どちらか一方にしか使わないというわけではないが、およそどちらかに傾いて使われる。

「もうすぐ」ということばは、プラス系とみるのが健康的でよさそうだ。
世の中を明るくするにはプラス系のことばをせっせと使ったほうがよいと思うのだが、
もうすぐ、もうすぐと言い続けていると、なにやらお迎えがもうすぐと思えてきて、あまりよい気分ではなくなる。

娘の小さい時分のカルタの文句を思い出した。
「もうすぐ 12時 シンデレラ」

果物の味

2010年07月28日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)

ドラゴンフルーツという強そうな名前の果物がある。
切り身、果物にこの言葉は、普通なら合いそうもないが、切ってありますはいどうぞという写真がある。
   ↓
http://trackback.blogsys.jp/livedoor/yamato_onoko/52652891

この写真の作者は、沖縄の人ではない。この写真は沖縄に行ったときに撮ったのでもない。沖縄から取り寄せたドラゴンフルーツの写真なのである。
沖縄で食べたときよりも、今度取り寄せたもののほうが格段に味がよかったという。

果物、野菜、魚介類は、産地ですぐ食べるのが旨さを味わう最高の条件だと思っていたが、ものによっては、あるいは扱い方によっては、そうでないこともあったのだ。
そんなことを知らされたブログ記事だった。


対極感

2010年07月27日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)
マンハッタンの東を流れるのはイーストリバー、西を流れるのはハドソン川と呼ばれる。
こう書かれたものを見ると、西の流れをウエストリバーとなぜ呼ばないのかと疑問が起きる。

あらためて地図を見る。ハドソン川の大きな中洲、それがマンハッタンかと思ったら違っていた。
イーストリバーの川上はロングアイランド湾という大きな海で、マンハッタンはいわば半島の鼻先の地名だった。

見る範囲をぐっと広げてみると、これでは東も西もない。
何でも対極で考えたがるのは、左右の脳のどちらかでウエイスト・ワークがはじまっているのかもしれない。くわばらくわばら。

検査

2010年07月26日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)
講習予備検査のお知らせというはがきが来た。
75歳以上になって車両運転免許を更新するには高齢者講習を受けなければならないことになっていたが、それに輪をかけて記憶・判断力をあらかじめ確かめておく講習予備検査があるのだという。
簡単に言えばボケお断りなのだが、この検査と講習にはそれぞれに手数料をとられる。
一括講習料を払わせて追い返すのは気の毒だから、全額の1割強でダメならまあよかろうとの親心かと善意に解釈しておく。

だが、「検査」という呼び方は、いかにもモノ扱いをされているようで気分が悪い。

通知のハガキが例によって剥がして見る式なので、静かに剥がしていく。
講習予備検査実施教習所(校)一覧表が出てきたが、接着剤の接着力と紙の耐剥力のバランスが悪く、途中で剥がれなくてもよいほうが先に剥がれてしまった。
これでは表を読み取ることができない。

わからなければ電話でお尋ねくださいという構えだが、そうなる前にすることを、公安委員会も印刷屋も接着剤メーカーもみんなが怠った結果がここに出た。
3箇所のどこかでしっかり「検査」をしていればこういうことは起きないのだ。

こだわる

2010年07月25日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)
スポーツを好む人には、何をやってもうまい人、どれか一つだけうまい人、何をやってもだめな人がいる。

スポーツマンとして一流になれるのは、何をやってもうまい人だろうと思う。
むかし、若い人にスポーツを仕込むとき、ほかのことには手を出すなと、厳しく言うコーチがいた。いまはどうなのだろう。
どれか一つだけは見込みのありそうな人にはよいだろう。しかし、それでたぶん一流にはなれない。

見込みが行き詰ったとき、コーチが見せる裏技には見限りということもあるから。

押さえる

2010年07月23日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)
ともに半白髪の夫婦が扉の閉まる寸前に乗り込んできた。
旦那は少し早く、奥様はぎりぎりだった。

「戸を押さえておいてって言ったのに」と奥様は文句を言っている。
旦那は知らん顔、奥様はもう一度、「言ったのに」
「車掌に手を上げて合図しておいたから」と旦那。
奥様は気に入らぬげ。

エレベーターなら扉を押さえておけば閉まらずに乗り込めるが、いまの電車はそうはいかないだろう。
六十何年か前には扉を押さえられたまま電車が走っていたときもあったけれど。

何でも押さえ込めば言うことをきくと思っていらっしゃる奥様相手に、もうしばらく我慢が続くのかと、気の毒に思った。
だが、三つ目の駅で二人ともシャラッとした顔で降りていく。
心配ご無用だった。

整う

2010年07月21日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)
「整いました」という掛け声を、なぞかけの前置きに必ず使う芸人がいる。
なぞ掛けと言いながら、ちょっと思いつきました、あるいはこんなのはいかが程度のものが多い。
整ったと言っておいて実は整っていないことがネタの、ナーンダ系のギャグなのだろうと思う。

こういうのはギャグを理屈で見聞きする人には通じない。
なぞかけはハチャメチャなほど味があるもの。引っかかった針がすぐ外れそうなほど面白い。
がっちり食い込んでどうねじっても外れそうもない整ったなぞかけほど面白くないものはないのだ。

迷文

2010年07月19日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)
ふと思いついて国際連合憲章の前文を読んでみた。

http://www.unic.or.jp/know/kensyo.htm

何と、えらいところで悪文の見本を発見。

[国際連合憲章 前文]
われら連合国の人民は、われらの一生のうちに二度まで言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救い、基本的人権と人間の尊厳及び価値と男女及び大小各国の同権とに関する信念をあらためて確認し、正義と条約その他の国際法の源泉から生ずる義務の尊重とを維持することができる条件を確立し、一層大きな自由の中で社会的進歩と生活水準の向上とを促進すること並びに、このために、寛容を実行し、且つ、善良な隣人として互いに平和に生活し、国際の平和及び安全を維持するためにわれらの力を合わせ、共同の利益の場合を除く外は武力を用いないことを原則の受諾と方法の設定によって確保し、すべての人民の経済的及び社会的発達を促進するために国際機構を用いることを決意して、これらの目的を達成するために、われらの努力を結集することに決定した。よって、われらの各自の政府は、サン・フランシスコ市に会合し、全権委任状を示してそれが良好妥当であると認められた代表者を通じて、この国際連合憲章に同意したので、ここに国際連合という国際機構を設ける。

よくもまあ、これだけずるずると引きずるような文面をこしらえたものだと感心。
何とか辛抱して読んだが、わからないところが2箇所出てきた。
1.「共同の利益の場合を除く外は武力を用いない」 
   共同の利益とはどういうことか。   
2.「正義と条約その他の国際法の源泉から生ずる義務の尊重とを維持することができる条件を確立」 
   正義とはどういうことか。

早呑み込み

2010年07月18日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)
住所を変えたら、後期高齢者医療保険の通知が役所から来て、天引きを停止すると書かれていた。
口座振替慫慂の記事もある。
勝手に天引きはひどいから改めたのか、珍しく早手まわしなと思いながら、早速口座振替の手続きをした。

半年あまり経って、市役所から本年度の保険料決定通知が来た。
その通知には保険料が天引きされることになっている。

二重に取られてはかなわないから、役所に問い合わせる。
保険料は天引きが原則だという返事。
口座振替手続きは黙って受け入れたではないかと言ったら、口座振替は通常天引き以外の場合、たとえば不足金納入が必要な場合などのとき役立つからという。

そうか、これなら口座振替制度も活用されるようにしてありますと、どこから突付かれても説明ができる。
役所の仕事は、セツメイできることが第一、市民の便不便は第二だったことを忘れていて、とんだ早とちりだった。

回転狂

2010年07月17日 | なんだいまあ(何だこりゃが念仏になった)
ものぐるいにもいろろあって、目の前で何かが回っていないと落ち着いていられない症状もあるようだ。

5歳の女の子、自分の娘を洗濯機に入れて回していた女がいる。
洗濯機で回されても騒がないように、テープで口をふさぎ、手足を縛って洗濯槽に坐らせて水を入れ、ふたまで閉めて回したという。
ふたを閉めなければ回らない洗濯機の安全装置も、中に入れるものが人間では逆になってしまう。

洗濯機を使う仕事を、「洗濯する」と言わずに「洗濯機を回す」と表現する人は、洗うより回すのほうに意識が傾いているから気をつけたほうがよさそうだ。