民という字は、目を針で突いて見えなくした奴隷をあらわしているという。
針で突いたどころか、ばっさりやられたようにも見える。
目が見えなくても、心の眼でしっかりものを見ている方もおられるが、目をあいていていながら、ものごとを視てない人もいる。
「民意を問う」ということばも、政治の行き詰まりの投げやり口上に使われがちである。
問われて「こうだ」と答えるには、テレビやゲーム機のハチャメチャ画面から、いい加減に目をそらせておかなければならない。
窓ガラスだけでなく、かすんだ眼にも手入れが必要である。
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本年中ずいぶんお目を穢しました。
来年もまたよろしくお願いします。
みなさま、佳いお年をお迎えください。