九をしんにょうに乗せた字がありました。
軌の異体字、わだちです。
数字に使われる九は、つかえて曲がる意味を示す字と言われます。
しんにょうに乗せてみると、どこかで曲がって方向が変わる行き先を暗示するような文字に見えます。
車に限らないところが、軌よりも、意味が広そうにも思います。
わだちも、どこかで曲がるか行きどまるかして、永遠にまっすぐということはあり得ません。
軌の字には、踏み外してはならない筋道と、かばいあって悪事を隠す行いの両方の意味があるそうで、オヤそうだったのかと、何とはなしにうなずかされます。
無軌道という言葉がありました。
あれは、軌道から外れた行いというより、軌道もなく、そもそも常軌という概念をもたない人の行いを指すもののようで、ときどき立派そうな顔をしながらそういう行為に及ぶ人も現れます。
軌道の集まっている中心都市に無軌道な行いが多いというのも、これまた奇妙なことではあります。
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