ものごとの取り決めは、具体的で細かいほどよいと思いますかと、アンケートをとれば、そう思うという人が多数を占めるだろう。
契約書の場合にはそのほうがいざこざを防げるからよさそうだが、法律の場合はどうだろうか。
こうしなさい、こうしてはいけませんという取り決めが多いのは、そうしておかなければ何をしでかすかわからない人がいるからで、聖者ばかりがいるところなら、多くはいらない。
ひとのためになることをしなさい、という1条だけでよい。
法律の具体性や細かさの必要度と、社会の成熟度の関係は、べき分布のかたちになるように思う。
あれこれ細かい法律を必要とするのが、未成熟な社会であるとすれば、法治国家とは恥ずかしい呼び名でしかない。
法律を作るのが国会議員の仕事であるなどと、大きな顔をしては言えない。
こと細かな法律がなくてもすむような社会に近づけていくのが、豊かな政治活動だと思うのだが、さて。
一億総ガキ社会 「成熟拒否」という病 (光文社新書) | |
片田 珠美 | |
光文社 |
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