20年前に書かれた亡国のイージスという読物があります。
イージスは、知恵、芸術、工芸、戦略を司り、あらゆる邪悪・災厄を追い払う能力を持つ女神アテナが使っていた防具の呼び名です。
イージスと呼ばれる防空システムも、工作員によって悪用されれば亡国の防具と化すという話です。
イージスは、カナ1文字違いでイージーを連想させます。
イージー、何かにつけて動かず楽なほうを採ることをまず考える、危機も運よく通り過ぎてくれればああよかったですぐに忘れ去る、これが生活習慣になれば、苦より楽を選ぶイージー性は、静かにゆっくり強靭さを増していきます。
とりあえず不都合でも、あえて日常と異なる策を選ぶ決断には、苦を伴います。
苦悩を避けながらゆっくり事を運び、成り行きに期待をかける、こういうイージー性が政治組織に住み着けば、それが亡国の遠因になります。
日本がゆっくり静かに衰退していく、それをじっと待っている、気の長い国がすぐ隣にあることを忘れてはなりません。
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