バネの作文教室「パンセ」での一コマ。
「北風と太陽」の話をして、この教訓は何だろうと問うと、
5年生男子が間髪をいれず、
「誉めて伸ばすでしょ」
では次は自分でもイソップ物語風に書いてみようということになった。
主人公は人間以外。そして人間社会への教訓が含まれること。
原稿用紙2枚で書くという宿題にした。
そして翌週提出した先の5年生男子の作文。
かいつまんで紹介すると。
三毛猫のミケがいつもの散歩コースを歩いていると、その途中でミケの大好きな白猫のシロちゃんと出会った。
「ネコといったら、やっぱ白色だよね」
と言われ、ミケは嫌われたくないので
「そうだよね。他の色とはしゃべりたくもないよ」
また歩いていると、ミケの先輩で黒い毛のクロちゃんと出会った。
クロちゃんは
「ネコと言ったら、やっぱ黒色だよね」
と言い、ミケは嫌われたくないから
「そうだね。他の色のネコは見たくないよ」
次の日もそこを通ったら、シロちゃんとクロちゃんが何かもめていた。
「ミケ!!」
「白色の毛は見たくないんだろ!」
「黒色の毛のネコとは話したくないんでしょ!」
「えーっと」
「嘘ついてたの!?」
「おまえは茶色のねことでも遊んでろ!」
「じゃーな」
タイトルは「それぞれの色」
この話を中学生に披露すると、「深い。すごい。天才!」
三毛猫だからシロ、クロ、チャというのも面白いね。