バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

英語が日本語に聞こえる時

2011-07-31 09:19:34 | Badminton
 せっかく野田に来ているクローイちゃん親子をどこかに案内しようと思う。"I love it,soy sauce."って言うし、箸なんかチョー上手。器用に豆をつまむこともできるんだから、たぶんIゾーより箸の使い方は上手いと思う。味噌汁も大好きって、具のわかめも箸でつまんでいたから、そうかそれじゃやっぱり「ものしりしょうゆ館」へ連れて行こうと思う、が。
 夏季は電力不足の影響で午前しか開館していないというから、残念ながら行かれず。では関宿城に行こうということになった。「あすこ行っても何も見るもんないですよ。」って周囲の意見も聞かず、途中の「板東太郎」で腹ごしらえをして城に向かった。案の定ガラガラ。だけでなく節電でエアコン切っているし、窓開いていないしで「あづい」。英語のパンフレットあるけど、館内の表示はほぼJapaneseオンリー。天守閣へ行くとここなんかもっと「あづい」。あいにく雲で眺望悪し。向こうに富士山が見える予定ですなどと説明していると、k松のおかあさんが、「あ、今、トベシンイチって言った!」とドナさんを指さしトベシンイチを連呼する。たぶんTo beなんとかって言ったんだろうけど、そのあと何言ったのかと聞き返すたびに、「ほら、トベシンイチって言ってる!」とみんなで騒ぐ。関宿城売店でもドナさんの英語を「こえがちいさーい」って言ったと翻訳ではなくダイレクトに聞き取り、なぜかその返答を大きい声の英語で返すというこっけいな我々なのでした。
 城を出て近くのひまわり畑にいくけど、ここも1週間早くくればよかったんじゃん、っていう微妙な風景。一応ドナさんは一眼レフカメラで写真撮影。そして私のお気に入りスポット「喜八堂」へ。店内の七夕短冊にクローイは夢を書き、みんなであんみつやらかき氷を食した。クローイはお父さんへのお土産と言って、「鬼の涙」という唐辛子たっぷりかかったせんべいを買った。レジで「すっごく辛いけど大丈夫でしょうか?」って心配されたけど、どうやらそれが狙いのようでしたね。
 さて〆として桜木神社に案内する。我々一行はヤブ蚊の襲来を受けながら、おみくじを引くと、クローイちゃんのは「大吉」。日本人組は中吉とか小吉。クローイちゃん、かわいくガッツポーズ。
 私達が中国に行ったときは、観光したいけど練習もしたいけど買い物もしたい。こんな感じだった。たぶん同じ感覚じゃないかなと思う。





理想と現実

2011-07-28 16:37:31 | ライフスタイル
 カナダから少女がホームステイに来ている。とにかくかわいい。顔も,声も,歩く姿も。そんな彼女を連れて昨晩はレイクタウンに行った。洋服が欲しいという。日本のカジュアルな服は、ちょっとゴテゴテしすぎだと思う。必要のない紐ぶら下げたり、変な位置にポケットつけたり。実用的ではない。またこれを超日本人、チーバ君体型の子達が着たりすると、なんだそれ?って状態なんだけど、これが流行だからって、よくわっかんない格好しちゃう家の娘ら。
 そんな服でも,クローイちゃんが着るのをイメージすると、何でも似合いそう。「そうだ、あのマネキンと同じだからだ!」って今更ながらに気づいた,日本の娘達。そうなんです。マネキンはクローイちゃん体型なんです。その場にいた日本人は皆が実に的確に理解し,潔く現実を受け止めることができた夜でした。
 アフリカ人の友人が,雑貨屋の軒先に吊るしてある380円の麦わら帽子かぶったら、「おー」って感嘆してしまうくらい似合っていてとても380円には見えない。黒い肌に原色プリントの服、アミアミサンダル超マッチ。その一方、着物姿の写真見せてもらったけど、「ね、変でしょ?」って本人が言うくらいなんか変だったのは,着物なのに足広げて仁王立ちしていたからでした。うーん、やっぱりちょっと無理あるかな?って状態。
 だから日本人には日本人が似合うものがある。さしずめ夏は浴衣で花火だね。
 今晩雨降らなかったら,花火やろ。


工作で家を作る

2011-07-26 23:59:41 | ライフスタイル
 こんなに長くブログ更新しなかったのは初めて?って思うくらい本当に久しぶり。
 毎日夏期講習にやって来るバネ生達の口癖は、「夏休みの宿題終わらねー。」
 何言ってんだか、まだ夏休みはいったばかりじゃん、ってこちらは思うけど、最初の1週間で終える予定の子達が多くて、本当に頭が下がります。毎回このネタになると言うけど、私はいつも最後の3日にドタバタとやる派だったからね。そんな私でもめずらしく早くから取りかかった夏休みの宿題があります。あれは確か4年生のとき。段ボールと割り箸みたいな木材で自分の家の玄関を再現することにしました。縮尺測って、結構リアルに、ガラス部分は透明セロファン張ったりして。そんな様子を見た父は日頃は勉強には全く無関心なのにの、この時はいろいろ口出してきて、この材料が良いだの、ここはこう工夫しろだのとアドバイスが次々飛んできて、最終的には玄関だけで終わらせず家全体を再現することになったのです。これにより夏休み期間中客間はずーっと作業場と化し、父はせっせと追加の材料を町から買ってくるのでした。木を接着するのに苦労していたら、「これがいいって言ってた」と木工用ボンドを捜してきてくれたのだから、父は父なりにいろいろ奔走してくれたみたいです。珍しく早く始めた夏休みの工作は、結局夏休み全期間費やすことになってしまったのです。途中こんなもんでいいかなと弱気になると、「そんないいかげんなことでどうする」って父は手を抜かせてくれず、柱が曲がっているだの、工夫が足りないだのやり直しを繰り返し、ようやく完成したブツの大きいことったら。一人では学校に運べず、近所の先生が手伝ってくれました。
 そんな想い出の家も、月日が経ち、築40年を過ぎ、もうそれなりですね。
 学校にしばらく展示されていたその巨大なブツは、家に戻ってきた後置き場所に困り玄関にしばらく置いておいたところ、風が吹きひっくり返り、一部損壊してしまいました。気の強かった祖母が、申し訳ないことをしたと平身低頭謝ったのが印象的で、行き場のないくらい邪魔になっていたから、この際思いっきりよく壊してしまおうと家族のまえでグシャリとやりそれなりにサッパリした気分だったのを良く覚えています。
 あー夏休み、夏休みだね。

食器を洗う音

2011-07-13 06:54:18 | ライフスタイル
 最近リビングの床がザラッとしていることが多い。念のため雑巾で拭いてみると思いのほか汚れていた。疂だって結構汚れている。そうか、毎日東西南北の窓開け放ち、家の中を風が吹き抜けているからだ。エアコンつけない代わりに、家中の窓を開けている。キッチンの窓なんか、この家建ててからほとんど開けたことなかったから、菜箸使わなきゃ届かないってことが最近わかったし、長いこと開け閉めしていないから固くなって開けにくくなっている。
 食器洗っていると、隣から同じように食器洗っている音が聞こえてくる。冷蔵庫から氷をコップに入れる音も聞こえてくる。いつもは窓閉めているから隣家の生活音がこれほど聞こえてくることはなかった。人が生活する音が聞こえると、何か安心する。それに懐かしい。
 7歳まで過ごした家は、ベランダから乗り移れるくらい町家風に隣家とくっついていた。いつも周囲から生活音が聞こえてくるのは当たりまえだったことを思い出した。
 音が記憶を呼び戻した。

価値観は遺伝する

2011-07-12 07:31:15 | ライフスタイル
 昨晩、婚姻届なるものを初めて見た。へーこれなんだ、ってチャーとしみじみ。
 自分の結婚の時は、前前日夜も残業しているくらいでドタバタだった。さすがに前日は休みをもらった記憶があるけど、「結婚式の直前で遅くまで働いている人見たことない」ってバイト女性に言われた。当時は結婚したら仕事やめるのが普通ぽかったので、続けるかどうかを社長からわざわざ確認された時代。披露宴で配る文集作ったり、諸々の打ち合わせを仕事の合間にやり、そして新居の準備。そうやって披露宴っていうよりイベント準備に直前までバタバタしていた。だから披露宴を終え、アバートにチャーが身一つでやってきて、これで生活がスタートだった。婚姻届はそのうち出そうと思いながら延び延びにしていたけど、しびれを切らした周囲に促され義父に役所に行ってもらい、そうやって提出したのは式から半月くらいたった頃だろうか。婚姻届初めて見たって言うと「署名はしなかったんですか?」って聞かれたけど、うーんそう言えばしたような気もするし、しないような気もする。
 要するに書類上のことなんてどーでもいい、って思っていたからあまり記憶にない。成人式だって行かなかったって言うと、「うそー、ありえねー」って言われるけど、着物の類いに散財することがバカバカしかった。
 こーいう価値観は父親から受け継がれたと思う。既成のものには乗ろうとしない人だった。人と同じであることは「ダメなこと」であった。皆がこうするって言う理論で何かを買ってもらうという手は絶対通用しなかった。奇をてらうっていうのではなく、自分の意志で貫けっていう生き方を実践した人で、そんなんだから中学の先生なのに、ロンゲでジーンズ、赤いセーターで教鞭をとっていた。周囲は「美術の先生だから、しょーがないよね」って寛容だったのは幸いなこと。
 そんな父が、ロンゲのままだったけど結婚式にきちんとした格好で現れ、新婦父挨拶の場面ではきちんと緊張して「言いたいことは今娘が言ってくれたから」と随分省略形の挨拶していた。
 人と同じはダメといいながらも、実は儀式儀礼を大切にする人だとその価値観を知ったのはずーっと後のこと。
 披露宴はしないあるいはチャッと済ませ、婚姻届を二人できちんと出すっていうやり方の方が、実は自分らしかったかな。

予定を守る難しさ

2011-07-08 07:13:34 | ライフスタイル
 事故は突然やって来る。って言う通り、ちょっとしたことで足にケガをしてしまった。これにより3日間ほどは自由に動けず、その間の予定は丸つぶれ。いつものことなんだけど夏休みは行事てんこもりになるから通常生活を送れない。だからスケジュール表を作って計画的に生活するよう心がけるんだけど、今年は夏休み前もいろいろ予定入っていたから6月末からスケジュール表作った。最初の数日は順調に予定通りに過ごし、その日にやるべきこと欄に○印付けたのに。ケガにより何も予定消化できなかった数日分をどこで帳尻合わせるかとスケジュール表見ても、どこにもスキマないじゃん。やらなければならないことが溜まったままになっているのは精神衛生上よくない。だから予定変更することにした。やらなければならないを、やらなくての良いに仕分けすることで、精神のバランスをとることにした。こうやってこれから先のスケジュールを変える事無く、とりあえず心落ち着いて過ごすことはできるかもしれない。
 先日夜更かしをしてしまった。これにより翌日は睡眠不足で頭がボーッとした状態で過ごすことになった。以前は睡眠不足は一晩普通に寝れば解消できた。でも今は違う。不足分はどこかで埋め合わせしないともとには戻らないということが、ジワジワとわかってきた。足りない睡眠時間分翌日に多く寝て取り戻せば簡単な話なんだけど、実際はそう簡単に睡眠時間を増やすことはできず、ダラダラと翌日以降も睡眠不足をひきずって過ごすことになる。翌日ダラッとして過ごして脳の活動を弱めることにより、自分的には1時間分程度睡眠不足を補うことができるかと思う。だから3時間睡眠不足になったのなら、ボーッとした日が3日必要ということ。
 ケガで3日分の予定消化をパーにしたにも関わらず、睡眠不足で効率悪い3日間を送り、なんともな7月上旬。

優しい言葉

2011-07-01 07:02:20 | ライフスタイル
 Gコーチからの「うんまいは長野弁ですか?」とのご指摘により、言葉について考える機会を持った。
 普通に使っている人は、それが方言だなん思っていないから、改めて聞かれると当事者は「よくわからない」ということがわかった。特に長野弁はあまり特徴ないから、「おひさま」で違和感なく流して聞いている部分に、実は結構長野弁が含まれているような気がする。母曰く、長野には戦時中疎開の人がたくさん来て、その影響で東京語がミックスされて長野弁は薄まっていった。その説の真偽はわからないけど、語尾に「じゃん」ってつけるのは、横浜からの疎開者の影響だとも言っている。こうやって薄まり、ミックスされ、特徴がなくなったのかもしれないけど、時々チャーが「あの人長野弁だ」って指摘するくらいだから、特徴的なイントネーションはあるらしいけど、自分的には、普通じゃんって思うんだけど。
 東京に出て来たばかりの頃、会話中に「ん?」って反応される度に、これは方言なんだと気づき、次ぎからできるだけ使わないようにして東京に同化しようとしていたあの頃。「ん?」の機会は度々あったから、つい出てしまう方言は相当あったのだろうけど、今となってはそれが何だったのか忘れてしまった。でもその中でよく覚えている一件がある。授業で英訳中に"ant"を「ありご」と訳してしまったら、授業後に「ありごって表現かわいいね」って指摘された。なぜそう言うのかをみんなで考察するうち、「ありご」という表現には単なる「あり」ではなく、蟻に対する愛情が含まれており、「"little ants”っていうニュアンスなんだね」との結論に至った。なんて優しい人たちに囲まれていたのだろうか。無理に言葉をそぎおとさなければよかった。