バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

わかれば楽しい

2014-04-12 11:43:16 | バネ
 バネ、小2授業。
 4月から90分授業になったので、随分ゆったりいろいろできる。

 先日は算数から始めて国語に入ったら、国語は投げ出し気味だった。だから2回目の昨日は国語から始めた。だいたいみんなそうだけど、国語が苦手。本読み嫌い。今日はどうかな?と様子見ながらテキスト広げると、「これ、難しいよね」ってすでに思考に蓋している。やっぱりだめか。無理強いしてもしょうがないので、得意な算数に切り替える。

 先日までの春期講習新中2クラスは、6日間国語だけを徹底的に取り組んだ。1冊のテキストを5日で終え、最後に実践問題で解答作成トレーニングした。
「いつも国語が合計点数の足引っ張ります」という子や、「答えは合っていても、なんかできている気がしない。」
 皆同じことを言う。

 そこで物語文、説明文の読み方、というより「設問の読み方」を解説。そして答えは必ず本文中にあること、出題者が答えて欲しい箇所をぐっと引っ張ってきて、ぴたっとくっつけて解答するコツを繰り返し学習した。
 
 その成果やいかに。
 4月最初の授業で教材会社発行の実力テストに挑戦すると、なんと!と言うか、やはりと言うか、一部の生徒は国語で高得点をマークした。
 「答え方がわかった気がします。」と言う。
 その一方で、得点が伸びなかった子は、「言っていることがよくわからなかった」としょんぼりし、解答・解説をじっくり読んでいる。
 そして何か大発見したかのように、
 「国語できなかった理由わかりました。これだけ意味のわからないから言葉がありました!」 ノートにわからなかった言葉と、その意味を書きだしていた。
 そうかい、そうかい。
 ここで、今更!とは言わない。何でも自覚することが大切だから、問題点を自覚したと言うことは大きな一歩と言うことですねね。
 確かに設問を丁寧に読み、答え方のコツをつかんだとしても、そもそも言葉の意味がわからなければ何となくわかってもスッキリしないし、楽しくないさ。わからない単語がちりばめられた英語読んでいるときのような感じだよね。英語の辞書で調べ、単語の上に意味書いたって、なんか何言ってんだかよくわかんね、ってなるあの感じだよね。
 要するに、こういう子は語彙を増やさないといけないのです。

 さて小2授業。
 国語難しいよねっていうそのテキストは、年齢にあった読み物が適当なボリュームで与えられているけど、なぜこれが難しいのか?
 それはこのお話のキーワードとなる「まぬけ」と「じまんする」の意味がわからなかったからと判明。

 語彙を増やす、そして自分の気持ちを言葉にする。こういう練習を楽しく組み込みたい。
 そこで作文を書いてもらうことにした。

「今からここにバン連れてくるから、バンのこと書いて。」

 「いいよ。」と言い、バンを観察しながら書き出した。顔は茶色で黒と白もあるなどと。そして、バンはほえるから恐いけど、平気になりたい、と書き添えた。
 こうやって気持ちを引き出しながら、言葉をはめていこう。


 

初回パンセ授業

2014-04-09 06:57:58 | パンセ
 新年度最初のパンセ。
 パンセ3年目の生徒がいる一方で,新入生もいる。
 経験やレベル差がある中で、どんな授業ができるか。

 全員であるエッセイの読解にとりくんだ。
 軒下で雨宿りしている子猫たちのためにみかん箱と段ボールでネコ小屋を作ってあげたら、しばらくして子猫たちが小屋に入るようになった。子猫の様子に風流を感じると言う話し。通常ならその後この文章の設問を解くのだけど、今回は設問はスルーした。
 エッセイには大人の経験が詰め込まれている。果たしてこれが小学生に理解できるのか。字面をなぞって設問解いたとしても、「何言いたいのかよくわからなかった」と共感できないまま終わるのではないか。
 今回は設問を解くという無粋なことはやめ、まずは言葉の理解を一つずつ確認していった。
 この意味わかると聞くと,案の定「初めて聞いた」、「なんとなくわかる」、「でも説明できない」となった。それは、『軒下』。やっぱりね。今の家に軒下ないからね。絵を描いて説明する。
 続く言葉は『風流』。これにはテキストに脚注があり、風流とはおもむきがあることと記載されている。
 風流って何、と聞くと、すかさず「おもむきがあることです。」って、あのさ、それじゃおもむきって何?
 おもむきを感じる例を出しながら説明するが、たぶんこれは皆理解できなかったと思うよ。
 そして雨を眺める子猫を見ながら徳利を傾けたいなと語る作者の言葉から、『とっくり』って何? 全員わからない。一人がもぞもぞしながら「こういう風になった服のこと?」と聞いてくる。それは徳利セーターの事ね。これも絵を描いて説明する。と「お酒飲む時のヤツだ!」
 子猫に優しいという状況からくるのか、皆この作者は女性だと思うと言っていたが、徳利の意味がわかると、おじさんかおじいさんじゃないかと想像するようになった。
 
 さて、ここから。
 ではこの短いエッセイに題名をつけてみよう。
 含みを持った題名をどうつけるか。皆10分程かけ2、3考えた。
 で、さらにここからが本題。
 おじさんの気持ちに寄り添って風流に共感するなんて小学生には無理でしょう。でもこれならできる。
 この日のパンセの課題は、「あなたはここに登場する子猫になって,子猫から見た話しをつくりましょう。」

 すると書く、書く。30分で原稿用紙2枚。
 登場人物に子猫の両親やおじさんの奥さんが加わるなどして話しが膨らんでいる。ネコ目線の小屋の使い具合にも触れられている。

 初回としてはよく書けました。
 最後にタイトルをつける。ここで悩む,悩む。
 書き上がらなかった子は原稿用紙を持ち帰った。来週どんな話しを持ってくるのか、楽しみ。
 

タイトルは命

2014-04-08 07:49:37 | パンセ
タイトルに命をかける。
これはバネの読む書くクラス「パンセ」受講生に言っていること。

タイトルでネタばれさせてはいけない。文章を最後まで読んで、そして初めて「なーるほどね。だからこのタイトルなんだ。」と思わせたい。
例えば、「筑波山登山」というタイトルで,春の遠足で筑波山に登ったことをツラツラ書いたって、なんにもドキドキ感がない。

だから最初にタイトルを決めて書き始めるのではなく,全部書き終えてからタイトルを考えようと指導している。このお話はどこに本質があるのか,隠し扉はどこか。本文中の印象的な会話をタイトルに持ってきてもおもしろい。

ただし、これはある程度読者が確保できている場合でのこと。
学校に提出する作文なら、読者として最低でも担任の先生は確保できている。先生が出した課題なんだから、先生には絶対読んでもらえる、というより先生はどんなにつまらなくても子どもの作文を最後まで読まなければならない。だから刺激的なタイトルやネタばれタイトルで呼び込む必要はない。
先日パンセの生徒が朝日学生新聞社賞を受賞したが,その子の時もそう。
公募原稿なんだから,審査員という読者が確実にいる。だから文章を最後まで引っ張れるタイトルで勝負かけられる。
受賞した男の子の小説のタイトルは「ふまなかった柿」。最後まで読めば腑に落ちるタイトル。これは「ふめなかった柿」ではだめだし、「ふまない柿」でもだめ。そして柿はカキではだめ。などとこだわってつけたタイトル。

しかし不特定多数の読者に,ホイッって投げ出す文章だとこれではだめです。ネタ出ししつつ,刺激的でないと。

さてブローチからgooに引っ越ししたこのブログ。
新着記事として紹介されるのはタイトルの最初の8文字。
より多くの人にクリックしてもらうためには、そうか、ここでは8文字に命をかけるってことか。

ブローチから引っ越してきました。

2014-04-07 11:30:05 | 日記
ブローチで2008年3月に始めたブログ。ブローチが6月に閉鎖するに伴い、こちらに引っ越してきました。どうぞよろしく。

なにかと変化に抵抗を覚える年頃になりました。

まずはとにか荷物を新居に放り込んだだけの状態。新居を使いやすくしていくには相当時間がかかりそうだけど、こつこつ調整、というより挑戦していきます。

変化は進化の場合もあるので。