「それがいいんですよね!」
昨年お願いしたソイタウン講師の先生に,今年も是非と講師依頼し,なにげに明日田植えですと言うと米作り活動を絶賛された。
高校生達がバドミントンだけじゃなく、米作っちゃう、それがいいんです!全国どこ行っても、全国大会で活躍するようなチームで米作ってるとこありませんよ!と繰り返し力説された。
NPOの活動内容決めるに当たり、中高生にとってこれは教育的配慮があるかという絶対的条件の他「やって楽しいかが」イベント開催の決め手である。これをやったらどんな効果があるか、ましてや得するかという視点でイベントを決めたことはない。こうして、ああしてとイベントイメージして、きっとこうなるだろうとほくそ笑むことができるなら実行する、この繰り返し。
これやろうと言うと一緒に楽しんでくれる仲間がいるからこそ、できる。
イベントが決まると、「何か手伝うことはありませんか?」「何差し入れすればいいですか?」と声がかかる。
そして昨日の田植え。
到着するとすでに畦に陸上部長距離チームによって畦に3つののテントが張られていた。
去年は揃えたかのように全員真っ白なTシャツで登場した陸上部の面々は、上下黒系になっている。最初からアイコンタクトできて、饒舌である。1年の成長めざましい。陸上部保護者さんからは「心開いたんですかね」と言われた。そうかもしれない。保護者の参加も去年より多い。なかには裸足にビーサンの保護者もいる。2年目と言うこともあり全体的に段取りがいい。イベントのコースもゴールもわかっているから、とにかく早く走らせろ的な高揚感が畦に満ちている。まるでマラソンのスタート合図を待つランナー集団の様。
スタートの合図があったか、なかったか。
一人の陸上部員が苗床もって田んぼにバチャバチャ走って行く。その後に数人が続き、一瞬の間を開けダーッと皆が田んぼに入る。
松伏町の田園地帯に歓声が響く。これには蛙やザリガニだけでなく、近所の人もびっくりしたことだろう。
1枚目の田を植え終わることには、農道に車やバイクで見学に来る人がチラホラ。
1枚目の田は去年より奥にあり、そこからの景色は去年と異なりまたこれもいい。畦から春日部方面に抜ける景色もいいが、奥の田の向こう側から吉川方面を望む景色もいい。森と空と田、この色のコントラストと空気の抜け感。いいね、この構図。
この空、いいね。
教室で机を並べる仲間の部活動での姿を垣間見る機会はめったにない。陸上部とバドミントン部でコラボすることで、それぞれの教室外の顔を知る機会があっても良いだろうというノリで始まった「ハイブリッド」イベント。これまでのハイブリッドイベントではマラソン大会を実施した。陸上長距離部の懐に飛び込みバドミントン部は滅多斬りにあった。その後バド部懐サイドイベントは実現できないまま、去年と今年は米作りで野外活動を仲良く楽しんでいる。
田植え後半にさしかかる頃、イベント慣れ、人慣れした彼らの脱線ぶりは半端なかった。これじゃ午前中に終わらない。業を煮やした大人が陣頭指揮とるが、全身泥まみれになり完全に自己開放してしまった若者はそう簡単にはまとまらない。そんな時我らの中から救世主が現れた。
泥についていると、体が冷えるらしい。後はお肌スベスベかな?
「ではみなさん、まいりましょう」「はい、よろしいですか。では、植え方スタート!」
と軽やかな合図をかける人が現れた。これは指示ではない。合図だった。騒いでいた子達がおとなしく合図に従い、次第に行動に規律が生まれていく光景は、青空と吹き抜ける風にふさわしく、爽やかそのものであった。合図に行動が合ってくるとすかさず「はい、ありがとうございます」と返し、次の合図は「よろしくお願いしますね」とつなぐ。合図、確認、感謝を繰り返しているうちに、「このままいったらどうなっちゃうんだー」収集つかなくなりつつあった集団に秩序が生まれ、自然と周りからかけ声も掛かり始めた。かくして後半は急ピッチで進み、無事昼食のカレーライスとなった。
稲作には優劣も序列もない、はずだった。皆で一斉にそろって同じ作業を黙々とこなせばいい。しかし数十人が気持ちを一つにするにはこういうリーダーが必要だったはず。弥生時代にもいたのだろうか、Sさんみたいな人が。
150人分のカレーを完食し、空になった二つの大鍋に未練残すかのようにゆったりと昼食休憩とっていたが、隣の田んぼの人が代掻きやる予定だからとの一言で、畦の撤収は手早かった。
さっきまでの田んぼの喧噪が瞬く間に数十台の車に吸い込まれ、松伏の田園地帯はいつも通りの静まりかえった田んぼに戻った。そこに残ったのは、Sさんが置き忘れたデジカメのみだった、というおまけもあり大騒ぎな1日はかくして終了した。
大鍋2つのカレー。
総勢120名参加しました。お疲れ様でした。
帰宅後、案の定頭が痛い。
がんばった後はたいてい頭痛に見舞われる。
楽な気分でやったはずなのに、実際のところ全くのお気楽イベントというわけではないということ。こういう後で完璧ハッピーならいいんだけどね。なかなかそうはいかないね。
昨年お願いしたソイタウン講師の先生に,今年も是非と講師依頼し,なにげに明日田植えですと言うと米作り活動を絶賛された。
高校生達がバドミントンだけじゃなく、米作っちゃう、それがいいんです!全国どこ行っても、全国大会で活躍するようなチームで米作ってるとこありませんよ!と繰り返し力説された。
NPOの活動内容決めるに当たり、中高生にとってこれは教育的配慮があるかという絶対的条件の他「やって楽しいかが」イベント開催の決め手である。これをやったらどんな効果があるか、ましてや得するかという視点でイベントを決めたことはない。こうして、ああしてとイベントイメージして、きっとこうなるだろうとほくそ笑むことができるなら実行する、この繰り返し。
これやろうと言うと一緒に楽しんでくれる仲間がいるからこそ、できる。
イベントが決まると、「何か手伝うことはありませんか?」「何差し入れすればいいですか?」と声がかかる。
そして昨日の田植え。
到着するとすでに畦に陸上部長距離チームによって畦に3つののテントが張られていた。
去年は揃えたかのように全員真っ白なTシャツで登場した陸上部の面々は、上下黒系になっている。最初からアイコンタクトできて、饒舌である。1年の成長めざましい。陸上部保護者さんからは「心開いたんですかね」と言われた。そうかもしれない。保護者の参加も去年より多い。なかには裸足にビーサンの保護者もいる。2年目と言うこともあり全体的に段取りがいい。イベントのコースもゴールもわかっているから、とにかく早く走らせろ的な高揚感が畦に満ちている。まるでマラソンのスタート合図を待つランナー集団の様。
スタートの合図があったか、なかったか。
一人の陸上部員が苗床もって田んぼにバチャバチャ走って行く。その後に数人が続き、一瞬の間を開けダーッと皆が田んぼに入る。
松伏町の田園地帯に歓声が響く。これには蛙やザリガニだけでなく、近所の人もびっくりしたことだろう。
1枚目の田を植え終わることには、農道に車やバイクで見学に来る人がチラホラ。
1枚目の田は去年より奥にあり、そこからの景色は去年と異なりまたこれもいい。畦から春日部方面に抜ける景色もいいが、奥の田の向こう側から吉川方面を望む景色もいい。森と空と田、この色のコントラストと空気の抜け感。いいね、この構図。
この空、いいね。
教室で机を並べる仲間の部活動での姿を垣間見る機会はめったにない。陸上部とバドミントン部でコラボすることで、それぞれの教室外の顔を知る機会があっても良いだろうというノリで始まった「ハイブリッド」イベント。これまでのハイブリッドイベントではマラソン大会を実施した。陸上長距離部の懐に飛び込みバドミントン部は滅多斬りにあった。その後バド部懐サイドイベントは実現できないまま、去年と今年は米作りで野外活動を仲良く楽しんでいる。
田植え後半にさしかかる頃、イベント慣れ、人慣れした彼らの脱線ぶりは半端なかった。これじゃ午前中に終わらない。業を煮やした大人が陣頭指揮とるが、全身泥まみれになり完全に自己開放してしまった若者はそう簡単にはまとまらない。そんな時我らの中から救世主が現れた。
泥についていると、体が冷えるらしい。後はお肌スベスベかな?
「ではみなさん、まいりましょう」「はい、よろしいですか。では、植え方スタート!」
と軽やかな合図をかける人が現れた。これは指示ではない。合図だった。騒いでいた子達がおとなしく合図に従い、次第に行動に規律が生まれていく光景は、青空と吹き抜ける風にふさわしく、爽やかそのものであった。合図に行動が合ってくるとすかさず「はい、ありがとうございます」と返し、次の合図は「よろしくお願いしますね」とつなぐ。合図、確認、感謝を繰り返しているうちに、「このままいったらどうなっちゃうんだー」収集つかなくなりつつあった集団に秩序が生まれ、自然と周りからかけ声も掛かり始めた。かくして後半は急ピッチで進み、無事昼食のカレーライスとなった。
稲作には優劣も序列もない、はずだった。皆で一斉にそろって同じ作業を黙々とこなせばいい。しかし数十人が気持ちを一つにするにはこういうリーダーが必要だったはず。弥生時代にもいたのだろうか、Sさんみたいな人が。
150人分のカレーを完食し、空になった二つの大鍋に未練残すかのようにゆったりと昼食休憩とっていたが、隣の田んぼの人が代掻きやる予定だからとの一言で、畦の撤収は手早かった。
さっきまでの田んぼの喧噪が瞬く間に数十台の車に吸い込まれ、松伏の田園地帯はいつも通りの静まりかえった田んぼに戻った。そこに残ったのは、Sさんが置き忘れたデジカメのみだった、というおまけもあり大騒ぎな1日はかくして終了した。
大鍋2つのカレー。
総勢120名参加しました。お疲れ様でした。
帰宅後、案の定頭が痛い。
がんばった後はたいてい頭痛に見舞われる。
楽な気分でやったはずなのに、実際のところ全くのお気楽イベントというわけではないということ。こういう後で完璧ハッピーならいいんだけどね。なかなかそうはいかないね。