バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

夜、8:05の男。

2019-03-11 11:47:45 | 風 白(バンブラン)
きっと今日もそうなる。
夜8時少しを過ぎた頃、ほら始まった。時計を見るとそれは8:05だった。
次の日もそうだった。時計はぴったり8:05。

二晩連続だったから、たぶん今晩も8:05にやって来ることだろう。

2月で2018年度バネは終了し,3月から2019年度として新年度クラスがスタートしている。
今日は新クラスでスタートして2週目。低学年クラスから始まる日。
2018年4月に小学1年生を受け入れて以来、小学低学年生が一つの塊となりバネに入塾した。
低学年の募集は最近ストップしていた。そもそもバネは一般募集せず広告一切出していないので、ほとんどが今いる子とのつながりで集まっている。
「友達入れますか?」と問い合わせが来ると,「では、一度会ってお話ししましょう」となり正式に入塾していただくというステップ踏んでいる。

小1のお母さんから問い合わせがあった時は、4年生くらいになるまで待っていただくつもりでいた。しかし実際に会って話をするうちに、「また1年生から教えてみようかな」という気持ちになった。
以前はバネにはたくさん小学生がいた。幼児もいた。午後3時から教室を開いていた。調度その頃うちに生後二ヶ月の子犬がやって来た。名前はバン。小学生も中学生も庭でバンと遊び追いかけっこした。しかしそのうちバンは日本犬特有のキリリとした番犬に成長し、子ども達と戯れる輩ではなくなってしまった。

だから次に飼う犬は、番犬としての機能は期待しないから、その代わり子どもに限りなくフレンドリーであってほしい。
と思っていたら,本当にそういう子と縁があり、実に愉快な子犬がやって来た。

白いからフランス語で白を意味するブラン(Blanc)と名付けた。

授業開始20分前。小学生達は教室に塾バッグを放り込むと、「ブラーン」といいながらブランに飛びついていく。庭中を追いかけっこする。授業の始まりを合図するまで遊び続ける。
ふむふむ,こうあってほしい。こんな風に犬と子ども達が集まる場であってほしい。小1の子の面接時にたぶんこんなイメージを描いていた気がする。
バネを始めて23年目。低学年を教え始めてこれが3巡目になるのか。自分がどうしたいのかがようやく描けてきたのか。

夕刻に小学生と戯れたブランは,満足してしばし外に置いてある小屋で爆睡する。
惰眠をむさぼった後、「そういえば(教室の)中にいれてもらっていない!」と思い出すのだろうか。
「入れて! 遊ぼう! おーい、聞こえてんの!」と外で要求鳴きし始める。しかしよくしたもので、ブランはなぜかワンと鳴かない。
余談だけど,ブランは先住猫が爪研ぎしまくりその存在をしっかり残していった壁に、後ろ足ですくっと立ち上がり爪研ぎする。「おまえは猫か!」
来たばかりの頃ドックフード食べないから,猫用チュルチュールやったのがいけなかったのか?
まあ、それはさておき、ワンと鳴かないブランは猫声で「クイーン」鳴く。
そのクイーンで連打する。ワンでないからあまりうるさくないので無視しようと思えば無視できるけど,あまりにも切ない声出されるから観念して結局教室の戸を開けることになる。

その瞬間、ダーッと室内に飛び込み生徒の皆さんに少々雑な挨拶をし、部屋を飛び回りいたずらし大騒ぎする。
これがないとブランの今日は終わらないらしい。
だって、この家に来たその日からいつも教室で遊ばせてもらったんだもん、とスリッパかじりながらピカピカお目々で言うから、なんともかんとも。

突然思い出したようにクイーンが始まるのが、8:05。

だからバネ入塾説明時に必ず確認するのは、「お子さん犬アレルギーありませんか?」



昼間は外でやりたい放題。