バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

もう風も吹かないを観る

2014-02-10 10:28:40 | 感動
 大雪の翌日、飛び起きて雪かきする。バネ生があと1時間でやってくるから、とりあえず通路だけはなんとかしないと。今回の雪は雪かきにはバッチリ。適度な湿り気。適度な重み。ザクザク進む心地よさ。しかし制限時間があるから楽しむ余裕はなく、心残りな状態で雪かきをきりあげた。
 午前バネを終え,午後は富士見市に向かった。
 それは青年団講演「もう風も吹かない」を観るため。
 道中家回りを雪かきしている光景をあちらこちらで見かけた。家族総出でやっている。いいなーと思う。
 新雪を一番乗りで雪かきするのが好きなんだけど、自分がどうしてこんなに雪かきが好きなのかがわかった気がした。
 子どもの頃、前の晩に雪が積もった翌朝、家族総出で雪かきした。休日は朝から絵を描きに出かけてしまう父も一緒だった。犬も大はしゃぎで雪の中をトンネル作りながら進んだりし、途中雪合戦になったりした。この時のことを後に国語の時間で作文に書いたり,図画の時間で絵にしたのだから、楽しかったのだろう。犬のはしゃぎ様と本格的なフォームでびしびし雪玉を投げて来た父の姿は今でもはっきり目に浮かぶ。

 富士見市民文化会館に到着。昨日あまり寝ていないから、たぶん寝ちゃうだろうなと思いながら会場に入る。
 平田オリザさん作、演出の,架空の青年海外協力隊訓練所が舞台の演劇。
 整理番号に従い,前から数列目を確保して着席する。ステージではすでに役者が何か作業していて,人がどんどん着席している最中に役者なのかスタッフなのかわからない人がふざけ合っている。しきりにノートとっている青年にちょっかい出すちょっとうざい青年。そんなやりとりから始まって、「ん?」と思っているうちにそれはいつの間にか始まっていた。
 演劇喋りではなく,全く普通の会話。複数の人が同時にしゃべったり、要するに普通のおしゃべりが続く。
 脚本は原稿用紙1枚は1分が目安というけれど,同時にしゃべるからこの場合2倍3倍の原稿用紙になるんだろうなと思いながら鑑賞する。がそうこうするうち、いつのまにか観客というより自分はおしゃべりの輪の中の一人になっていた。おもわずつっこみの声を出しそうになる。手拍子一緒にしそうになる。
 結局寝るどころか,前の人の頭で見えないからずーっと背中伸ばしてイスにもたれることなく気をつけの姿勢で見続けた。
 わかるこの感じ,そうだよねー,キツいよね、とうなづきながら話しは進み、そして皆の心が寄り添い、希望の光を見いだし,心が立ち上がり、いっしょになって「これならいける!」と思ったとその時、ストンとその劇は終わった。

 無言で席を立つ。何とも言われぬ疲労感。
 それはイスにもたれないで観ていたからだけではないと思う。

 帰路久しぶりに頭痛に襲われた。最近頭痛くならなかったから、バッグに痛み止め入ってない。
 今日は早く寝よ。

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