バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

携帯を忘れた日

2013-07-01 10:19:59 | 感動
 大学の試合を応援に、日体大まで行く。
 東武線直通で乗り換え無しでいけるとか、2時間乗ったままだから疲れるなどいろいろ行き方説明を受け電車で行く。
 2時間乗ったままということは読みかけの本読破できるかもと楽しみを抱えて電車に乗り込む。春日部で一度乗り換えればあとは2時間乗ったまま。春日部乗り換えで読書中断されるよりは、通して2時間読もうとあえて春日部まで本は開かず、満を持して急行中央林間行きに乗り込む。
 車内は混んでいた。手提げ荷物が重く、吊革につかまりながら本読める状況ではなく、席が空くのを待つ。が、北千住まで座れず。ようやく席に着き、あそういえば携帯マナーモードにしていないとバックの中を探り、愕然。
 携帯がない。
 今日は出先で待ち合わせがある。こんな時電池切れしたら最悪!ということでバッチリ充電した。が出がけに長電話を受けたので、家出る直前まで追充電しておこうと思った。
 家の駐車場出るときに、こんな日携帯忘れたら最悪だよねと、また思った。
 なのに、ない。
 あたふたとバックの中を探る。ない。この仕切りが全くないトートバックはつかいにくい。前回でかけたときもそうだった。たびたびスイカが行方不明になるし、重い携帯はバックの底に転がるしで不便だったことを思い出した。だから今回はスイカが行方不明にならないように駅のベンチでバックの中身を整理した。そして飲み物を買い、入れるスペースを作るために一旦バックの中身を出した。まさかあの時ベンチに置き忘れたのではないか。いやいや、それはないでしょう、などと考えながら諦めきれず二度、三度とバックの中身を探っていると、立っている人の視線を感じた。あの人次の降りると勘違いされているよう。
 そんなわけで何となく集中できず、楽しいはずの読書に没頭できず、ずーっと座りっぱなしのおしりが痛くなってきたことに気づきはじめた頃ようやく青葉台駅に着いた。遠い。確かに、ここは遠い。
 日体大までの行き方は押さえてあるからスマホに頼らなくても問題なく到着。
 問題は、帰り道にどこでどうやって落ち合うか。会場を出るときに携帯を借りて先方に連絡を取る。待ち合わせ駅だけを指定して会場をでる。

 以前、もう30年近く前だけどこんな事があった。
 渋谷駅ハチ公前で待ち合わせた。お互い1時間待った。ハチ公の表と裏で。遅いなとお互い動く。立ち止まる。そんなこと1時間やった挙げ句、どちらか一人が逆回りしてようやく巡り会った。
 今回全くお互い土地勘のない雑踏で点と点がぶつかることができるのか。しかも先方は車。
 この駅なら何とかなりそうと適当に指定した駅に到着した。そこは川間駅なんて規模じゃ全然なく、春日部駅でもなく、大宮駅並み。ここで適当に落ち合うという発想に無理があることがわかるがど、それでもなんとなるかもしれないと心に余裕がある。それはまだ外が明るいから。車から見つかりやすい場所で車止めやすそうな場所を物色し、何とかなるんじゃんという気持ちで駅ロータリー入り口に立つ。
 「君の名は」みたいに運命のすれ違いは今の時代は絶対ないなと思う。そうなる前に気楽に電話で連絡とりあえるから。今は時間も場所もアバウトなまま待ち合わせたって大丈夫なんだよね。などと思いながら交差点で車を待っていると、向かいの交差点にいた中年女性が何か大声で叫んだ。ロータリーに車を止めた人に向かって電話で連絡して「こっち、こっち!」と手を振っていた。目と鼻の先のすれ違いだったんだ。

 そうやってしばらくすると、すーっと目の前を車が通り、結局の所は落ち合うことができた。

 携帯を持たないないことで味わう非日常。旅気分。

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