水の門

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歌集『カインの祈り』

澤本佳歩歌集『カインの祈り』
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目覚めの音楽(7)

2006年05月08日 09時51分28秒 | 時間帯にあわせて
今朝は3時半に目が覚めました。例によって布団の中で携帯をいじっている内に一時間ばかりが過ぎ、外がうっすら白んで鳥のさえずりが聴こえてきました。「本当に明けるのが早くなったなぁ…」としばしその声に聴き入っていましたが、5時前にベッドから起き上がりました。
今回は少し冒険しようかなぁ…と思って、普段朝にはかけたことがないCDを選んでみたものの、出だしを聴いただけで再生をやめてディスクを交換…ということを5、6回繰り返し、結局今まで何度か朝に聴いている日本人アーティストによるピアノ弾き語りCDに。
みるみる心がホーッと落ち着いていくのを感じて、安心してベッドに戻りました。それまでかけてボツにしたCDとの大きな違いは、何よりも余分な音がなく音と音の隙間が十分にあったこと。
作り込まれた装飾的なサウンドは日中何か作業をしながら聴き流す分には良いけれど、朝の無防備な心と耳には押し迫ってくるようでちょっとつらい。その点、最小限の音で構成された曲だと、ゆったりした音空間の方に自分の心が自然に泳ぎ出していって穏やかに身を浸すことができます。
そのCDも聴き終わり、次は…と考えて、ドリ・カイミの『Contemporaneos』([faixas]をクリックで試聴できます)がふと浮かびました。母のベッド脇にあるクローゼット内のCDラックに収納してあったので、母が起きるのを今か今かと待ちました(笑)。
運良く母はいつもより30分程早く起床し、階下へ。すぐにCDを取り出しセットしてベッドに潜りながら、またさらにホーッと心が和んでいきました。
このアルバムでドリは、同世代のブラジル人アーティスト(パウリーニョ・ダ・ヴィオラ、シコ・ブルアキ、カエターノ・ヴェローゾ、ミルトン・ナシメント、イヴァン・リンス、他)の曲をカヴァーし、また多彩なゲストを迎えて円熟の演奏を聴かせてくれています。
今朝聴き直して、ゲスト・ヴォーカルとのデュエットがどれも情趣に富んでいることに改めて感じ入りました。ドリの深いバリトンが、艶っぽい語りのようなカエターノ、ドリの声をまろやかにかつさらに厚くしたようなダニロ・カイミ、切々としたナナ・カイミ、丸みのある訥々とした印象のエドゥ・ロボなど、個性豊かなヴォーカルと絡み合って、深い味わいに。とりわけ、ダニロ・カイミとのそれ(4曲目)は、ドリの声にダブラーをかませてあるのではないかと一瞬聴き紛うほどに自然な奥行きがあるユニゾンで、グラリときました。
「目覚めの音楽(2)」のエントリーでも取り上げていたドリですが、やっぱりイイです。ブラジルものは男声ヴォーカルが物凄く魅力的だから、しばらく離れててもまた戻って来ちゃいますね。
コメント (6)
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