仏式の 望み叶わず 骨箱に
十字張られた 父の心地は
(とど)
※ 2011年9月21日 作歌
十字張られた 父の心地は
(とど)
※ 2011年9月21日 作歌
うすら開く瞼にのぞく瞳孔の翳りは店に並む魚(うお)のごと
(とど)
※ 2011年9月21日 作歌、2020年7月1日 改訂。
(とど)
※ 2011年9月21日 作歌、2020年7月1日 改訂。
少し早めですが、先ほど来月十日締め切り分の歌稿を投函してきました。
今回は、「信仰」をテーマに歌稿をまとめました。他の題目を掲げている時にも、信仰がらみの歌は織り交ぜて出すのですが、先生は素っ気なく結社誌には載せてくれないことが殆どです。(不信仰を詠ったものは載せてくれるような気がします。)なので、こうして改めてテーマ設定をしないと、結社の同人の方には私の信仰生活が見えてこないんですよね。
三首目とか、ちょっと表現がキツいかなぁ…と思ったりもしましたが、こう書かないと私がそれに違和感を感じることが伝わらないだろうし…。先生は温厚な性格だからか、他の人への恨み言のような歌は結社誌からは外すことが多いです。それはある意味配慮なんでしょうけど…私としては三首目に登場してくる「信徒」(結社の先輩)に、この歌の意図するところを汲み取ってほしい気持ちがあります。
Tシャツの乾きの遅く干し方を幾たび変える慈雨の土曜日
ぶかぶかで持て余したるTシャツを教会に出し寄せ場に送る
偶像の祭りを吾に問う人に妻の信徒を見遣りて黙す
教会のカレーの準備に早出すと涼しき風に蝉の鳴くなり
幾枚も皿を洗いて痺れ来る吾が左手を見守る主あり
長年の疑心を払い洗礼を受けた婦人の貌(かお)の穏しき
組会を辞する腹にて行く日曜礼拝に声もかからず寂し
大学に進んだ子の髪明るむを牧師夫人が「ぱつきん」と呼ぶ
揺れやすき心 ラジオの占いのピークに車トンネルに入る
アラフォーの牧師の妻にと推す人にかぶりを振って春を分かつ日
(2011年10月10日締め切り分、『樹海』2011年12月号掲載予定)
今回は、「信仰」をテーマに歌稿をまとめました。他の題目を掲げている時にも、信仰がらみの歌は織り交ぜて出すのですが、先生は素っ気なく結社誌には載せてくれないことが殆どです。(不信仰を詠ったものは載せてくれるような気がします。)なので、こうして改めてテーマ設定をしないと、結社の同人の方には私の信仰生活が見えてこないんですよね。
三首目とか、ちょっと表現がキツいかなぁ…と思ったりもしましたが、こう書かないと私がそれに違和感を感じることが伝わらないだろうし…。先生は温厚な性格だからか、他の人への恨み言のような歌は結社誌からは外すことが多いです。それはある意味配慮なんでしょうけど…私としては三首目に登場してくる「信徒」(結社の先輩)に、この歌の意図するところを汲み取ってほしい気持ちがあります。
Tシャツの乾きの遅く干し方を幾たび変える慈雨の土曜日
ぶかぶかで持て余したるTシャツを教会に出し寄せ場に送る
偶像の祭りを吾に問う人に妻の信徒を見遣りて黙す
教会のカレーの準備に早出すと涼しき風に蝉の鳴くなり
幾枚も皿を洗いて痺れ来る吾が左手を見守る主あり
長年の疑心を払い洗礼を受けた婦人の貌(かお)の穏しき
組会を辞する腹にて行く日曜礼拝に声もかからず寂し
大学に進んだ子の髪明るむを牧師夫人が「ぱつきん」と呼ぶ
揺れやすき心 ラジオの占いのピークに車トンネルに入る
アラフォーの牧師の妻にと推す人にかぶりを振って春を分かつ日
(2011年10月10日締め切り分、『樹海』2011年12月号掲載予定)
アラフォーの 牧師の妻にと 推す人に
かぶりを振って 春を分かつ日
(とど)
※ 2010年3月22日 作歌
かぶりを振って 春を分かつ日
(とど)
※ 2010年3月22日 作歌
大学に 進む子の髪 明るむを
牧師夫人が 「ぱつきん」と呼ぶ
(とど)
※ 2010年2月14日 作歌
牧師夫人が 「ぱつきん」と呼ぶ
(とど)
※ 2010年2月14日 作歌
揺れやすき心 ラジオの 占いの
ピークに車 トンネルに入る
(とど)
※ 2010年1月12日 作歌
ピークに車 トンネルに入る
(とど)
※ 2010年1月12日 作歌
8月31日から9月5日まで、甲府の山交百貨店で開かれている【第14回山梨県障害者文化展】に、昨日の午後一人で出かけてきました。
昨年は、開催初日の前日の午後、作業所に電話がかかってきて「入選したけれど、一連ではなくて一首の受賞だから、その一首のタイトルを教えてほしい」などと言われました。そう評価されるのも自分としては腑に落ちるものだったので、今年はかなり前から少しずつ構想を練って、短歌をまとめ上げていきました。でも、開催前日も、初日にも音沙汰なし。去年とまでは行かなくても何かしらの賞に入るだろうという自信は少なからずありましたので、(あれ~、どうなったんだろうなぁ…。)と気になっていました。
8月31日は月一の受診の後に 銀行にお金を下ろしに行ったついでに、備え付けの山梨日日新聞をチェック。けれど、文化展についての記事はありませんでした。翌日は薬局にファンデーション等を買いにいく予定があったため、再度銀行に寄って、山日を開きました。そしたら…ありました!今年も知事賞をいただけたとのこと。
作業所のメンバーは、9月2日(金)に皆で連れ立って見学に行ったようですが、私はその日は別の場所で働いていたので、日曜の午後に時間を作って観に行ってきました。
去年は何かフワフワと浮かれていたし、見学時間が40分と短かったこともあって足早にサーッと鑑賞したのですが、今回は一人だっこともあって自分のペースでじっくり見られました。桜や桃、ひまわり等を扱った絵画が目につきましたね。今年は一通り見た後、私自身も応募した《文芸》のジャンルの作品をまた見て回りました。障害者でなければ詠めないような短歌や俳句、川柳なども散見され、とても勉強になりました。
私の作品は、去年はボランティアの国語の先生に清書していただいたのですが、今年は推敲を重ねているうちに日程的にもギリギリになって、自分のワープロ原稿で出しました。それで、上の写真だと読みづらいと思いますので(苦笑)、下記に引き写しておきます。
「隣り合わせの差別」
障害にちらり触れると去ってゆくフォロワー絶えぬわがツイッター
心病む人が取り沙汰されていて社適の事務所に身を硬くする
身内にも「 気が狂った」と言われたる主イエスはわが痛み共にす
作業の手ゆっくり動かす朋を見てついほくそ笑む自らを恥ず
健常に見えると励ますやさしさの底を流れる偏見を嗅ぐ
※ 一応、拡大写真もこちらにupしておきます。
昨年は、開催初日の前日の午後、作業所に電話がかかってきて「入選したけれど、一連ではなくて一首の受賞だから、その一首のタイトルを教えてほしい」などと言われました。そう評価されるのも自分としては腑に落ちるものだったので、今年はかなり前から少しずつ構想を練って、短歌をまとめ上げていきました。でも、開催前日も、初日にも音沙汰なし。去年とまでは行かなくても何かしらの賞に入るだろうという自信は少なからずありましたので、(あれ~、どうなったんだろうなぁ…。)と気になっていました。
8月31日は月一の受診の後に 銀行にお金を下ろしに行ったついでに、備え付けの山梨日日新聞をチェック。けれど、文化展についての記事はありませんでした。翌日は薬局にファンデーション等を買いにいく予定があったため、再度銀行に寄って、山日を開きました。そしたら…ありました!今年も知事賞をいただけたとのこと。
作業所のメンバーは、9月2日(金)に皆で連れ立って見学に行ったようですが、私はその日は別の場所で働いていたので、日曜の午後に時間を作って観に行ってきました。
去年は何かフワフワと浮かれていたし、見学時間が40分と短かったこともあって足早にサーッと鑑賞したのですが、今回は一人だっこともあって自分のペースでじっくり見られました。桜や桃、ひまわり等を扱った絵画が目につきましたね。今年は一通り見た後、私自身も応募した《文芸》のジャンルの作品をまた見て回りました。障害者でなければ詠めないような短歌や俳句、川柳なども散見され、とても勉強になりました。
私の作品は、去年はボランティアの国語の先生に清書していただいたのですが、今年は推敲を重ねているうちに日程的にもギリギリになって、自分のワープロ原稿で出しました。それで、上の写真だと読みづらいと思いますので(苦笑)、下記に引き写しておきます。
「隣り合わせの差別」
障害にちらり触れると去ってゆくフォロワー絶えぬわがツイッター
心病む人が取り沙汰されていて社適の事務所に身を硬くする
身内にも「 気が狂った」と言われたる主イエスはわが痛み共にす
作業の手ゆっくり動かす朋を見てついほくそ笑む自らを恥ず
健常に見えると励ますやさしさの底を流れる偏見を嗅ぐ
※ 一応、拡大写真もこちらにupしておきます。