キラキラ

毎日の生活を写真と共に綴っていきます。

孤独なひまわり(ファン・ゴッホの告白)

2015-03-31 20:28:16 | Weblog
3月30日(月)に読了。

田代 裕 著  あすなろ書房

いつものように 堺市立 西図書館で借りました。





ゴッホが語るゴッホの生涯とあるように

一人称の形で物語が進みます。

読んでいて、辛いものがありましたねぇ~。





ゴッホの父は牧師でゴッホも牧師になるべく

修業するのですが、過激・過剰に布教し周りから

疎まれることもあったようです。












(激情家だったからこそ、数々の名作が)







ゴッホは人との距離を取るのがあまり上手くなかったよう。

ゴーガンはアルルで2か月をゴッホと共に暮らしますが、

妻に宛てた手紙では

『アルルの2か月は百年ほどに思われた』

と 言っています。

(ゴッホはゴーガンがアルルに来てくれるのを待ちに待って

 いたのですが・・・。)











(最後には、精神的な病も・・・。)







この画家の一生は、哀しみに彩られながら炎と燃えた37年間でした。

ゴッホは常に逆境にありながらも、孤独と不安と貧しさに

耐えぬき、愛するテオに支えられて描き続け、あれほど

多くの名作を残し、テオの腕の中で果てていきました。






また、人気も描いた絵の価格も、今では群を抜いて世界一高い

ゴッホの生涯は筆舌に尽くしがたいほど、厳しく哀しい

ものだったのです。










(燃えるようなひまわり)








前述と重なりますが、ゴッホは生まれつき孤独への恐れが

人一倍強かったようです。

それだけに、いつも不安におののく自分に歯ぎしりします。

母への手紙に『ほんとうの生活ができないから絵を描いているのです。』

と書いています。

だから、ゴッホが描いた名作の数々は、画家としての才能から生まれた

ものというよりも、『ほんとうの生活』から疎外されたところからくる

孤独感の産物なのだと言えます。

負のエネルギーに裏打ちされた努力のたまものなのです。

(ほんとうの生活とは、普通に結婚して子どもを授かり

 平凡な家庭生活を営むことだったような・・・。)









(絵に対する理想も高く。)







読後、2~3日は心が重く、頭のどこかでゴッホの生涯を

反芻していました。

テオの最後にも同情を禁じえません。

これからは、ゴッホの作品はその生涯も含めて

鑑賞したいと思っています。


(画像はネットからお借りしたものもあります。)

























コメント
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