犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

米寿の伝言

2019-09-13 23:42:43 | 大阪暮らし
 四女は、スウェーデンから帰国後、しばらく就活をしていましたが、人材斡旋系のベンチャー企業への内定が決まり、留学前にしていた中華料理屋のアルバイトを再開しました。

 バイト先の男性が芝居をやっていて、上野の小劇場で公演があるというので、私たち夫婦と娘で観に行きました。

 芝居を見るのは何年ぶりだろう。

 韓国では家族と一緒にNANTAを観に行ったことがあり、家族帰国後は、つかこうへいの熱海殺人事件を大学路の小劇場で見た記憶がありますが、どちらも10年以上前。

 上野の劇場は、マンションの地下で、こんなところに劇場があるのか、というような場所。客席は、100席未満のミニ劇場です。でも、前売り営業に力を入れたのでしょう、満席でした。

 芝居のタイトルは「米寿の伝言」。

 ユーミンの「ルージュの伝言」もじったもの。筋は、米寿を迎えた発明家のおじいさんが、自分が発明した、人格を入れ替える薬を息子たちに飲ませ、もとに戻さないまま死んでしまう。さらに、息子の1人の人格が、死んだおじいちゃんと入れ替わってしまう、というドタバタ喜劇。

 娘の友達は、この主役で、初めから終わりまで、大熱演でした。

 チケットは、結構高かったけど、このような公演を年に数回開いても、それまでの練習や準備にかけるエネルギーを考えれば、「持ち出し」が多いでしょう。

 フリーターをしながら、劇団活動をしている人はけっこういるようですが、演じること、仲間との一体感、観客の反応、激励など、お金にかえられない魅力があるのでしょう。

「面白かったね! 演劇、お前もやってみたら?」

「あたしは無理! 観るだけでいいよ」


 娘にはそのような気持ちも、才能もないようです。
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