娘がやっている大学ホッケー秋季リーグは、リーグ戦の日程が終わって、東大は2部リーグBプールで1位になりました。
そしてその後AプールとBプールの上位2チームで、2部リーグ全体の順位を決めることになります。Aプールの1位とBプールの2位、Aプールの2位とBプールの1位が対戦するので「たすき戦」と呼ばれているそうです。たすき戦の勝者は再び対戦してリーグ1位、2位となり、敗者のほうも3、4位の順位が確定します。春季リーグは、このたすき戦に敗れて涙を飲みました。
秋季では春の悔しさを晴らすために、猛練習を重ねてきた。この日の相手はAプール2位の学習院。あいにく台風が接近していて、土砂降りです。ホッケーは、落雷の恐れがないかぎり、雨でも試合が決行されます。悪天候の中、私たち夫婦、そしてやはり高校時代にホッケーをやっていた長女も、駒場のグラウンドに応援に駆けつけました。
娘はキャプテンで司令塔。前半は、劣勢で、東大は防戦一方。何度もペナルティコーナー(PC)をとられますが、なんとかしのぐという展開です。しかし、前半がおわろうとするときにPCを決められ、1-0に。
後半に入っても、試合の流れはあまり変わりません。ホッケーは、ロングパス1本で攻守が入れ代わり、カウンター攻撃が可能なのですが、グラウンドは水たまりだらけで、パスがぜんぜん転がらない。そうかといって、高いボールを出すと「危険なプレー」とみなされて反則をとられてしまいます。
後半もあと10分になったとき、東大が相手ゴールに攻め込む場面がありました。そして、ここでPC。この試合、唯一とも言えるチャンスです。そしてこのチャンスで娘が見事シュートを決め同点! 東大応援部の団員は詰め襟をびしょびしょにしながら、声をはりあげて「ただ一つ」を歌います。
そのまま試合終了で、勝敗はペナスト戦へと突入しました。
ペナルティーストロークというのは、ペナルティーコーナーとは違い、サッカーのPKのように攻撃とキーパーが1対1で向かい合うもの。
それぞれ5人が交互にペナストを行います。先行は東大。娘は2番目でしたが見事にシュートを決めました。結局、両チームとも成功2、失敗3で、5人では決着が着きませんでした。
2順目はサドンデス。1人ずつ出てきて差がついたところで終わりです。ここからは東大が後攻。学習院の一人目がはずしました。次は娘。決めれば勝利です。
私と妻、岩手から駆けつけた長女が固唾をのんで見守ります。
が…。失敗。
「アイゴーッ」
そして、次の相手側のシュートが決まり、後攻の東大が外したため、そこで試合終了。
雨はひときわ強く打ちつけます。応援部は沈黙。学習院が歓喜につつまれる中、東大の選手たちは、水浸しのグラウンドで泣き崩れます。
あと一試合、日程消化試合のような3位、4位決定戦が残っていますが、4年間、ホッケーに賭けてきて、この1年はキャプテンを務めた娘の青春の1ページが確実に閉じられた瞬間でした。
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