山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞した翌日、韓国の新聞にこんな社説が載りました。
韓国経済新聞10月9日(→リンク)
[社説]ちょっと業績を上げれば政界へ、ノーベル賞は誰がとる
今年のノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥、日本京都大教授が記者会見で「早く研究室に戻りたい。研究目標は変わらないし、来週も研究を続けるつもり」と語ったそうだ。彼は6年前に誘導多能性幹細胞(ips)を完成させた後、引き続き研究に没頭してきた。日本のノーベル賞受賞者たちは、あたりまえの話だが、山中教授のように再び研究室に戻った。 2002年の会社員としてノーベル賞を受賞した田中さんもまだ同じ会社の研究室に勤めている。日本だけではない。生理学・医学賞を共同受賞したジョン·ゴードン英国ケンブリッジ大教授も「ヨットがあるわけでもなし、朝早く研究室に行くしかないでしょう」と語ったそうだ。研究が天職であり、召命(神に選ばれ聖職者として仕える意)であることを知っている研究者たちだ。
黄禹錫・元ソウル大教授の胚性幹細胞論文捏造事件で、一時的に熱病を患った韓国。黄教授が胚性幹細胞の複製に史上初めて成功したと発表されると、国全体がまるで幹細胞研究のハブになり、科学大国にでもなったかのように興奮した。黄教授はマスコミと政治を行ったり来たりし、一部ではアイドルあるいはメシアと持ち上げた。おのずと科学予算も黄前教授をついて回った。アイドル黄禹錫はもはや消えうせ、幹細胞研究は、日本に押されっぱなしになってしまった。政府はいまだに幹細胞研究に1000億ウォン以上の予算をつぎこんでいる。
山中教授と同じく医師出身の安哲秀大統領候補も、実はそんな範疇にある。立派な研究者、優れた経営者として、相応の召命を守ることができた人物だった。そんな彼が今、小さな英雄になって政界に打って出た。何の関係もない大衆に会って、作り笑いを浮かべ、ほかの政治家たちと泥の海でもつれて争う姿は見るもいたわしい。今も多くの「ポリフェッサー」(政治と教授を合わせた造語)たちが研究をそっちのけにして政界に色目を使っている。誰かがノーベル賞を受賞すれば、必ずやそれを利用して政界に飛び込むような社会だ。政治と権力が研究者を、学者を、経営者を堕落させるB級低質社会症候群である。そんな症候群が社会をいっそう軽薄にしている。
韓国が、史上初めての自然科学系ノーベル賞候補として期待していた黄禹錫のスキャンダル。その同じ分野で、憎き日本人にノーベル賞をとられた無念さ。
そうした思いが、こんな自虐的社説を書かせたのでしょう。
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ラーメン屋でモンブラン 1週間前
大統領、
大学教授、
新聞の論説委員
でした。
老後は3セクへ天下りをして、退職金をしこたませしめて左うちわ、ってとこでしょうか。現代の若者気質と言えばそれまでですが、市民社会が成熟して参りますとプチブルと言うか両班化と言うべきか、致し方ないのかもしれません。