先日、友人に誘われて、上野の東京都美術館で開催中の「エゴン・シーレ展」に行ってきました。
エゴン・シーレは、夭折したオーストリアの天才画家。
私はまったく知らない画家でした。
私の家には、25巻のタイムライフ版美術全集がありますが、そこにも収録されていません。
超有名な画家は美術全集でも見ることができますが、マイナーな画家の作品は、こういうときでないと見られないですね。
私は、エゴン・シーレに関してなんの予備知識もなく美術館に行きました。でも、展覧会場にはくわしい年譜や説明が掲示してあるので、時代背景や人物、他の画家との影響関係などについて、その場で読んで、作品を鑑賞することができました。
絵画鑑賞では、あえて先入観なしに、絵と向き合う、というのを好む人もいるかもしれません。私はそういうのは無理です。知識がなければ楽しむことができない。
三省堂国語辞典は、鑑賞について、
かんしょう【鑑賞】芸術作品などの美しさを、自分なりに味わうこと。
としていますが、大修館の明鏡では
かんしょう【鑑賞】芸術作品などにふれて、その価値を理解し味わうこと。
となってています。
「その価値を理解し」という部分が重要に思います。そのためには知識が不可欠です。
先に挙げた、タイムライフ版『巨匠の世界』は、ルネサンスから現代美術まで、代表的な巨匠を取り上げていますが、通読すれば、西洋近代美術の流れが理解できます。
遠い昔に読んだ知識が、今回の展覧会でも大いに鑑賞の助けになりました。
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