写真:警視庁の注意喚起文
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「千夏さん」が、驚いたような、くやしそうなスタンプを残して会話を打ち切った翌日、予想していた通り、〇〇千夏のFacebookのアカウントは削除されていました。LINEも同様です。
ただ不思議なことに、過去のMessengerのメッセージの差出人名が、〇〇千夏から、〇〇彩花に変わっていたのです。
どういうからくりなのか、わかりません。
試みに〇〇彩花でFacebookを検索すると、それほど珍しい名前ではないのでしょう、たくさんのアカウントがヒットしました。
その中に、〇〇千夏ととてもよく似た雰囲気のアカウントがありました。
開設は2年前、美人のプロフィール写真、少ない友達、少ない投稿、観光地と料理の写真…。
違っていたのは、「台北出身、台北在住」となっていたことぐらい。
きっと、同じ詐欺グループが、特定の時期に詐欺用に作った一連のアカウントの一つなのでしょう。
このアカウントも、3週間ほど経ったころ、削除されていましたが。
グーグルで「中国人 投資詐欺 ロマンス詐欺」で検索すると、たくさんの新聞記事がヒットします。
たとえば…
中国人女子留学生名乗る人物から投資話、1億6千万円被害 60代男性、ロマンス詐欺か(産経新聞)
「中国人と日本人のハーフ」称する女性にSNSでロマンス詐欺、77歳男性が1億円だまし取られる(読売新聞)
ロマンス詐欺2億円超被害 小松の60代男性、県内「SNS型」最高額(北國新聞)
最近は、中国人名での詐欺が摘発される例が多くなってきたので、私のケースでは、「日本人に成りすます」新手の詐欺を考えたものと思われます。
でも「機械翻訳」で日本人をだますことは難しい。
諸情報を総合すると、詐欺師はFacebookなどで接触し、LINEに導いた後、LINE専用の「投資アプリ」をダウンロードさせて、金を振り込ませるようです。
私のケースでは、そこまで至りませんでした。
お金を送ると、最初は約束通りの「運用成績」をあげて利益を送金し、信用させてから、しだいに投資金額を引き上げていく。相当の金額を送らせた後、雲隠れする…。仮想通貨を利用することもあるようです。
また、被害者は男に限らない。
今回の場合、「千夏さん」が女性だったのか男性だったのかも不明。あらゆる情報(名前、出身、職業、写真、動画)が偽物でしょう。
そもそも「うまい投資話」なんて、あるはずがない。
それなのに騙されてしまうのは、相手の話術が巧みで、ほめたりおだてたり、独身者の場合、将来の結婚をにおわせたりするからなのでしょう。
報道されているのは金額が大きいケースで、数十万レベルの被害は無数にあると思われます。
もちろん、失敗するケースがその何倍もあるんでしょうが。
これ以上の被害を防ぐため、今回私のケースを紹介させていただきました。
くれぐれもご注意ください。
(了)
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