ミャンマー料理に、タミンジョーというのがあります。
タミンはご飯、チョーは炒める。複合語になるとチョーは有声音化してジョーになります。
要するに炒飯ですね。
ご飯を炒める料理は、米を主食とする各地に見られます。韓国ではポックムパッ、タイではカオパッ、インドネシアではナシゴレン。
どの言葉も、「炒める」と「ご飯」の組み合わせです。ただ、語順が違う。
韓国語は、ポックム(炒める)+パッ(ご飯)
タイ語は、カオ(ご飯)+パッ(炒める)
インドネシア語は、ナシ(ご飯)+ゴレン(炒める)
日本では、関西では焼き飯、関東では炒めご飯。いずれもご飯は後に来ますから、中国語、韓国語と同じです。
整理すれば、
ご飯+炒める派は、タイ語、インドネシア語、ミャンマー語
炒める+ご飯は、日本語、中国語、韓国語
といったところでしょうか。
私が家庭で「炒めご飯」という言葉を使うと、娘たちから「古い」と言われます。最近では、関東でも炒めご飯を使う例は少なくなっているようです。
島根県出身の妻は、炒めご飯という言葉を使いません。だからと言って、焼き飯を使うわけでもない。醤油味のものはチャーハンを、ケチャップ味はチキンライスを使います。豚肉やベーコンを具材にしてケチャップ味にしたら何というつもりなんでしょうか。
私が育った家庭では、醤油味(中華風味を含む)もケチャップ味も、「炒めご飯」と呼んでいたように思います。ただ、カレー粉が入るとなぜかドライカレーと呼んでいました。
材料はいい加減で、ベーコンや鶏肉が多かったですが、コンビーフを入れたり、残った焼き鮭を入れたりもしていました。チャーハンという言葉も使われましたが、チキンライス、焼き飯は一度も使われなかったと思います。
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千葉で生まれ育った別の人は、焼き飯が普通だったと言っていました。
関西、関東で分けるのは、無理があるようです。
身近に名古屋、大阪ネイティブがいないので調査できていません。今度、大阪に出張したら取材しようと思います。
そうだとすれば、チャーハンはチャーハンとしか呼びようがありません。
機会があれば、名古屋、大阪事情の調査をお願いします。