出張初日、仕事は5時半に終わりましたがホテルの周辺には何もない。何もない、というのは大げさではなく、周囲数キロ四方にレストランもコンビニもまったくないらしい。ホテルの中にいてもしょうがないし、幸い雨も小降りなので、ニューヨークに出ることにしました。
スタッフの一人がマンハッタンまで連れていってくれるというので、ニューヨーク行きのバスに乗り、地下鉄に乗り換えて、帰りのバスターミナルを教えてもらい、切符を買ったところで別れました。
地下鉄から出たところはタイムズスクエア。
ニューヨークについては知識がなく、また下調べもまったくしていなかったのでよくわからなかったのですが、どうもここがマンハッタンの繁華街の中心らしい。夜7時前のニューヨークはまだ完全には暗くなっていないのですが、すでにして街中にド派手なネオンが光り輝いている。そしてかなり目立つところに
「日本よ、ガンバレ!」
みたいな震災国家日本への激励のメッセージがありました。
(ありがとう。でも…)
節電しろよ!!
と言いたくなった。
タイムズスクエアには世界のさまざまな企業の広告が出ています。ひときわ目立つところにあるのが韓国のLG。韓国もここアメリカで頑張っているようです。
そして目を瞠るような高層ビルが林立しています。歩いていてちょっとビルを見上げると首が折れそうになるほど高い。80階ぐらいあったりします。日本の高層ビルは、高いことは高いけれども細い。ここのビルは敷地面積も広いので堂々たるものです。
ブロードウェイにはメアリーポピンズの広告がある。近くに劇場があるのでしょう。
ダウジョーンズ、ニューヨークタイムズ、CBS、マグロウヒル…。
ショッピングや劇場以外に言論機関の本社も集まっているようです。
5番街、7番街といった、歌や映画で耳にしたことのあるアベニューを歩きます。予期せずしてメトロポリタン美術館やオークションのクリスティーズの建物に出くわしたりします。ロックフェラーセンター、プラザホテル、ヒルトンホテル、その他歴史あるデパートも建ち並ぶ。古めかしい建物があるなと思ったらセントパトリック教会でした。セントパトリックはアイルランドの聖人だから、アイリッシュ教会なのかもしれません。
5番街を北上していくとセントラルパークに行き着きます。セントラルパークはマンハッタン中心部に位置し、南北4キロにわたる大きな公園です。新宿御苑の何倍?
すでに暗くなっていたし、雨がまた降り出したので、公園内散策はあきらめました。公園の入り口で一服。アメリカはほとんどのホテル、レストランが禁煙になっているのですが、ニュースによればこの5月末よりセントラルパークも禁煙になるらしい。やれやれ。
夕食は、バスターミナルのあるタイムズスクエアの近くでとりました。イタリアンとか日本料理とか世界のさまざまなレストランが並んでいますが、せっかくのニューヨーク、アメリカの食文化を満喫したかったので、アメリカ風の、というか普通のレストランに入りました。
元気のいい、ホスピタリティーにあふれる女性の店員が迎えてくれます。それとなく周囲のお客さんのプレートを見ます。
(これは手強い…)
どうも一つのプレートの量が尋常ではない。われわれは3人でしたが、ハンバーガーセットとAセットなるものを一つずつ注文しました。
ビールは生ビール。同僚はバドワイザーを、私はブルックリン・クラシックなるビールを注文。ビールが出てくると…。
泡が少ない!
というか
ない!
この瞬間に、アメリカの人々には、いや、一般化しすぎてはいけませんね、ニューヨークのこの店の主人にはビールへの理解がないことがわかりました。こんな泡の少ない生ビールを飲んだのは、韓国以外では初めてです。韓国は生ビールの飲み方をアメリカから学んでしまったのかもしれません。
ハンバーガーセットは巨大ハンバーガーとフライドポテトの大盛り。そしてAセットはチキンの手羽先、ピリ辛揚げの大盛り、ミニハンバーガーが四つ、牛肉らしき串焼き3本、そしてフライドポテトの大盛りです。
「これ、なんか変な味だね」
「あ、それ牛肉じゃなくてバッファローらしいですよ」
日系アルゼンチン人の同僚がメニューを見ながら説明してくれます。いわゆるゲイミー(野趣あふれる)といいましょうか、ちょっと臭くて大味です。
同僚の一人はジャガイモ原産地であるペルー出身の日系人ですが、さすがに大盛りのポテトは食べきれませんでした。
「質より量だね」
これが3人共通の感想でした。
時間は10時近く。確か聞いていたバスの出発時間は10時5分です。10時ちょうどにバスターミナルに着き、すでに買ってあった切符を手に、教えられた乗り場に行きます。ところが…。その乗り場番号のフロア(2階)に向かうゲートは閉鎖されています。
「10時以降は3階に行ってください」
あわてて指定された3階にいきます。ところが3階には乗り場が20か所ぐらいあって、それぞれに長い列ができている。行き先表示がないので、どこがわれわれの目的地に向かうバスなのかわからない。適当に改札にいるおじさんに聞いても
「知らない。インフォメーションに行け」
と言われるだけ。
すでに10時5分は回っている。われわれはちょっと焦って来ました。同じフロアのインフォメーションはすでに閉まっている。手分けしてインフォメーションを探しましたが、どこにあるのかわからない。
ま、いざとなったらタクシーで帰ればいいか。
ニューヨークのタクシーはニュージャージーには行きたがらないとは聞いていましたが、酔って気が大きくなっていたので、私は半分あきらめてトイレに行きました。出てきたところへ、ペルー人の同僚が汗だくになって走ってきました。
「乗り場は○○番だそうです。一階にインフォメーションがありました」
しかし、世界に冠たる先進国なんだから、電光掲示板ぐらい作れよ。
結局バスに乗れたのは10時半すぎ。ホテルに着いたのは11時すぎでした。
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