写真:福島原電汚染水現場確認国会訪問団(※韓国語で原子力発電所を「原電」と呼ぶ)
韓国の国会議員たちが、あいついで日本を訪問しています。
一つは、韓国の最大野党、共に民主党の「福島原発汚染水放出阻止対応団」。魏聖坤(ウィ・ソンゴン)、梁李媛瑛(ヤン・イ・ウォンヨン)、尹永徳(ユン・ヨンドク)、尹才ガプ(ユン・ジェガプ)の4名が、4月6日から三日間の日程で日本を訪問しました。
日本が今年の春から夏にかけて、福島第一原発処理水の海洋放出を計画していることに対し、抗議するためです。
韓国では、日本が「汚染水」を「処理水」と勝手に言い換えたなどと言っています。
でも、汚染水というのは原発に溜まった水のこと。日本が放出するのは、汚染水を、多核種除去設備(ALPS)などを使ってトリチウム以外の放射性物質を規制基準以下まで取り除いたもので、「ALPS処理水」が正式名称です(ALPSではトリチウムは除去できないそうです)。
日本が言い換えたのではなく、韓国が「処理水」を「汚染水」と取り違えて、誤って呼んでいる、というべきです。
IAEA(国際原子力機関)は処理水のサンプルの放射線濃度分析を進めており、6月に安全性を判断する最終報告書を公表する予定です。
これについて、韓国海洋科学技術院と韓国原子力研究院が2月16日に共同研究結果を発表しています。シミュレーションによれば、処理水は海流によってアラスカ方面に流れていき、太平洋を回って韓国近海に到達しはじめるのは、放出から4~5年後。トリチウムの濃度は1平方メートル当たり0.001ベクレルで、平常値172ベクレルの約17万分の1。検出するのも難しいレベルですから、事実上「影響がない」という結論です。
しかし、野党共に民主党は、「IAEAや韓国の研究機関は信用できない」などとして、日本批判のキャンペーンをしています。議員の訪日は、そのキャンペーンの一環です。
しかし、訪日団は、福島原発の視察は許可されず、東電をアポなしで訪問するも門前払い。日韓議連の国会議員からも面会を拒否されました。
誰からも相手にされないので、仕方なく、脱原発運動をする学者、市議会議員などを探し出し、福島県伊達市の島明美市会議員と懇談。7日には、「ふくしま共同診療所」を訪れて医療従事者らと懇談したそうですが、この診療所は、極左過激派「中核派系」の関係機関として、公安当局からマークされているいわくつきのところ。東日本大震災の後、中核派であることを表に出さず、脱原発運動を隠れ蓑に、組織員の募集をしているといわれます。
結局、訪日の収獲は、横断幕を持っての記念写真だけ。
与党、国民の力は「反日パフォーマンス、国内向けの政治ショーだ」と非難し、野党系の人からも「見苦しい」などと言われています。
もう一つの訪日団は、野党、共に民主党の安敏錫(アン・ミンソク)議員、林鍾聲(イム・ジョンソン)議員と、無所属の尹美香(ユン・ミヒャン)議員、梁貞淑(ヤン・ジョンスク)議員の4人。日程は、まったく同じで、4月6日~9日。
写真:「朝鮮人強制動員の歴史を歪曲・否定する佐渡鉱山世界文化遺産登載申請を撤回しろ!」(※韓国では佐渡金山を佐渡鉱山といいます)
日本が、新潟県の佐渡金山遺跡を、ユネスコの「世界文化遺産」として申請していることに抗議するためです。
佐渡金山で、太平洋戦争中、朝鮮人の徴用工が「強制労働」させられたから、という理由です。以前、長崎県の軍艦島を含む「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に登録されたときも、同じような抗議運動がありました。
尹美香は、慰安婦被害者支援団体、挺対協(現正義連)の元理事長で、共に民主党から選挙に出馬し、当選しましたが、その後、共に民主党から除名され、現在は無所属。
支援団体理事長に寄付金の横領など、さまざまな容疑で起訴され、今年の2月10日、業務上横領で罰金1500万ウォン(約154万円)の一審判決を受けていますが、国会議員の不逮捕特権で、いまだに国会議員に居座っています。
大山鳴動して鼠一匹
訪日団には、もう一人、李圭閔(イ・ギュミン)という元国会議員も、一般人として同行しています。
李元議員は、かつて野党、共に民主党代表である李在明(イ・ジェミョン)の側近の一人でしたが、2021年9月の選挙における選挙違反で、罰金300万ウォン(約29万円)が宣告され、議員職を失いました。
一行は7日に新潟県佐渡市の佐渡鉱山を訪問、9日に東京新宿の「産業遺産情報センター」前で佐渡鉱山の世界文化遺産登録再申請撤回を求め日本の歴史歪曲を糾弾する記者会見を行うんだそうです。
尹美香は、次の国会議員選挙(2024年)で落選が確実。「反日パフォーマンス」で目立つことによって、選挙戦になんらかの効果があるだろうと、今回の訪日団に参加したんでしょう。「一般人」の李圭閔も、次期選挙での議員復帰を目指していると思われます。
先の、「汚染水放出抗議訪日団」と日程を合わせたのは、いっしょにしたほうが韓国の報道機関に大きく取り上げられるからという打算があったと思います。
しかし、尹美香にとっては、この日程はなんともタイミングが悪かったのです。
なぜなら、尹美香が訪日中の7日に、尹美香の夫であるキム・サムソク氏が、保守系のネット新聞、メディアウォッチの代表などを名誉棄損で訴えていた裁判の二審判決が下され、敗訴したからです。
尹美香にとって残念なことに、自分の「佐渡金山抗議」はほとんど取り上げられず、「夫が一審に続いて二審も敗訴」が大きく報道されてしまいました。
幸いなことに、二つの訪日団に対する韓国マスコミの扱いは冷ややかです。
「反日パフォーマンス」がもはや韓国民にアピールできないことが明らかになり、こうした無意味な「議員団訪日」が減ることを望みます。
韓国の国会議員たちが、あいついで日本を訪問しています。
一つは、韓国の最大野党、共に民主党の「福島原発汚染水放出阻止対応団」。魏聖坤(ウィ・ソンゴン)、梁李媛瑛(ヤン・イ・ウォンヨン)、尹永徳(ユン・ヨンドク)、尹才ガプ(ユン・ジェガプ)の4名が、4月6日から三日間の日程で日本を訪問しました。
日本が今年の春から夏にかけて、福島第一原発処理水の海洋放出を計画していることに対し、抗議するためです。
韓国では、日本が「汚染水」を「処理水」と勝手に言い換えたなどと言っています。
でも、汚染水というのは原発に溜まった水のこと。日本が放出するのは、汚染水を、多核種除去設備(ALPS)などを使ってトリチウム以外の放射性物質を規制基準以下まで取り除いたもので、「ALPS処理水」が正式名称です(ALPSではトリチウムは除去できないそうです)。
日本が言い換えたのではなく、韓国が「処理水」を「汚染水」と取り違えて、誤って呼んでいる、というべきです。
IAEA(国際原子力機関)は処理水のサンプルの放射線濃度分析を進めており、6月に安全性を判断する最終報告書を公表する予定です。
これについて、韓国海洋科学技術院と韓国原子力研究院が2月16日に共同研究結果を発表しています。シミュレーションによれば、処理水は海流によってアラスカ方面に流れていき、太平洋を回って韓国近海に到達しはじめるのは、放出から4~5年後。トリチウムの濃度は1平方メートル当たり0.001ベクレルで、平常値172ベクレルの約17万分の1。検出するのも難しいレベルですから、事実上「影響がない」という結論です。
しかし、野党共に民主党は、「IAEAや韓国の研究機関は信用できない」などとして、日本批判のキャンペーンをしています。議員の訪日は、そのキャンペーンの一環です。
しかし、訪日団は、福島原発の視察は許可されず、東電をアポなしで訪問するも門前払い。日韓議連の国会議員からも面会を拒否されました。
誰からも相手にされないので、仕方なく、脱原発運動をする学者、市議会議員などを探し出し、福島県伊達市の島明美市会議員と懇談。7日には、「ふくしま共同診療所」を訪れて医療従事者らと懇談したそうですが、この診療所は、極左過激派「中核派系」の関係機関として、公安当局からマークされているいわくつきのところ。東日本大震災の後、中核派であることを表に出さず、脱原発運動を隠れ蓑に、組織員の募集をしているといわれます。
結局、訪日の収獲は、横断幕を持っての記念写真だけ。
与党、国民の力は「反日パフォーマンス、国内向けの政治ショーだ」と非難し、野党系の人からも「見苦しい」などと言われています。
もう一つの訪日団は、野党、共に民主党の安敏錫(アン・ミンソク)議員、林鍾聲(イム・ジョンソン)議員と、無所属の尹美香(ユン・ミヒャン)議員、梁貞淑(ヤン・ジョンスク)議員の4人。日程は、まったく同じで、4月6日~9日。
写真:「朝鮮人強制動員の歴史を歪曲・否定する佐渡鉱山世界文化遺産登載申請を撤回しろ!」(※韓国では佐渡金山を佐渡鉱山といいます)
日本が、新潟県の佐渡金山遺跡を、ユネスコの「世界文化遺産」として申請していることに抗議するためです。
佐渡金山で、太平洋戦争中、朝鮮人の徴用工が「強制労働」させられたから、という理由です。以前、長崎県の軍艦島を含む「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に登録されたときも、同じような抗議運動がありました。
尹美香は、慰安婦被害者支援団体、挺対協(現正義連)の元理事長で、共に民主党から選挙に出馬し、当選しましたが、その後、共に民主党から除名され、現在は無所属。
支援団体理事長に寄付金の横領など、さまざまな容疑で起訴され、今年の2月10日、業務上横領で罰金1500万ウォン(約154万円)の一審判決を受けていますが、国会議員の不逮捕特権で、いまだに国会議員に居座っています。
大山鳴動して鼠一匹
訪日団には、もう一人、李圭閔(イ・ギュミン)という元国会議員も、一般人として同行しています。
李元議員は、かつて野党、共に民主党代表である李在明(イ・ジェミョン)の側近の一人でしたが、2021年9月の選挙における選挙違反で、罰金300万ウォン(約29万円)が宣告され、議員職を失いました。
一行は7日に新潟県佐渡市の佐渡鉱山を訪問、9日に東京新宿の「産業遺産情報センター」前で佐渡鉱山の世界文化遺産登録再申請撤回を求め日本の歴史歪曲を糾弾する記者会見を行うんだそうです。
尹美香は、次の国会議員選挙(2024年)で落選が確実。「反日パフォーマンス」で目立つことによって、選挙戦になんらかの効果があるだろうと、今回の訪日団に参加したんでしょう。「一般人」の李圭閔も、次期選挙での議員復帰を目指していると思われます。
先の、「汚染水放出抗議訪日団」と日程を合わせたのは、いっしょにしたほうが韓国の報道機関に大きく取り上げられるからという打算があったと思います。
しかし、尹美香にとっては、この日程はなんともタイミングが悪かったのです。
なぜなら、尹美香が訪日中の7日に、尹美香の夫であるキム・サムソク氏が、保守系のネット新聞、メディアウォッチの代表などを名誉棄損で訴えていた裁判の二審判決が下され、敗訴したからです。
尹美香にとって残念なことに、自分の「佐渡金山抗議」はほとんど取り上げられず、「夫が一審に続いて二審も敗訴」が大きく報道されてしまいました。
幸いなことに、二つの訪日団に対する韓国マスコミの扱いは冷ややかです。
「反日パフォーマンス」がもはや韓国民にアピールできないことが明らかになり、こうした無意味な「議員団訪日」が減ることを望みます。
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